水稲冷害研究チーム

98年岩手県技術情報


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは岩手県にお願いいたします.

農作物技術情報(水稲)第1号

平成10年4月25日

岩手県農作物気象災害防止対策本部

1. 気象変動に対応した育苗管理
1) 育苗期間中の気温が高めに経過しており、細菌病の発生が懸念されることから、育苗は乾燥気味に管理し、育苗温度を25度以上にしないなど、きめ細かな灌水・温度管理をする。また、昨年は穂いもちが少なかったため、伝染源は少ないと予想されるが、いもち病の育苗期防除は必ず行う。
2) 夜間の温度は5度以下の低温にしないように保温に努める。田植え1週間位前からは、遅霜に注意しながら、徐々に昼夜とも外気温にならす。気温の急激な変化や低温は、ムレ苗の発生を助長するので、油断しないように基本管理を徹底する。
3) 灌水は曇雨天や低温時を除き、朝の内に行い、育苗後半は灌水の量や回数を増やすが、あくまでも朝の灌水を重点に、夕方には育苗箱の表面が乾燥するように天候に合わせて調節する。
4) 追肥は苗の葉色に合わせて行う。稚苗では2葉期に、中・成苗では2〜2.5葉期および必要に応じ3葉期に追肥をし出葉を促進する。追肥後は灌水して葉焼けを防ぐ。

2. 安定生産のための本田管理
1) 本年の夏は平年並の予報であるが、低温時の場合に深水管理ができるように、畦畔のかさ上げや補修を十分吟味して行う。また、生育状況と気象変動に対応した追肥ができるように、基肥窒素は施肥基準内とする。
2) 耕起はロータリ耕の場合は速度を遅くしたり2回掛けをし、深耕(目標15cm以上)に努める。代かきは丁寧に行い、田面はできるだけ均平にする。
3) 田植えは品種の早晩や育苗法に合わせて適期内に行う。適期内であっても、寒い日や風雨の日は避け、できるだけ暖かい日を選ぶ。また、栽植密度は地域や品種に合わせて十分確保する。

3. 初期除草剤の使い方
1) 除草剤は通常の使用基準を厳守すれば、薬害はほとんど発生しないが、除草剤の中には、低温(平均気温16度以下)が数日続くと、分げつ抑制等の薬害が発生しやすい剤もあることから、薬害の少ない剤を使用する。
2) ノビエが発生してからでも除草効果がある一発処理剤が多いが、移植後日数による処理ではなく、発生してくるノビエの大きさ(葉齢)に合わせた適期内散布をする。
3) 1キロ粒剤の使用時には、散布器具の調整を十分に行い、散布量が多くならないようにする。

次回は5月10日に発行する予定です。


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