水稲冷害研究チーム

ムレ苗の防止


ムレ苗の防止:

 育苗後期に急激に苗が萎ちょうする症状を一般に「ムレ苗」と呼ぶ.
 ムレ苗はPythium属菌による苗立枯病の症状の一つで,第1本葉期以降の苗に同属菌が感染し,その後低温に遭遇すると発生する.同属菌による苗立枯病は感染時期で症状が異なる.

 第1本葉期以前に感染すると,腐敗枯死症状や葉鞘部の褐変腐敗症状が現れ,根の褐変腐敗も顕著となる.その後低温に遭遇すると,腐敗枯死せずに残った葉鞘褐変苗も激しく巻葉し,やがて枯死する.
 第1本葉期から1.5葉期に感染すると,茎基部が褐変し生育が抑制され,根は部分的に褐変する.その後低温に遭遇すると,急激に萎ちょうして葉身がこより状になり,やがて葉鞘の褐変を伴いながら枯死する.
 第1.5葉期から第2葉期に感染すると,地上部の症状は現れないが,根がわずかに淡褐変する程度ですが,その後低温に遭遇すると,急激に萎ちょうするため,こより状になった葉身はたちまち灰緑色になり,やがて枯死する.このように,育苗後半に急激な萎ちょう症状を伴い立ち枯れる苗を従来の立枯病とは区別して,ムレ苗と呼ぶ.

 ムレ苗の発生を防ぐためには主因となるPythium属菌による感染を防止するとともに,誘因となる低温に遭遇させないように育苗温度を管理することが重要である.
 ・特に,苗を10度以下の低温に遭わせないこと.
 ・床土のpHが5.5以上高い場合や床土の排水不良など,根傷みしやすい状態で育苗するとムレ苗の発生が助長される.
(福島県農業試験場編集「農業Q&A」頁178−179.より引用)

 防除対策については各県の予察情報を参照すること.
 

 
ホームへ 戻る ご意見どうぞ
 


torigoe@tnaes.affrc.go.jp/kanda@tnaes.affrc.go.jp