水稲冷害研究チーム

98年福島県稲作指導情報<浜通り版>


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは福島県農業試験場にお願いいたします.

稲作情報 第3号

平成10年6月24日

福島の米稲作情報編集会議

1. 当面する技術ポイント
1) 置き苗の早期処分と葉いもちの防除
・ 葉いもちは、置き苗で6月3日(いわき市広野町)、本田では12日にいわき市、22日に原町市で発生が確認された。
本年の発生は置き苗で10日、本田で7日平年より早い。
・ 補植用の置き苗は、葉いもちの発生源になるため早急に埋没処分する。
・ 葉いもちの発生が確認された圃場では、直ちに散布剤による防除を実施する。また、粒剤による葉いもち防除を予定している場合は早急に実施する。
2) 現在の生育と今後の水管理
・ 生育は6月2,3半旬の低温少照により抑制傾向にあり、平坦部では目標茎数をほぼ確保しているが、山間部では茎数がやや少ない。
・ 目標茎数が確保された圃場では、中干しを実施し、無効分げつの抑制および根の健全化を図る。実施時期は、遅くとも幼穂形成始期までとする。
・ 茎数の少ない圃場では、浅水管理や昼間止水夜間灌漑等により茎数の確保に努める。
・ 平坦部の初星・ひとめぼれでは7月10日頃より幼穂形成が始まると予想される。
前歴保温効果を図るため、この時期に深水管理を行い、減数分裂期の深水管理をより効果的にする。深水管理の水深は、幼穂形成期は5〜10cm、減数分裂期は15〜20cm必要である。
3) 栄養管理
・ 稲体の充実を図るため、出穂前40〜35日にカリの追肥を成分で10アール当たり3〜4kg行う。生育量が少ない場合には塩化カリ、並から多い場合は珪酸カリが有効である。
・ つなぎ肥は側条施肥や生育不良田以外では行わない。
・ 初星、ひとめぼれの穂肥適期は出穂前25〜20日で7月中旬と予想される。

2. 直播栽培のポイント
1) 直播共通
・ 生育は順調であるが、一部圃場ではイネドロオイムシの発生が認められる。
・ 葉いもちの発生は移植と同時期なので、6月下旬〜7月上旬に粒剤等で防除する。
2) 湛水直播
・ 分げつの促進を図るため、浅水や間断灌漑を継続する。また、中干しに備えて圃場内の排水溝を整備しておく。
・ 中干しは、有効茎(平方メートル当たり500本程度)が確保されたら早めに行い、程度は移植栽培より強めとする。
・ 穂肥は幼穂形成期から減数分裂期に行うが、葉色が濃い場合は穂肥を遅らせるか施用しない。
3) 乾田直播
・ 中干しは行わず、浅水や間断灌漑を継続する。
・ 穂肥は幼穂形成期に行うが、葉色の低下が著しい場合にはつなぎ肥を施用する。

3. 大豆作のポイント
・ 大豆3〜5葉期を目安に、梅雨の合間を見て、中耕培土を1〜2回行う。
・ 雑草が広葉主体の場合は中耕・手取り除草となるが、イネ科主体の場合はイネ科雑草2〜5葉期に生育処理剤を散布すると除草効果が高い。


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