NARO 農研機構 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

図説:東北の稲作と冷害

岩手県の水稲うるち米作付品種


盛岡食糧事務所の公表データから最近の作付品種の動向を紹介する。最も大きな特徴は、平成5年の大冷害を契機として耐冷性の弱い「ササニシキ」が耐冷性の強い「ひとめぼれ」に急速に作付転換したことである。

岩手県の水稲うるち米作付品種


岩手県品種別作付面積シェア

 図1の作付面積シェアからみた岩手県の基幹品種は、「ひとめぼれ」「あきたこまち」「かけはし」の3品種であるといえる。それら3品種は県全体の作付面積の93.0%を占める。平成13年度の同速報値によると、「ひとめぼれ」が57.9%、「あきたこまち」28.5%、「かけはし」6.6%となっている。
 次に各品種の作付割合の動向を図2で紹介する。

岩手県におけるうるち米の主要品種作付割合の動向

 平成3年当時の上位3品種は。「ササニシキ」43.0%、「あきたこまち」32.4%、「たかねみのり」11.8%であった。「ひとめぼれ」は平成3年から県南部で作付が始まり、平成5年の大冷害の時にその耐冷性の強さが認められ、平成6年に「あきたこまち」「ササニシキ」を超し、現在の主力品種になってきている。また県のオリジナル品種「かけはし」は平成6年から「たかねみのり」に替わるものとして作付が始まり、県北部や沿岸北部を中心に作付が徐々にではあるが増えてきている。「あきたこまち」は県中部の基幹品種として安定的に作付けされている。
 長く主力品種であった「ササニシキ」は平成4年まではその位置を占めていたが、平成6年に「ひとめぼれ」にその地位を譲ることになる。このように、冷害の危険度の高い岩手県においては、耐冷性が強くてまた良食味の品種の育成が如何に期待されているかが理解できよう。

 
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