水稲冷害研究チーム

98年福島県稲作指導情報<浜通り版>


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは福島県農業試験場にお願いいたします.

稲作情報 第4号

平成10年7月17日

福島の米稲作情報編集会議

1. 当面する技術ポイント
1) 今後の生育予想
・ 6月6半旬以降気温が高めに推移したため、生育は回復し、草丈は平年より長めである。
・ 幼穂の発育は4日程度進んでおり、平坦部の初星、ひとめぼれ及びいわき地区のコシヒカリ、山間部のまいひめは、7月10日前後に幼穂形成期に達し、減数分裂期は7月下旬と予想される。
・ 一方、相双のコシヒカリの幼穂形成期は7月21日頃と予想される。
2) いもち病防除及び害虫対策
・ 葉いもちは注意報が7月9日付けで発令された。7月上旬には感染好適条件も出現しており、進展性病斑も多いので、今後も防除を徹底する。
・ 葉いもち用粒剤を6月中に散布した水田では、薬効の切れる時期に来ており、予防的に防除を行う。
・ 穂いもち用粒剤を散布予定の場合は、剤及び生育ステージを確認して適期に散布する。
・ カメムシ類の常発地及び前年の多発地では、畦畔の草刈り(出穂前10日までに)及び防除を行う。
・ 海岸沿いの葉色の濃い圃場や直播圃場では、イネツトムシの発生に注意し、適期に防除する。
3) 低温対策
・ 20度以下の低温が予想される場合は、深水管理で対応する。
・ 深水管理の水深は、幼穂形成期は5〜10cm、減数分裂期は15〜20cm必要である。
・ 特に、7月3半旬の低温を幼穂形成期で迎えた平坦部のひとめぼれ、山間部のまいひめ等は、減数分裂期の低温に十分注意すること。
4) 倒伏防止のための診断と対策
・ 浜通り各地ともコシヒカリの草丈はほとんどが70cm台と長く、生育の進みを考え合わせても、今後倒伏が懸念される。
・ コシヒカリの穂肥適期は7月6半旬と予想されるが、栄養診断に基づいて施用の時期・量を決定する。また、追肥を行う場合は、必ずいもち防除も併せて行う。
・ 幼穂形成期の草丈が75cm以上あるコシヒカリは倒伏軽減剤の施用を検討する。
5) 直播栽培のポイント
(1) 直播共通
・ 葉いもちや紋枯病、イネツトムシの発生に注意し、適期に防除する。また、粒剤等による穂いもち防除に当たっては、移植栽培より生育ステージが遅いので注意する。
・ 幼穂形成期(7月中旬)以降低温が予想される場合は、移植栽培に準じて深水管理を行う。
(2) 湛水直播
・ 中干しは幼穂形成期まで継続し、移植栽培より強めに行う。
・ 穂肥は幼穂形成期から減数分裂期に行うが、葉色が濃い場合や株元が不安定な場合、苗立ちが過剰な場合は遅らせるか施用しない。
(3) 乾田直播
・ 中干しは行わず、浅水や間断灌漑を継続する。
・ 穂肥は幼穂形成期に行うが、葉色の低下が著しい場合には補肥を施用する。
6) 大豆作のポイント
・ 生育過剰な圃場を除き、最終培土時に肥効調節型肥料(70日タイプ)を用いて窒素10アール当たり6kgを追肥する。
・ アブラムシや食葉性害虫の発生に注意し、的確に防除する。


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