1998年仙台管区気象台発表予報

3月10日発表暖候期予報


 本情報は仙台管区気象台発表の暖候期予報内容をお知らせします.


○3月10日発表 暖候期予報(4〜9月)

1. 予想される天候の特徴
<概要>
夏平均気温(6〜8月)は、「平年並み」になる可能性が最も大きく、その確率は50%、次に可能性が大きいのは「低い」となり、その確率は30%です。

<天気の特徴>
4〜5月:低気圧と高気圧が交互に通り、天気は平年と同様に数日の周期で変わり、晴れる日が多いでしょう。
この期間の気温、降水量共に平年並みの見込みです。
6〜9月:6〜7月は梅雨前線や低気圧の影響で平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。6〜7月の降水量は平年並みの見込みです。
8月は太平洋高気圧に覆われて平年と同様に晴れの日が多い見込みです。しかし、一時的に太平洋高気圧の勢力が衰え、高気圧の縁辺からの湿りや前線などの影響を受けて、天気がぐずつく時期がある見込みです。
また、この期間オホーツク海高気圧が一時的に現れて気温の低い時期もある見込みで、気温の変動が大きい見込みです。

2. 最近の夏(6〜8月)の天候
夏の平均気温平年差、降水量平年比の経年変化をみると、1970年後半から気温、降水量共に変動が大きい。特に降水量はその傾向が強く、平年並みの年は少なく多雨や少雨の年が多くなっている。90年代に入っても、1993年の記録的な冷夏、1994年の猛暑干天・水不足等、極端な天候が現れやすい傾向があった。しかし、ここ2・3年は変動は小さくなってきている。

3. 最近の台風の傾向
台風の年間発生数と本土への接近数をみると、発生数、接近数とも1970年代から80年代前半までは少ない傾向だったが、1980年代末から1990年代前半にかけて平年を上回る傾向があった。95、96年は発生数・接近数共に平年を下回ったが、昨年の発生数は平年並み、接近数は平年を上回った。今年も台風に対する警戒は怠れない。

4. 熱帯の大気・海洋と日本の天候
1997年に発生したエルニーニョ現象は、NINO.3海域の海面水温平年偏差が1949年以降最大値を更新するなど、1982/83年のエルニーニョ現象に匹敵するものとなった。しかし、海洋表層の状況から判断すると1997年末には成熟期を迎えたと考えられる。
最近のエルニーニョ監視海域の海面水温の状況は、平年偏差で見ると、1997年11月をピークにその後減少している。2月は2.6度(1月3.0度)であった。しかし、海面水温は対流活動が活発となる28度以上の状態はまだ続いている。
このエルニーニョ現象が夏まで続くか、春で終わるのか、あるいは夏にラニーニャ側に移行するのかによって、日本の天候への影響も大きく変わる。今後の推移を注意深く見守る必要がある。

5. 予報の主な根拠
1)統計的手法:大気や海洋の現在の状況に似た過去の状態を客観的に探し、それを基に予測した。各種資料を平均すると気温は「平年並み」から「低い」傾向がある。
2)長期傾向:1970年代後半から気温の変動が大きい状態が続いていたが、ここ2,3年夏変動の幅は小さくなってきた。
3)各種類似年:冬がエルニーニョ年で最近の大気や海洋の経過の似ている年の夏の特徴は「平年並み」の割合が多い。
4)最近の偏西風:最近の大気のリズムから偏西風が大きく蛇行する時期が一時的にありそう。そうなると気温の変動が大きくなる。
以上を総合的に判断し予報を作成した。なお、現在のエルニーニョ現象が、夏にかけてどのような状況で経過するのかはっきりしないので、今回の予報には直接反映させていない。

6. 平年の梅雨入り、梅雨明けの時期(参考)
1) 平年の梅雨入りの時期
東北南部:6月12日頃、東北北部:6月14日頃
2) 平年の梅雨明けの時期
東北南部:7月23日頃、東北北部:7月26日頃

 

 

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