水稲冷害研究チーム
98年福島県「発生予察情報」
なお,詳しい内容に関する問い合わせは福島県病害虫防除所にお願いいたします.
発生予報 第5号
平成10年6月11日
福島県病害虫防除所
1. 葉いもち:発生時期やや早い、発生量やや多い
1) 予報の根拠
・ 6月1半旬の調査において、補植用置き苗での葉いもちの発生が、県内全域で確認されており、その確認時期は平年に比べて早く、確認された地点数も多かった。
・ 本年は平年より早い6月3日頃に梅雨入りしており、やませの影響により、その後の気温は低めに経過している。
・ 天候予報によると、向こう1か月の気温は中・浜通り地方は平年並、会津地方は高いと予想され、降水量及び日照時間は3地方とも平年並と予想されている。
2) 防除上注意すべき事項
・ 補植用置き苗は葉いもちの主要な伝染源なので、早急に処分する。
・ 葉いもちの発生がやや早くなると予想されるので、水面施用剤を使用する場合は、施用時期を例年より5日程度早めて施用する。
・ 早期発見につとめ、移植株で発生を確認した場合は、直ちに薬剤散布する。
2. イネヒメハモグリバエ:発生量並
1) 予報の根拠
・ 6月1半旬の巡回調査によると、産卵量は平年並であった。
2) 防除上注意すべき事項
・ 直播栽培においては、圃場をよく観察し、産卵が多い場合には県防除基準に従い薬剤散布を行う。
3. イネドロオイムシ:発生時期やや早い、発生量並
1) 予報の根拠
・ 巡回調査によると、早い時期から産卵が認められたが、6月に入ってからの気温が低めに経過し、幼虫の発生が抑制されている。
2) 防除上注意すべき事項
・ 育苗箱施薬を行わず、発生が多い圃場では、県防除基準に従って薬剤散布を行う。
4. ニカメイチュウ:発生時期やや早い、発生量は県北でやや多い、その他で並
1) 予報の根拠
・ 県北地方のフェロモントラップにおける初誘殺時期はやや早かった。
・ 近年、県北地方で発生が増加傾向にある。
2) 防除上注意すべき事項
・ 葉鞘変色茎の発生がみられる場合は、県防除基準に従って薬剤散布を行う。
5. フタオビコヤガ(イネアオムシ)
本種の食害の目立った圃場が、県内各地で認められている。これらの発育ステージを調べたところ、蛹が多かったので、6月2半旬現在、加害盛期は過ぎているとみられる。
しかし、本種は多化性の害虫であるので、今回の被害が目立った地域では、今後の発生動向に注意し、6月下旬頃に若齢幼虫の加害(カスリ上の食痕)がみられる場合は、県防除基準に従って薬剤散布を実施する。
torigoe@tnaes.affrc.go.jp