水稲冷害研究チーム

98年岩手県技術情報


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは岩手県にお願いいたします.

技術情報 第2号

平成10年5月10日

岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

1. 葉いもち予防の箱施用粒剤
(1) 育苗箱施用粒剤(Dr. オリゼ、ウイン)はいもち病抵抗性の弱い品種(ひとめぼれ、ササニシキ、あきたこまち、ゆめさんさ、かけはし、こがねもち)の作付地帯で例年葉いもちが早期に多発するところでのみ行う。
(2) 1箱当たりの施用量50gは必ず守る。
(3) 効果は7月下旬になると低下する場合があるので、本田を巡回し、発生の確認を必ず行い、穂いもちの防除は従来通り実施する。

2. 田植え後の補植が終了したら、本田葉いもちの発生源となる補植用取り置き苗は直ちに圃場から抜き取り処分する。

3.初期害虫の防除
(1) 本田初期害虫は、病害虫発生予察情報を活かし、防除は次の「防除要否判定の目安」を参考に、必要な圃場のみで実施する。









初期害虫の防除方法、判定時期ならびに要防除水準
害虫名 防除方法 判定時期 要防除水準
イネミズゾウムシ 水面施用 成虫侵入期
(平年は県南部で5月下旬から6月上旬)
100株当たり30頭以上
イネミズゾウムシ 箱施用 成虫侵入期の1週間後
(翌年の箱施用防除の要否を判定する)
100株当たり60頭以上
イネドロオイムシ 水面施用 6月上旬から中旬
(産卵盛期)
100株当たり卵塊50個以上
イネドロオイムシ 箱施用 6月下旬から7月上旬
(加害盛期)
(翌年の箱施用防除の要否を判定する)
被害葉率30%以上








(2) イネミズゾウムシは、昨年発生が目立ったところで、周辺に山林・土手の多い圃場では、粒剤の育苗箱施用による防除を実施する。
(3) イネミズゾウムシは畦畔際から侵入・加害するので、オンコル粒剤、ガゼット粒剤、デルタネット粒剤を使用する場合は、畦畔から4〜5m幅に移植する箱に限って処理する。ただし、その他の剤を使用する場合やイネドロオイムシとの同時防除を目的として場合は、移植する全ての苗に処理する必要がある。

4. 生育状況に応じた水管理
(1) 田植え直後は葉面からの蒸散を抑えるため、深水(葉が水面から2〜3cm出る程度)とし、水を動かさない。活着後は2〜3cmの浅水とし、水温の上昇に努める。気温が15度以下は深水にする。
(2) 活着後〜分げつ期は、好天時には浅水、低温時には深水にし、水地温の上昇に努める。生わら施用田等では6月に入って気温が上昇すると土中のわらが腐り、酸素不足となるので、雑草防除をかねて中耕しガス抜きをする。

次回の情報は5月20日に発行する予定です。


HomePage back next Return Iken
torigoe@tnaes.affrc.go.jp