水稲冷害研究チーム

2002年青森県稲作生産情報


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは青森県農産園芸課(稲作振興班)にお願いいたします.

稲作生産情報 第2号

平成14年3月4日

青森県農業生産対策推進本部

T 要約
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きめ細かな管理で健苗育成に努めよう。
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<育苗管理>
1 は種量は、1箱当たり催芽籾で稚苗は250g、中苗は125g、成苗は55gとし、厚播きにならないように注意する。

2 シルバーポリトウなどの平張りは、出芽揃いを確認したら除去し、持ち上がった覆土はかん水等により落ち着かせる。また、種籾が露出したら覆土する。

3 日中の温度管理は、出芽期から1.5葉期までは30℃前後に、1.5葉期になったら25℃前後、3.0葉期以降は20℃程度とし、夜間はいずれも5℃以下にならないようにする。

4 降霜や低温の恐れがあるときは、ビニール等による二重被覆や石油ストーブなどを併用して保温する。

5 かん水は、床土の乾きや苗の葉先の巻き具合を見ながら適切に行い、できるだけ節水して硬い苗に育てる。

<本田作業>
1 幼穂形成期や穂ばらみ期に深水管理ができるよう、畦畔のかさ上げや補強を行う。

2 多肥栽培は食味・品質の低下を招くほか、倒伏したり、いもち病にかかりやすくなるので、本田での施肥量は気象や土壌条件に合わせ、適正な基肥窒素を守る。

3 耕起は、生育の健全化を図るため15cm以上の深耕に努め、代かきは、生育や除草ムラをなくするため均平に行う。


U 稲作情報
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    これからの農作業と管理
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1 は種
(1)は種量が多すぎると徒長軟弱な苗に育つので、は種量は1箱当たり催芽籾で稚苗は250g、中苗は125g、成苗は55gとし、厚播きにならないように注意する。
  (2)ハウス育苗では、は種時のかん水量が少ないと出芽が不ぞろいになりやすいので、十分かん水する。
 2 育苗管理(中苗)
  (1)温度管理等
    ア ハウス育苗では、水分保持と保温のため、シルバーポリトウなどを平張りする。また、折衷苗代では、床土の乾燥が少ないため、通常は平張りを必要としないが、低温などで出芽遅れが懸念される地域では、シルバーポリトウなどで平張りする。
   イ 出芽ぞろいになったら速やかにシルバーポリトウなどを除去し、持ち上がった覆土をかん水等により落ち着かせる。その際、籾が露出した部分は、乾燥しないように覆土する。
   ウ 育苗ハウス及びトンネル内に温度計を設置し、随時温度を確認しながら生育ステ−ジに応じたきめ細かな温度管理を行う。
    エ 育苗ハウス内の温度管理は表1を目安にして行う。

表1 生育時期別の温度管理の目安
生育時期日中夜間
箱設置〜出芽期35℃まで10℃
出芽期〜1.5葉期30℃前後5℃
1.5葉期〜3.0葉期25℃前後5℃
3.0葉期〜3.5葉期20℃前後5℃

  オ 晴天の日は、風の強い時でも育苗ハウスの風下側を開けて温度を調節する。
  カ 降霜のおそれがあるときには、ハウス育苗では二重被覆するとともに石油ストーブなども併用して保温する。また、折衷苗代ではシルバーポリトウなどで二重被覆したり、育苗箱の肩の高さまで湛水状態にする。
  (2)水管理
 ア かん水は、床土が乾いて苗の葉先が巻き始めたら、午前中に育苗箱の下までしみ込むよう十分に行う。
    イ 機械的に毎日かん水すると、徒長軟弱な苗となり、病害が発生したり、また、田植え後の生育も劣ったりするので、できるだけ節水に努める。
 ウ 折衷苗代では、床土が乾燥したら、踏切溝に灌水して水分の補給を十分に行う。
(3) 追肥
    ア 追肥を計画している場合は、1.5葉期ころを1回目の目安とする。
    イ 硫安を用いる場合は、1箱当たり現物で5g(成分で1g)を500mlの水に溶かし、朝方の日ざしの弱い時に目の細かいジョウロなどで施用する。
    ウ 追肥後は、肥料やけを防ぐため、葉が乾く前に葉に付着した肥料分を水で洗い流す。

 3 本田準備と畦畔のかさ上げ・整備
  (1)本田に残雪が多い場合は、消雪剤等を散布し消雪を早め、本田施肥や耕起作業が遅れないようにする。
  (2)畦畔のかさ上げ・補強・整備を行い、低温時に15〜20cm程度の深水管理ができるようにするとともに、除草剤や流込み肥料の効果が落ちないようにする。

 4 本田施肥
  (1)食味・品質の向上と気象の変動に即応できる米づくりを行うため、多肥栽培をやめ、地帯別・品種別の施肥基準を遵守する。
(2)「つがるロマン」は倒伏しやすく、多肥栽培で、倒伏時期が早く、倒伏程度が大きいほど、たんぱく質含有率が高まり、食味が低下するので、「栽培マニュアル」に示した施肥量を確実に守る。
(3)「ゆめあかり」はいもち病に弱いので、多肥栽培は行わず、「栽培マニュアル」に示した施肥量を遵守する。また、「ゆめあかり」のくず米対策としては、基肥を減じた穂肥2回体系や、肥効調節型肥料を用いた全量基肥体系の効果が高い。
 
表−2 「ゆめあかり」のくず米対策に効果が高い施肥体系
  @速効性肥料による穂肥2回体系
窒素肥料の形態施肥割合(全量に対する割合)
基 肥追 肥基 肥追肥1回目
(幼穂形成期)
追肥2回目
(減数分裂期)
速効性速効性60%前後20%前後20%前後

  A肥効調節型肥料による全量基肥体系
    被覆尿素(70日溶出タイプ)を40〜50%含む複合肥料を使用する。
減肥率(%)対速効性肥料による穂肥体系窒素肥料の形態施肥割合
(全量に対する割合)
基 肥追 肥基 肥追 肥
5〜10%緩効性100%
注)Aの体系は、生育後半に土壌窒素の発現の多い湿田では行わない。

5 復元田の施肥
(1)復元田は、一般に地力窒素が多く、生育が旺盛になりやすいので、前作物の状況や転作状態の年数を考慮して安定確収と品質向上に重点をおいた施肥を行う。
(2)前作物の種類と基肥窒素の減肥割合は表−3を目安に行い、生育に応じて追肥を行う。
(3)「つがるロマン」を作付するときは、表−3の目安から更に減肥するか、無肥料とし、生育に応じて追肥で調整する。

表−3 前作物の種類と基肥窒素の減肥割合(復元初年目)
転 換 期 の 作 付 作 物減 肥 率(%)
牧    草100
野  菜にんにく100
メロン、トマト、きゅうり80〜100
葉菜類、根菜類一般60〜80
畑 作 物大豆60〜80
小麦等一般畑作物40〜60
そば20〜40
注)砂質土壌、黒ボク土壌及び灰色低地土壌では減肥を少なめに、グライ土壌は中程度に、強グライ土壌や泥炭土壌では減肥を多めに行う。

○ 次回の稲作生産情報の発行予定は5月10日です。
(青森県農業生産対策推進本部)


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