水稲冷害研究チーム
98年宮城県「発生予察情報」
なお,詳しい内容に関する問い合わせは宮城県病害虫防除所企画指導課(TEL.022-275-8960, FAX.022-276-0429)にお願いいたします.
発生予報 第6号
平成10年7月23日
宮城県病害虫防除所
1. 葉いもち:発生量は平年並
1) 予報の根拠
・ 巡回調査の結果、県平均の発生地点率は平年より低かった。
・ アメダス資料による感染好適日の推定では、7月11日から13日にかけて、県南部を中心に感染好適条件が出現した。
・ 7月11日から18日にかけて低温で経過したため、今後、稲体のいもち病抵抗力が低下すると考えられる。
・ 県予察圃場(名取市高舘)における分生胞子の飛散量は平年より少なかった。(7月15日現在)
・ 向こう1か月の平均気温は低く、降水量は平年並、日照時間は少ない予報。
2) 防除上注意すべき事項
・ 数日間の低温に遭遇した後や追肥後の稲体は、いもち病抵抗力が低下するので発生推移に注意し、適期防除に努める。
・ 葉いもちの上位葉での発病は穂いもちの伝染源になりやすいので、発病が確認された茎葉散布剤による出穂前の防除を徹底する。
2. 穂いもち:発生時期は平年並、発生量は平年並
1) 予報の根拠
・ 7月21日現在の生育調査では、出穂期は平年並から2日程度早いと予想されている。
・ 巡回調査の結果、県平均の葉いもち発生地点率は平年より低かった。
・ 7月11日から18日にかけて低温で経過したため、今後、稲体のいもち病抵抗力が低下すると考えられる。
・ 向こう1か月の平均気温は低く、降水量は平年並、日照時間は少ない予報。
2) 防除上注意すべき事項
・ 本年は出穂が早まる見込みなので、穂いもち予防粒剤を使用する場合は施用時期が遅れないようにする。
3. 紋枯病:発生量はやや少ない
1) 予報の根拠
・ 巡回調査の結果、発生は平年より少なかった。
・ 前年の発生から、伝染源量は平年並と推測される。
・ 本病の発生には高温多湿が好適とされるが、向こう1か月の平均気温は低く、降水量は平年並の予報。
2) 防除上注意すべき事項
・ 前年多発した圃場では特に発生状況に注意し、防除を実施する。
4. 白葉枯病:発生量は少ない
1) 予報の根拠
・ 巡回調査の結果、発生は確認されなかった。
・ 前年の発生から、伝染源量は少ないと予測される。
2) 防除上注意すべき事項
・ 風を伴う降雨は発生を助長するので、気象経過に注意する。
5. 稲こうじ病:発生量は平年並
1) 予報の根拠
・ 前年の発生から、伝染源量はやや少ないと推測される。
・ 7月11日から18日にかけて低温で経過した。
・ 本病は穂ばらみ期に低温で降雨日数が多いと多発する傾向にあるが、向こう1か月の平均気温は低く、降水量は平年並の予報。
2) 防除上注意すべき事項
・ 前年発生した圃場やその周辺田では防除を実施する。また、多窒素、晩生品種では発生が助長されやすいので、これらの水田でも確実に防除を実施する。
6. ツマグロヨコバイ:発生時期は平年並、発生量は少ない
1) 予報の根拠
・ 予察灯(農業センター)での誘殺消長は平年並であった。
・ すくい取り調査の結果、発生量は少なかった。
・ 向こう1か月の平均気温は低く、降水量は平年並の予報。
2) 防除上注意すべき事項
・ 防除は第2世代若齢から中齢幼虫期と見込まれる8月上旬に実施する。
7. セジロウンカ:発生時期は平年並、発生量は少ない
1) 予報の根拠
・ 予察灯(農業センター)での誘殺始期は平年並であった。
・ すくい取り調査の結果、発生量は平年よりやや少なかった。
・ 向こう1か月の平均気温は低く、降水量は平年並の予報。
2) 防除上注意すべき事項
・ 吸汁害が発生するまでには至らず、ツマグロヨコバイとの同時防除が可能であり、本種のみを対象とした防除は必要ない見込みである。
8. フタオビコヤガ:発生時期は平年並、発生量は多い
1) 予報の根拠
・ 予察灯(農業センター)での誘殺始期は平年並であった。
・ すくい取り調査の結果、発生量は多かった。
・ 向こう1か月の平均気温は低く、降水量は平年並の予報。
2) 防除上注意すべき事項
・ 第2世代の発生が目立ったところでは、第3世代若齢幼虫期の8月上旬から中旬に薬剤を散布する。
9. 斑点米の原因となるカメムシ類:発生量は平年並
1) 予報の根拠
・ すくい取り調査の結果、牧草地及び水田周辺の雑草地等での発生量は平年よりやや少なかった。
・ 割れ米の発生が多くなると推測される。
2) 防除上注意すべき事項
・ これから行う水田周辺のイネ科牧草や雑草の刈り取りは、カメムシ類を水田に追い込み被害を助長するので避ける。
・ 常発地や水田周辺のイネ科牧草や雑草でカメムシ類の発生が認められるところでは、穂揃い期とその後7〜10日後までの2回薬剤を散布し、地域一斉防除に努める。
・ 加害種により薬剤の効果が異なるので、防除薬剤の選択に注意する。
10.コバネイナゴ:発生量はやや多い
1) 予報の根拠
・ すくい取り調査の結果、水田での発生量はやや少なかったが、畦畔及び水田周辺の雑草地での発生量は多かった。
・ 近年、多発傾向が続いている。
2) 防除上注意すべき事項
・ イナゴは8月に入ると食害量が急増するので、発生の多いところでは早急に薬剤を散布し、地域一斉防除に努める。
・ オフナックバッサ粉剤DLの使用期間は、収穫45日前まで(ただし出穂期まで)なので、散布時期に注意する。オフナック乳剤は、収穫60日前までなので使用しない。
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