2002年仙台管区気象台発表予報
3月20日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○3月20日発表 3ヶ月予報(4月,5月,6月)
予想される天候
<3か月(4〜6月)の気温の各階級の確率(%)>
<可能性の大きな天候見通し> 4月 高気圧と低気圧が交互に通り、天気は周期的に変わるでしょう。平年と同様に晴れの日が多い見込みですが、寒暖の変動が大きく晩霜の恐れがあります。
気温、降水量共に平年並でしょう。
5月 高気圧と低気圧が交互に通り、天気は周期的に変わるでしょう。平年と同様に晴れの日が多い見込みです。
気温は高く、降水量は平年並でしょう。
6月 天気は概ね周期的に変わりますが、平年と同様に前線や低気圧の影響で、東北太平洋側を中心に曇りや雨の日が多い見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
前回(2月20日)発表3か月予報からの変更点
なし
最近の天候経過
3月上旬:この期間、気圧の谷が周期的に通過し、通過後は東北北部を中心に一時冬型の気圧配置となったが、東北南部は高気圧に覆われることが多かった。このため、天気は概ね周期的に変化したが、東北北部では曇りや雨または雪の日が多く、東北南部では晴れの日が多かった。
特に、5〜7日は低気圧が発達しながら日本付近を通過したため、東北北部を中心にまとまった雨や雪となり、盛岡では7日の降雪の深さの日合計が31cmと観測開始以来第3位の記録となった。
平均気温平年差は、東北北部で+1.2℃と高く、東北南部で+2.3℃とかなり高かった。降水量平年比は、東北北部で172%と多く、東北南部で79%と平年並だった。日照時間平年比は、東北北部で70%とかなり少なく、東北南部で103%と平年並だった。
3月中旬(11〜19日):期間の前半は、高気圧と低気圧が交互に通り、天気は周期的に変化した。期間の後半は、気圧の谷が短い周期で通過したが、一時雨か雷雨となる程度で、天気の崩れは小さかった。
平均気温平年差は、東北地方で+3.7℃と平年を大きく上回った。降水量平年比は、東北日本海側で168%と平年を上回り、東北太平洋側で89%と平年を下回った。日照時間平年比は、東北地方で114%と平年を上回った。
循環場の特徴
3月(19日まで):500hPa高度場では、アラスカで気圧の尾根が強まり、カムチャッカ半島付近には寒気の中心が南下した。このため、北海道以北で負偏差が広がったが、本州以南は2月に引き続き正偏差となった。
偏西風の流れは、日本付近で東西流が卓越しており、天気は周期的に変わって寒気の影響を受けにくかった。
東北地方は、1月から引き続き高温となっており、3月も南高北低の気圧配置となって、高気圧に覆われ晴れる日が多く、南から暖かい空気が流れ込むなど、気温は平年より2℃以上高くなった。
太平洋赤道域の状況
エルニーニョ監視海域(北緯4度〜南緯4度、西経150度〜西経90度)の2月の海面水温の基準値(1961〜1990年の30年平均値)との差は+0.1℃だった。
2月の太平洋赤道域の海面水温は、東経155度から東経170度、日付変更線付近、西経160度から西経140度、及び西経85度以東で平年より0.5℃以上高かった。西経130度から西経90度と東経130度以西の偏差は負だったが、-0.5℃を超える負偏差は見られなかった(下図)。
2月の南方振動指数は+0.7だった。(南方振動指数は貿易風の強さの目安であり、正(負)の値は貿易風が強(弱)いことを示す。)
太平洋の赤道に沿った表層(海面から深度数百mまでの領域)水温は、深度40mから170mの東経150度から西経90度の広い範囲で平年より1℃以上高かった。1月に西経95度以東に見られた-1℃以下の負偏差は、ほとんど見られなくなった。太平洋の赤道に沿った海面から深度260mまでの平均水温平年偏差の経度-時間断面図では、11月末に西経160度にあった+0.5℃以上の正偏差域の東端が東進し、2月下旬には南米沿岸に到達した。
エルニーニョ現象等の今後の見通し
(2002年3月〜2002年9月)
夏にはエルニーニョ現象が発生する可能性が高いと予測される。
【解説】
2月の監視海域の海面水温は基準値を上回り、その差は+0.1℃だった。しかし、海面下100m付近では太平洋赤道域の広い範囲で水温が平年より1℃以上高く、また、南米沿岸では海面水温も平年より+0.5℃以上高かった。このような状態は、今後、監視海域の海面水温の基準値との差が大きくなる可能性を示すものである。
エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が3月から6月にかけて次第に増大し、その後も基準値より高い状態が持続すると予測している(下図)。
以上のことから、監視海域の海面水温の基準値との差は、今後次第に大きくなり、夏にはエルニーニョ現象が発生する可能性が高いと予測される。ただし、監視海域の海面水温が基準値より高い状態が数か月程度で終り、エルニーニョ現象に至らないことも考えられるため、今後の推移を注意深く監視する必要がある。
エルニーニョ予測モデルによるエルニーニョ監視海域の海面水温偏差予測
この図は、エルニーニョ監視海域の海面水温(基準値との差)の先月までの推移(折れ線グラフ)とエルニーニョ予測モデルから得られた今後の予測(ボックス)を示している。各月のボックスは、海面水温の基準値との差が70%の確率で入る範囲を示す。(基準値は1961〜1990年の30年平均値)
参考資料
reigai@ml.affrc.go.jp