水稲冷害研究チーム

98年青森県「発生予察情報」


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは津軽地域病害虫防除所(TEL.0172-52-6500)、南部地域病害虫防除所(TEL.0176-23-4290)にお願いいたします.

発生予報 第3号

平成10年6月1日

津軽・南部地域病害虫防除所

1. イネミズゾウムシ:成虫侵入盛期は早い、発生量は津軽地域で少なく、南部地域で平年並。
1) 予報の根拠
・ 4月〜5月は気温が高く推移した。
・ 越冬世代成虫の本田侵入最盛期である6月上旬の気温は高い見込みである。
・ 前年の発生量は津軽地域は平年より少なく、南部地域は平年並であった。
2) 防除のポイント
・ 田植え時に防除しなかった水田では、6月上旬に越冬成虫の発生状況を調査し、食害株率が8割を超えた場合には、県農産物病害虫防除基準に準じて防除する。
・ 越冬成虫の発生状況は、畦畔から水田内に2〜3m入ってから、中央に向かって連続50株2ヶ所、合計100株程度について、成虫によって食害がみられる株数を調査して食害株率を算出して判断する。
・ なお、この時期の防除はイネドロオイムシも同時防除できる。

2. イネドロオイムシ:ふ化最盛期は早い、発生量は多い。
1) 予報の根拠
・ 4月〜5月は気温が高く推移した。
・ 越冬世代成虫の産卵期である6月上・中旬の気温が高い見込みである。
・ 前年の発生量が平年より多かった。
2) 防除のポイント
・ 発生は多いと予想されるので、ふ化最盛期(本田被害発生初期:6月3〜5半旬)に県農作物病害虫防除基準に準じて適期防除に努める。
・ 低温や曇天の日が続くと産卵期間が長引き、防除時期を逸しやすく、また、幼虫の食害活動にも好適となるため、被害が大きくなることがあるので注意する。
・ 田植え時に防除した圃場や5月下旬〜6月上旬にイネミズゾウムシを対象とした防除を実施した圃場では、本虫の防除は不要であるが、発生が遅れ6月下旬に卵塊や幼虫が多くなるような場合には、追加防除が必要となることもあるので発生状況に注意する。
・ PHC(サンサイド)剤、PMP(アッパ)剤抵抗性の発現が認められる地域もあるので、防除効果が低下していると思われる場合には防除剤を替える。

3. イネヒメハモグリバエ:発生量はやや多い
1) 予報の根拠
・ 田植期の産卵量は多かった。
・ 田植期の気温が高かったので、苗の活着は順調で植え傷みが少なかった。
2) 防除のポイント
・ 防除は、6月上旬頃までに産卵が多くみられる水田では農作物病害虫防除基準に準じて防除する。

4. イネカラバエ:産卵盛期は早い(東青・西北五・下む地域で発生時期が早く、発生量がやや多い)
1) 予報の根拠
・ 4月〜5月は気温が高く推移した。
・ 成虫発生期の6月の気温は平年並の見込みである。
・ 前年の発生量が東青・西北五・下む地域では平年よりやや多く、その他の地域では平年並であった。
2) 防除のポイント
・防除は、産卵最盛期にPMP粉剤3DLを10アール当たり3〜4kg茎葉散布するか、産卵最盛期〜その後10日後にジメトエート粒剤を10アール当たり2kg水面施用する。
・ 前年の傷穂の発生が多かった圃場ではジメトエート粒剤の水面施用により防除する。
・ 茎葉散布による防除では、防除適期である産卵最盛期を逸すると効果が半減するので適期防除に努める。
・ 産卵最盛期を知るためには、産卵状況を実際に調査するのが望ましい。
・ ・産卵株率が100%となる地域では、産卵株率が80%に達したら産卵最盛期と見なしてもよい。
・ ・傷穂率6%以下の地域では、水稲への初産卵日に7〜10日を加えた日、傷穂率6%以上の地域では、10〜13日を加えた日を産卵最盛期とみなしてもよい。
・ ・例年の地帯別産卵最盛期の目安は下の通り。本年は10日前後早まる見込みである。
・ ・平野地帯:6月末〜7月初め
・ ・山間・海岸地帯:7月上旬末
・ ・下北地域:7月上旬末〜中旬初め

5. 防除上注意すべき事項
1) 粒剤を水面施用した場合は、散布後4〜5日間は水を流さないようにする。
2) 使用する農薬の中には蚕毒が強いものもあるので使用上の留意事項を厳守する。


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