水稲冷害研究チーム
早期警戒情報
1997年早期警戒情報
No.1
気象研究家「根本順吉氏」:猛暑,台風多発の可能性も
今年,日本の夏の天気は猛暑になる。これは日本だけではない。世界的にも干ばつや熱波が多発するだろう。日本だけでいうならば,1990年と類似した空梅雨で猛暑になることが予想される。しかも,台風も多発する。
こう予想する大きな要因は,地球の温暖化が進んでいるためだ。60年代から地球の平均気温は十年に0.1度上昇している。地球の年平均気温を61年と90年で比べると,90年が0.36度高い。地球の最高年平均気温を記録した95年は0.40度も高くなっている。
これを北半球と南半球でみると,南半球では温度変化はみられないが,北半球では上昇している。北半球でも特に温暖化が進んでいるのが,ユーラシア大陸の北緯30度から60度の地点だ。日本の暖冬が始まった87年からこの地域の季節風の温度が10度も上がっている。
持続的に暖かい季節風が吹くことで,ユーラシア大陸の状態が変化している。そのため従来,南極大陸上空にできていたオゾンホールが北極圏にも発生し,地上では4−6度高くなっている。
もう一つの要因がある。76年以降の地球の年平均気温の推移をみると,7年のサイクルがある。このサイクルと日本の天気に相関関係がある。このサイクルは76年を皮切りに,最初の4年間は上昇し,その後一年は下がる。その後,再び2年間は上昇する。
なぜこうなるかはまだはっきりした理由は分からない。しかし,過去20年間,このサイクルは日本の天気に当てはまっている。このサイクル通りになると,今年は95年の今までの最高平均気温を上回ることが予想される。
ねもと・じゅんきち
1919年東京生まれ。75年まで気象庁に勤務。現在気象研究家として執筆活動,講演などに取り組む。
(日本農業新聞、97年1月1日より転写)
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