水稲冷害研究チーム
岩手県技術情報
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岩手県技術情報第5号(8月25日)
岩手県作物気象災害防止対策本部
登熟の良化を図り、適期刈り取り、適正な乾燥調整等により品質向上対策を徹底
平年より早く梅雨が明け、また、梅雨明け後の天候が順調に推移し、気温及び日照時間も多く、県下全般に出穂期は平年より2日程度早くなった。登熟期は、前半に低温注意報が出されるなど、天候がぐずついたことから、成熟期は平年になる見込みである。
9月の技術対策としては、前半までは間断潅漑により登熟の良化を図り、地域毎の的確な登熟診断を行って、適期刈り取り、早期出荷の推進、乾燥調製の適正化等、品質向上対策を徹底して、1等米出荷90%以上を目標に「売れる米」の生産に万全を期す。
1.早期落水の防止
(1)落水期が早すぎると、根の活力の低下、茎葉老化等により千粒重の低下、未熟粒の増加等、登熟不良の原因となり収穫・品質が低下する。
(2)落水期は、湿田や排水不良田及び早生種では9月7〜12日頃で、排水の良い水田や晩生種では、9月12〜17日頃を目安にする。
2.遅刈りの防止
(1)遅刈りは、立毛中の胴割粒や穂発芽・茶米などの着色粒の発生が多くなり、玄米の品質が低下しやすい。
(2)刈り取り適期の判定は、まず、登熟積算温度(出穂後の日平均気温を積算値)によりおおよその適期を予測する。
表 登熟積算からみた刈取適期の推定
| 品種 | 登熟積算温度による刈取適期(℃) | 栽培主要地帯刈取適期の目安(月日) |
| ササニシキ | 950〜1,150 | 9/22〜10/5 |
| ひとめぼれ | 900〜1,050 | 9/20〜9/28 |
| ゆめさんさ | 900〜1,050 | 9/20〜9/28 |
| あきたこまち | 950〜1,100 | 9/24〜10/3 |
| たかねみのり | 950〜1,100 | 9/23〜10/3 |
| かけはし | 950〜1,100 | 9/21〜9/30 |
注)出穂後の気温が平年並みとして推定
(3)各普及センタ一では、「リアルタイムメッシュ気象情報システム」を利用して、各地点の出穂期別・品種別刈り取り適期を推定している。
(4)圃場ごとの刈取適期の判定は、登熟積算温度を参考にしながら、穂の熟色(80〜90%)の籾が黄化したとき)により判断する。
3.乾燥
(1)乾燥は仕上がり水分15.5%を目標にし、過乾燥を防ぎ、食味の良い”いわて米”に仕上げる。
(2)自然乾燥は地干しやニオ積み乾燥をなくし、棒がけ・ハセがけを行い、乾燥期間は20日を限度とする。乾燥が不十分な場合は、火力乾燥により仕上げる。
(3)火力乾燥は、乾燥前後の性格な水分測定が大切で、そのポイントは
- 検定した正確な水分計を用いる。
- 室温と同じ穀温で測定する。
- 未熟粒を除いて測定する。
- 籾や玄米を素手で触らない。
- 水分測定は数回行い正確を期す。
などである。
また、過乾燥を防ぐため、2段乾燥を励行する。
4.脱穀・調整
(1)自脱コンバイン等による刈り取り時の籾の適性水分は20〜25%である。また、扱胴回転数を高速回転で作業すると、脱ぷ粒・胴割粒・砕粒の原因となるので、規定の回転で行う。
(2)籾摺ロ−ルの摩耗程度を調べ、摩耗が多い場合は交換する。
(3)ライスグレ一ダ一のふるい目は、1.9mmを使用し、1等米比率の向上を図る。なお、ライスグレ一ダ一は正しく使用しないと、選別能力が劣るので十分注意する。
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