水稲冷害研究チーム
98年青森県「発生予察情報」
なお,詳しい内容に関する問い合わせは津軽地域病害虫防除所(TEL.0172-52-6500)、南部地域病害虫防除所(TEL.0176-23-4290)にお願いいたします.
発生予報 第2号
平成10年5月1日
津軽地域・南部地域病害虫防除所
1. 苗立枯病(ピシウム・フザリウム):発生量平年並
1) 予報の根拠
・5月の気温は平年並の見込みである。
・防除が徹底されている。
2) 防除のポイント
苗立枯病は一般的に苗が徒長軟弱なときに発生しやすいので、適正な管理に努める。健苗を育てるためには生育段階毎の適温があり、緑化から1.5葉期までは30度以上にならないように、1.5〜3葉期では25度以上にならないように、換気に努めるとともに、水やりもできるだけ控える。
(フザリウム・ピシウム)
・ 育苗中に極端な低温に遭遇すると苗の抵抗力が弱まるため、フザリウム属菌、ピシウム属菌による苗立枯病が発生しやすくなる。保温資材などを準備し極端な低温に備える。
(苗立枯細菌病・もみ枯細菌病)
・ 育苗中の高温、過湿により発病が助長されるので、換気に努めるとともに、水やりもできるだけ控える。
・ 発病苗は植えない。
2. 苗立枯病(ごま葉枯病):発生量平年並
1) 予報の根拠
・ 前年の収穫期における発生量が平年並だった。
・ 5月の気温は平年並の見込みである。
2)防除のポイント
苗立枯病は一般的に苗が徒長軟弱なときに発生しやすいので、適正な管理に努める。健苗を育てるためには生育段階毎の適温があり、緑化から1.5葉期までは30度以上にならないように、1.5〜3葉期では25度以上にならないように、換気に努めるとともに、水やりもできるだけ控える。
・ 高温・過湿は発病を助長するので、十分注意する。
・ 苗の発病程度が高まるほど移植後の生育が劣るので、発病のひどい苗は移植しない。
3. ばか苗病:発生量少ない
1) 予報の根拠
・ 前年の本田における発生が少なかった。
・ ベノミル耐性菌に効果のある剤による種子消毒が徹底されている。
2) 防除のポイント
田植え前に罹病苗(徒長苗、わい小苗など)を抜き取り、本田に持ち込まない。
4. イネミズゾウムシ:
<津軽地域>発生時期はやや早い、発生量はやや少ない
1) 予報の根拠
・ 4月の気温が記録的に高かった。
・ 5月の気温は平年並の見込み。
・ 前年の発生はやや少なかった。
<南部地域>発生時期はやや早い、発生量は平年並
1) 予報の根拠
・ 4月の気温が記録的に高かった。
・ 5月の気温は平年並の見込み。
・ 前年の発生はやや平年並だった。
2) 防除のポイント
・ 防除の基本は、田植え後に発生程度に応じて行うことであるが、例年発生の多い水田や他害虫が発生して同時防除を必要とする場合には薬剤の育苗箱施用を重点とする。
・ 側条施肥田植機で肥料施用時に防除する方法もある。
・ 箱施用を実施しなかった水田で5月6半旬に食害株率で6割を超えた場合は、農薬の水面施用により防除する。農薬等については県農作物病害虫等防除基準を参照する。
・ 食害株率は、畦畔から中央に向かって2mぐらい入った地点から中央に向かって連続50株調査する。1筆当たりの調査箇所は2カ所以上とする。
5. イネドロオイムシ:発生時期はやや早い、発生量は多い
1) 予報の根拠
・ 4月の気温が記録的に高かった。
・ 5月の気温は平年並の見込み。
・ 前年の発生がやや多く越冬成虫数も多いと考えられる。
2) 防除のポイント
・ 本年の発生は多い見込みであり、イネミズゾウムシ等と同時防除する。
・ PHC(サンサイド)剤、PMP(アッパ)剤抵抗性の発現が認められる地域もあるので、防除効果が低下していると思われる場合には防除剤を替える。
6. その他の病害虫
イネハモグリバエ、イネヒメハモグリバエとも全般には発生が少ない見込みであるが、例年発生の多い地帯では、本田発生初期に県農作物病害虫等防除基準に準じてイネドロオイムシなどと同時防除する。
torigoe@tnaes.affrc.go.jp