2003年仙台管区気象台発表予報

6月25日発表3ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.


○6月25日発表 3ヶ月予報(7月,8月, 9月)

    <予想される向こう3か月の天候>
     向こう3か月の可能性の大きな天候は以下のとおりです。
     この期間の平均気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。

    7月 天気は概ね周期的に変わりますが、前線やオホーツク海高気圧の影響でぐずつく時期があるでしょう。平年と同様に曇りや雨の日が多いですが、太平洋高気圧に覆われ晴れて暑い日もある見込みです。
     気温、降水量共に平年並でしょう。

    8月 太平洋高気圧に覆われ平年と同様に晴れの日が多いですが、太平洋高気圧の勢力が弱まり、前線や寒気が南下して曇りや雷雨となる時期があるでしょう。
     気温、降水量共に平年並でしょう。

    9月 天気は概ね周期的に変わりますが、太平洋高気圧に覆われ残暑の厳しい時期があるでしょう。
     気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。

    <向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
    向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)

  1. 数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
    3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
     予想図で極東域をみると、高緯度は負偏差に覆われるが、中・低緯度は広く正偏差に覆われる。日本の南の太平洋高気圧は平年より強い予想となっているが、オホーツク海高気圧は概ね平年並の強さと考えられる。

    7 月:日本の南には太平洋高気圧が平年より強く張り出すが、東北地方は三陸沖で等圧線がくびれ、平年と同様に前線の影響を受ける。また、オホーツク海は負偏差だが、北海道の東に高気圧が予想され、中心が北に偏った高気圧の影響を受ける時期がある見込み。
    8 月:太平洋高気圧が日本付近に強く張り出し、東日本から北日本は平年より気圧が高い。一方、オホーツク海高気圧も明瞭で、影響を受ける時期がある。
    9 月:太平洋高気圧が日本付近に強く張り出し、残暑の厳しい時期がある見込み。
  2. 循環場の特徴
    6 月(1〜20 日):500hPa 高度の極東域をみると、寒冷低気圧は東シベリアやアリューシャン列島付近にあって、東シベリアからオホーツク海は広く負偏差となった。また、台風第4、5、6 号の影響もあり、フィリピン近海から東シナ海にも負偏差が広がった。一方、太平洋高気圧は西への張り出しは弱かったが北への張り出しは平年より強く、本州以北は広く正偏差に覆われた。
     偏西風の流れは蛇行が大きく、日本の西が谷場となった。このため、前線や低気圧の影響を受け易くなり、9〜12 日にかけ各地方で梅雨入りとなった。東北地方は、上旬は日本の東から張り出す高気圧に覆われ東北日本海側を中心に晴れの日が多かったが、中旬になると低気圧や前線の影響を受け易くなり、曇りや雨の日が多くなった。

  3. 最近の天候経過
    6月上旬:1日に台風第4号から変わった低気圧や前線の影響で雨となったが、中頃までは高気圧に覆われ概ね晴れた。後半は中心が北に偏った高気圧に覆われ、東北日本海側は概ね晴れたが、東北太平洋側は湿った東よりの風の影響で朝晩を中心に曇りの日が多かった。梅雨前線は日本の南から次第に北上し、9〜10日頃にかけて九州から関東甲信が梅雨入りしたと見られる。
     平均気温は東北地方で平年並。降水量は東北地方で少ない。日照時間は、東北日本海側でかなり多く、東北太平洋側で平年並。

    6月中旬:11日は高気圧に覆われ晴れたが、12日以降は低気圧や日本の南岸に停滞した梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多かった。なお、12日頃に北陸、東北南部、東北北部が梅雨入りしたと見られる。また、期間の終わりには台風第6号から変わった低気圧が日本海を北東に進み、南から暖かい風が流れ込んで真夏日となる所があった。
     平均気温は、東北北部で高く、東北南部でかなり高い。降水量は、東北日本海側で平年並、東北太平洋側で少ない。日照時間は、東北日本海側でかなり少なく、東北太平洋側で少ない。

  4. エルニーニョ現象等の今後の見通し(2003 年5 月〜2003 年11 月)
    エルニーニョ監視速報(No.129)より抜粋(http://www.jma.go.jp/

     エルニーニョ監視海域の海面水温は、夏から秋にかけて基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)より低めながら基準値に近い値で推移する可能性が高い。

    【解説】
     5 月の監視海域の海面水温の基準値との差は-0.6℃となり、5 月に入って急速に低下した。3月に太平洋赤道域東部に出現した負偏差域が5月には一気に拡大するとともに、西経90 度付近では-1.5℃を超える負偏差域も現れた。太平洋赤道域の海洋表層においても西部の正偏差域が縮小し、負偏差域が中部まで広がった。
     このような海洋の変化は、5 月の上旬から中旬にかけて太平洋赤道域で広く貿易風が強まったために生じたと考えられる。しかし、その東風偏差も下旬には弱まった(右図)。太平洋赤道域中・西部の水温躍層付近の負偏差域は、その広がりや強さが過去のラニーニャ現象発生直前に見られるような規模にはなっていない。これらは5 月に見られた太平洋赤道域東部における海面および表層水温の負偏差の強まりが一時的である可能性を示唆している。逆に監視海域の海面水温の低い状態を長期間持続させる要因は、現時点では見当たらない。
     エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が夏に増大した後、予測期間の後半は基準値よりも0.5℃程度高い値で推移すると予測しているが(図略)、今年に入って予測モデルは海面水温を実際より高めに予測する傾向があることを考慮する必要がある。
     以上のことから、監視海域の海面水温は、夏から秋にかけて基準値より低めながら基準値に近い値で推移する可能性が高い。しかしながら、現在の海面水温の分布から再び太平洋赤道域で貿易風が強まる可能性も残っており、今後の海洋と大気の状態を注意深く監視する必要がある。

  5. 参考資料


 
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reigai@ml.affrc.go.jp