水稲冷害研究チーム

2005年東北稲作動向



 本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
 稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
 なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課児玉課長さんにご協力をいただいています.


3月

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○3月1日(火) 古代米で地域興し 生産・販売、交流の場にも 岩手・花泉「おりざ」
 古代稲を中心に生産から加工・販売まで一貫して手掛けている花泉町のおりざの会が運営する「古代米おりざ」が最近の健康食ブームで人気上昇中だ。同館では、古代米を用いたそば、菓子、酒、茶、わら細工などの開発・販売や、新鮮な地元農産物などを販売している。また、わら細工やアレンジメントなどの研修体験施設や、古代米をメーンとした食事が楽しめる食堂も完備され、生産者と消費者が集う地域交流の場となっている。同会は、1995年に古代米の生産に取り組んだのが始まりで、98年に「花泉古代稲生産組合」を設立し、生産と加工品開発、販売に励んできた。2001年に佐藤正弘代表が、可能な限り町内で農業生産の1次産業、製品加工の2次産業、販売の3次産業まで一貫して行う「農業の6次産業化」を実現しようと、メンバー5人で同会を組織。02年4月に同町涌津に「古代米おりざ」を開設した。同会のユニークな取り組みが評価され、1月には04年度「いわておもしろ地産地消大賞」を受賞、今後の新たな取り組みに弾みをつけた。佐藤代表は「古代米を中心とした地域興しを進め、町を元気にしたい」と意欲満々だ。
(日本農業新聞)

○3月2日(水) 10年越しのPR奏功 福岡「夢つくし」 新潟コシ並み価格
 福岡県の米「夢つくし」が値上がりを続けている。昨秋以来、相場は上昇、今や新潟一般「コシヒカリ」にほぼ並んだ。全国の米価格が下落する中、奮闘ぶりが目立つ。背景には、開発以来、10年間続く県や農業団体の需要創出活動で県民ファンを増やした実績があった。2月23日の2004年産米入札で、「夢つくし」は60キロ1万8593円と続伸。ほぼ全面安の中、特異な動きとなった。「他県卸が福岡に進出しており、既存卸と取り合っている。夢つくしは福岡の定番商品で、この分だと6月で品切れだ」と県内の有力米卸・福岡パールライスの大塚忠彦営業二課長。04年産「夢つくし」は、平年作だと6万5000トン程度見込めたところが、気象災害で2割ほど減収。数量確保に不安を持つ米卸の争奪戦が起こった。1年に米30万トンを消費する同県の米生産量は20万トン弱で、他県産米が流れ込む。福岡米の地元シェア拡大を狙いに、「夢つくし」は、「キヌヒカリ」と「コシヒカリ」を親に初の県開発品種として1994年に登場。「コシヒカリ」にひけをとらない優良米だ。需要創出へ、当初から多様な対策がとられた。代表例は学校給食への取り組みだ。給食用に県が60キロ当たり200円、JA全農ふくれんが300円助成。全農ふくれんから、年間3500トンが1000の小・中学校に供給される。全農ふくれん米穀課の松井秀樹審査役は「早くから子どもに親しんでもらうことが重要」と語る。テレビCMも徹底している。9月から翌年2月まで15秒CMを、1600本も集中放映した。年間50トン程度の「夢つくし」を販売するスーパー・佐藤(福岡市)の森本賢一店長は「高値は心配だが、夢つくしは県民に定着した。偽装事件も起こって逆に価格が上がった。店に夢つくしがないのは許されない」。県は「夢つくしは成功例」(農業振興課)と強調するが、次のステップに向け動き出す。新品種「つくしろまん」のPRを強化。今後5年で、さらに新品種を開発する。「2010年に夢つくしは、県外の栽培が可能になる。ポスト夢つくしの開発をスピードアップする」(県農政課)考えだ。
(日本農業新聞)

○3月2日(水) 水稲奨励品種に 耐冷・耐病・良食味の「青系138号」 青森県
 青森県は1日、「主要農作物奨励品種審査会」を青森市内で開き、水稲うるち米新品種「青系138号」を、県の奨励品種として指定することを了承した。耐冷・耐病・良食味の有望中正品種として、県産の業務用米の競争力強化や安定生産に期待がかかる。2006年度から市場にデビューする。青系138号は母「奥羽341号」、父「山形40号」とし、1993年に県農林総合研究センターで交配された。いもち病抵抗性が「強」、耐倒伏性は「強」、障害型耐冷性は「やや強」。食味は「ゆめあかり」や「むつほまれ」より優れ、収量性は「ゆめあかり」を上回る。米卸業者を対象に行った市場調査でも、すべての業者が購入を希望するなど好結果を得ている。05年度は5ヘクタール程度の指導拠点圃場(ほじょう)を設置し種子増殖を行う。06年度は3000ヘクタール程度に拡大し、販売を開始。07年度以降本格普及に移す。05年度中に品種名の命名や品種登録出願を行う予定。同審査会はまた、「むつかおり」と「はまゆたか」の水稲奨励品種の指定取り消しを了承した。
(日本農業新聞)

○3月2日(水) 2月は低温・多雪・寡照=@東北地方の天気 仙台管区気象台
 2月の東北地方の日照時間は、平年の7割でかなり少なかったことが1日、仙台管区気象台の発表でわかった。低温・多雪・寡照′X向が続いたため例年より雪解けが進まず、多くの地点で積雪は平年を上回っている。気象台によるとこの寒さは今月上旬まで続きそうで、果樹地帯では雪害に注意が必要だ。2月は強い寒気が南下して冬型の気圧配置が続いた。日本海側で大雪となる所が多く、16、17日は低気圧の通過で太平洋側でも大雪となった。月降雪量は青森で330センチ(平年値213センチ)、秋田117センチ(同78センチ)、福島65センチ(同42センチ)など平年比137%となった。曇りや雪の日が続いたため、月平均気温は平年を0・7度下回った。月間日照時間は、日本海側でかなり少なかった。秋田の24・4時間(平年比37%)を始め、新庄(山形)、酒田(山形)の3地点は過去最小を記録した。月の最深積雪は、青森で174センチ、新庄で169センチなど平年を4〜6割上回っている。
(日本農業新聞)

○3月2日(水) 全国的に暖冬でした 気温、平年上回る 気象庁
 気象庁は1日、「この冬(12〜2月)の天候」を発表した。平均気温は全国的に平年を上回り、暖冬傾向となった。地域別の平均気温は特に東日本と南西諸島で高く、北日本と西日本は平年並みだった。12月中旬までは冬型の気圧配置がほとんど現れず、穏やかな日が続いた。同月下旬以降は断続的に冬型の気圧配置となり、大きく気温が変動した。降水量は、北日本で多かった。北海道函館市、千葉県銚子市、愛媛県宇和島市などで、冬の降水量の最大値を記録した。
(日本農業新聞)

○3月3日(木) コシ26年連続1位 北海道3品種が10位内に 04年産米品種別作付け
 「コシヒカリ」が26年連続1位―。農水省は2日までに、2004年産米の品種別作付けランキングをまとめた。「コシヒカリ」の作付面積は、前年産を3%上回る55万8000ヘクタールとなり、全体の4割を占めた。北海道は品種転換を進め、3品種が10位圏内に入った。「コシヒカリ」は全国43都道府県で作付けされている。今回、すべての都道府県で面積が拡大し、全体で前年産より1万8000ヘクタール増えた。同省は「消費者の認知が最も高い品種だけに、売れる米づくり戦略で作付けを強化したのではないか」(総合食料局)とみる。
(日本農業新聞)

○3月3日(木) 新作純米酒はサクランボ色 山形
 山形県の特産サクランボと古代米を使った、ピンク色の甘い純米酒が間もなく登場する。河北町の和田酒造が、県の協力で開発した。サクランボ「佐藤錦」の表皮から天然酵母を取り出し、甘酸っぱい香りと味を酒に盛り込んだ。サクランボの色に近づけようと、県産酒造好適米「出羽燦々」に加え古代米の紫黒米を使い鮮やかなピンク色に仕上げた。「さくらんぼの恋物語」と名付け、サクランボの収穫時期に合わせて5月下旬から本格販売する。現在、地元小売店などに配り、反応を確かめている。
(日本農業新聞)

○3月3日(木) おばこ米をPR 東京で試食販売 秋田・美郷町
 美郷町はこのほど、東京都立川市の伊勢丹など3店舗で、「秋田おばこ米の試食販売キャンペーン」を開いた。毎年恒例となったキャンペーンには、行政、JA担当者のほか、仙南地区の減農薬こだわり米生産者も参加し、精魂して作った米をPRした。各店舗のコーナーは、おばこ米の味に舌鼓を打つ大勢の買い物客でにぎわった。米の話などの情報交換の場となり、500袋以上が売れた。同町は今後もキャンペーンを行い、消費者との交流を図りながら意見や要望を聞き、安全でおいしい米の提供と産地PRをしていく。
(日本農業新聞)

○3月3日(木) お米の良さ見直して 米粉パンなど紹介 秋田・大館市で冬期労農大学
 米の良さを見直し、消費拡大と食料自給率の向上を図ろうと、大館労農市民会議が主催する「第5回冬期労農大学」が2月27日、大館市中央公民館で開かれた。JA女性部や労組などから30人が参加し、米粉を使ったパンやうどん作りを学んだ。講師は「家の光」専門講師の渡辺広子さん。身近にあるもので手軽にパンやうどん作りを楽しもうと、生地の作り方からこね方、発酵、焼き方を紹介した。「米粉を使ったパンは割高なことかがネックとなっている。食の安全を家庭から見直すことで、普及に弾みがつく」と訴えた。参加者のほとんどが初めての挑戦だったが、3時間後にはパンが、5時間後にはうどんが完成した。参加者からは「もちもちしておいしい」と好評だった。
(日本農業新聞)

○3月3日(木) 融雪遅れ被害対策徹底通知 山形県農林水産部
 県農林水産部は2日、農作物の融雪遅れに対する技術対策をまとめ、生産者に指導を徹底するよう関係機関に通知した。通知によると、今冬は1月以降、県内全域で積雪が多く、果樹の枝折れや施設の倒壊などの被害が目立ち、1カ月予報でも3月前半は低温傾向が続き、融雪時期の遅れが懸念されるとしている。このため、通知には果樹園、野菜・花きの作付け、水稲の育苗予定地で雪の多いところでは早めに土や融雪剤を散布する、道路など除雪で雪がたい積したり、雪が固まった場所では除雪機や重機による除雪と雪割りを行うなどを盛り込んだ。
(日本農業新聞)

○3月4日(金) コシ全体の4割 04年産水稲の品種別収穫量
 農水省は3日、2004年産水稲の品種別収穫量を発表した。「コシヒカリ」が329万6000トンと1位だった。コシヒカリだけで全体の4割を占める。昨年2位だった「ヒノヒカリ」は、主産地の九州が災害の影響を受けたため、4位(収穫量は72万9300トン)になった。このほかの上位は、2位が「ひとめぼれ」(89万2700トン)、3位「あきたこまち」(73万3600トン)、5位「キヌヒカリ」(29万3900トン)。この5品種で全体収穫量(872万1000トン)の約7割を占める。
(日本農業新聞)

○3月4日(金) 信頼できるうまい米 自ら積極的にPR 青森クリーンライス
 JA全農青森は、安全・安心をモットーとした「青森クリーンライス」を県産米の柱として位置付け、生産拡大を進めている。取り組みJA数は1年目の2003年が11JA、04年で21JAで、05年は県内全33JA中25JAに増える見込みだ。卸・実需者と結び付く「単品販売」を基本に、県産米の評価向上や定着化を目指し、産地自ら消費宣伝に力を入れている。同県内の系統面積は約4万2000ヘクタールで、集荷契約数量が04年産で16万5000トン。クリーンライス栽培基準を設定する品種は「つがるロマン」か「ゆめあかり」。等級は原則1等米で、種子は100%更新する。栽培方法は減農薬減化学肥料栽培と減農薬栽培の2本立てで、農薬の使用成分回数は慣行の半分以下の10成分以内とする、各JAが栽培基準を作り、防除基準などを統一する。県内のクリーンライスの栽培面積は03年が1620ヘクタール、04年が2600ヘクタールと増え、減農薬栽培が7割を占める。今年はJAつがる、津軽尾上、津軽みなみを中心に4000ヘクタールを見込む。
(日本農業新聞)

○3月4日(金) 秋田産こまち 収量、13年連続トップ 東北農政局
 東北農政局は3日、東北地域の2004年産水稲の品種別収穫量を公表した。収穫量が最も多かったのは、秋田県産「あきたこまち」の39万6700トンで1992年以来13年連続1位。宮城県産「ひとめぼれ」は、36万2700トンで、冷害による被害を受けた03年産と比べて、順位を上げ2位となった。3位は福島県産「コシヒカリ」27万7200トン。青森県産「ゆめあかり」は、03年14位から8位に上がった。一方、山形県産「はえぬき」は25万2400トンと03年産2位から4位に後退した。東北合計の品種別の集計を見ると、「ひとめぼれ」が73万4100トン(水稲全体の30・6%)で1999年以来6年連続トップ。2位「あきたこまち」は52万9800トン(同22・1%)、3位「コシヒカリ」は31万9600トン(同13・3%)、4位「はえぬき」が25万6200トン(同10・7%)で、上位4品種で全体の約8割を占めた。

2004年産水稲の品種産地別収穫量
品種・産地収穫量
( t )
前年比(%)順位
ひとめぼれ734,100146 
宮城362,700174A
岩手193,300142D
福島113,600130F
山形40,100107J
秋田24,40070M
あきたこまち529,800109 
秋田396,700103@
岩手77,600136H
山形34,600112L
コシヒカリ319,600115 
福島277,200115B
はえぬき256,200103 
山形252,400104C
つがるロマン163,500185 
青森163,500185E
ゆめあかり98,600347 
青森98,600347G
ササニシキ72,700105 
宮城49,200117I
むつほまれ36,30091 
青森36,30091K
もち類58,000151 
岩手18,600152N
東北全体 2,399,000126 
注) 品種名の横の数字は東北の計
(日本農業新聞)

○3月6日(日) 「ミヤギシロメ」で大粒納豆 昔を思い出す味 宮城・JA仙台
 JA仙台は大豆の地産地消推進の一環として、「ミヤギシロメ」を大粒納豆の原料として生かすことを視野に置いている。県内の老舗納豆製造会社の協力を得て1500個を製造し、このほどイベント会場で試験販売した。消費者から「昔懐かしい納豆に再会できた」などの上々の反応を得た。県産大豆を使った大粒納豆製造ではこれまで「タンレイ」など使われているが、粒がこれよりもさらに一回り大きい大豆を使うのは珍しいという。納豆の消費傾向では原料の多くを外国産に頼る小粒納豆が主流の中、大粒ファンの需要掘り起こしを狙っている。「ミヤギシロメ」の新たな用途を探る今回の趣旨に、一迫町の(有)川口納豆が賛同。試験販売の反応が良かったことからJAでは、「ミヤギシロメ」の品種特性を生かした大粒大豆の魅力も、実需者にアピールしていく。
(日本農業新聞)

○3月6日(日) 米は大幅低下 東北農業物価指数
 東北農政局はこのほど、東北地方における農業物価指数(2004年10〜12月分)を発表した。農家が販売する農産物の価格指数(2000年を100とする)は総合で、10月が104・5(前年同月比5・3%減)、11月が104(同6・1%減)、12月が104・4(同9・1%減)となった。品目別の価格指数をみると、葉茎菜などの野菜、リンゴなどの果実、鶏卵などの畜産物などが前年同月より上昇したが、米は大きく低下している。農家が購入する農業生産資材の価格指数は総合で、10月が103(同1・9%増)、11月が103・1(同2・1%増)、12月が103・2(同2・1%増)となった。品目別では畜産用動物、飼料、光熱動力などが上昇した。
(日本農業新聞)

○3月6日(日) 今年も異常気象? 地球温暖化 大雨、強い台風の恐れ
 世界各地で異常気象が相次いでいる。米国では多雨や暴風雪、オーストラリアでは干ばつ、欧州は大寒波。地球温暖化の影響もあるとみられ、農作物への影響が心配されている。米国は1月、西部のカリフォルニアで大雨、東部から中西部にかけては暴風雪に見舞われた。昨年8、9月には巨大ハリケーンが3つもフロリダ州に上陸。収穫期のグレープフルーツ畑が水浸しとなり、収穫量が半減した。オレンジも20%減となるなど、農作物への被害が大きかった。南半球のオーストラリアでは今年も、干ばつが顕著だ。昨年までは東部だったが、今年に入ってからは西部で雨が極端に少ない。そのために羊が死んだり、小麦やトウモロコシなどの農作物にも影響が出ている。欧州は今年に入り、暴風雨や大雪の被害が出ている。3日も大寒波に見舞われ、フランスやオランダなどの飛行場で、記録的な降雪による欠航が相次いだ。逆に夏は2年続きの熱波となるなど、気温変動の激しさが目立っている。昨年の世界の異常気象についてまとめた気象庁は「30年に1度といわれる異常なものばかりだった」と説明。「地球温暖化の影響で極端な高温になりやすく、大雨や強い台風を招く可能性もある」(気象情報課)と話している。
(日本農業新聞)

○3月8日(火) 「特A」に17銘柄 産地「コシヒカリ」7、「ひとめぼれ」6 04年産米食味ランキング
 日本穀物検定協会は7日、2004年産米の食味ランキングを発表した。全国116産地品種のうち、17産地銘柄が最高ランクの「特A」(03年産は11銘柄)に選んだ。うち7銘柄は「コシヒカリ」。台風などで不作に見舞われた一部産地は格付けしなかった。03年産の「A」から「特A」にランクアップしたのは、秋田・県北「あきたこまち」、山形・庄内「ひとめぼれ」、長野・東信「コシヒカリ」、大分・日田玖珠「ひとめぼれ」の4つ。「特A」の米を品種でみると、「コシヒカリ」の7産地を筆頭に、「ひとめぼれ」6産地、「あきたこまち」2産地、「はえぬき」2産地が続いた。「ヒノヒカリ」は該当がなかった。ランキングは、基準米(「日本晴」と「コシヒカリ」のブレンド米)と比べて、味が特に良いとの評価が「特A」、良好が「A」、同等が「A′」、味が劣るものを「B」「B′」として格付け。専門家が、味や粘り、硬さを評価して決める。「B」「B′」と評価された米は前年産に続き、なかった。

2004年産米の食味ランキング
産地地区品種名ランク
青森中弘南黒つがるロマンA(―)
津軽ゆめあかりA′(―)
岩手県南ひとめぼれ特A(―)
県中あきたこまち特A(―)
県中いわてっこA(―)
県北かけはしA(―)
宮城県北ひとめぼれ特A(―)
県中ひとめぼれ特A(―)
県北ササニシキA(―)
県中ササニシキA(―)
秋田県北あきたこまち特A(A)
県南あきたこまちA(A)
山形内陸コシヒカリA(A)
庄内ひとめぼれ特A(A)
内陸あきたこまちA(A)
庄内はえぬき特A(特A)
内陸はえぬき特A(特A)
福島会津コシヒカリ特A(―)
中通コシヒカリ特A(―)
浜通コシヒカリA(―)
※会津ひとめぼれA(―)
中通ひとめぼれ特A(―)
注:かっこ内は前年産ランク。―は比較できず。
特A=基準米より特に良好なもの、A=良好なもの、A′=おおむね同等のもの。
※は、新たに対象となった産地銘柄。
(日本農業新聞)

○3月8日(火) 発芽玄米もち 開発し試験販売 山形・川西町の農家グループ
 川西町の農家グループが発芽玄米もちを開発し、JA山形おきたまの直売所などで発売している。開発したのは青木督平さんを代表に大塚もち加工センターを組織している5人で、うるち玄米ともち米を栽培する専業農家。米に「付加価値を付けよう」とJAの空いた施設を借り、もち加工に着手して20年。これまで紅花もち、みそもち、黒米もち、玄米もちなど加工販売している。発芽玄米もちは9種目。発芽させた玄米をふかし、きねでつく、きねつきもち。8個入り真空パック1袋(400グラム)570円。ミネラルや食物繊維など大量に含まれた健康食品として期待される。JA山形おきたま南陽直売センターなどで、試験販売している。加工センターは、1993年、新農村地域定住促進対策事業で工場を新築、最新の機械を導入して年間180トンのもちを加工、販売している。96年には山形県ベストアグリ賞を受賞するなどモデル的存在だ。問い合わせは大塚もち加工センター、(電)0238(42)5159。
(日本農業新聞)

○3月9日(水) 雑穀焼酎『あずまえびす』発売 素材やラベルすべて町内産 岩手・軽米町
 雑穀の里、岩手県軽米町に雑穀で造った本格穀類焼酎「あずまえびす」がお目見えした。同町軽米の町農村改良センターで5日開かれた発表会には、生産者や行政、醸造、酒店関係者ら約80人が参加、独特の風味と飲みやすい新商品の発売を祝った。焼酎は、町産のダルマヒエやアワ、キビ、アマランサスにヒエ麹(こうじ)で発酵させ蒸留した。蒸留は減圧蒸留で風味を損なわないよう配慮。割り水は折爪岳の中腹からわき出る「岳の涌口(わっくつ)」の水を使用。ラベルの書体も町内の書家によるもので町内産≠ノこだわる。価格は、720ミリリットル入り、アルコール度25度、1260円。3000本を製造。町内や二戸管内酒販売店、県内外の取扱店で同日発売した。名称「あずまえびす」は、古代から東北地方に住む「東夷(あずまえびす)」と呼ばれ、雑穀を中心に食文化をはぐくんできた民族に由来する。焼酎は町の企画で、製造は秋田県醗酵工業鰍ナ発売元は岩手酒類卸梶B問い合わせは同町農林課、(電)0195(46)2111。連絡先は岩手酒類卸褐ァ北支店、(電)0195(41)1211。
(日本農業新聞)

○3月9日(水) 特別栽培米の温湯消毒始動 宮城・JAあさひな
 環境に優しい自然循環型農業の定着を目指しているJAあさひなでこのほど、管内では初めての温湯種子消毒の取り組みが始まった。2005年産米から取り組む温湯種子消毒は安全、安心、良食味米を掲げる「郷の有機」特別栽培米だけに導入。農薬使用の低減による生産振興を図ることで売れる米づくりを実践していく。JAでは鶴巣ライスセンターに温湯浸積(しんせき)殺菌機を5台設置。生産者が乾いている種子を4キロずつ品種ごとにシートバックに詰められていることを確認し、JAの担当者が60度に設置した温湯に10分間漬け殺菌処理を行う。その後、冷水で冷却し脱水を行い、再度、生産者に配布する。05年産「郷の有機」特別栽培米の生産者は85人、作付面積は175ヘクタールに上り、今回の温湯種子消毒では約8トンの種子が処理される予定。作業は1日から13日まで述べ7日間、JA営農販売部の職員総出によって行われる。
(日本農業新聞)


 
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○3月11日(金) 稲WCSを検討 岩手・一関普及センターが講座
 飼料稲を活用し水耕畜連携システムの確立・拡大をしようと、一関農業改良普及センターはこのほど、一関市で一関地方耕畜連携拡大講座・2004年度稲WCS(ホールクロップサイレージ)実績検討会を開いた。生産者やJA、関係機関の担当者ら約40人が参加。昨年の取り組みと研究結果、今年の計画を検討した。昨年の稲WCS栽培面積は71ヘクタール。天候に恵まれ生育は良好で生収量は前年、一昨年より増えたが、収穫時期が早かったことから水分含有量が高く、乾物収量は確保できなかった。生産費は直播(ちょくは)栽培の方が育苗管理が不要で、作業労賃が省略できることなどから移植栽培より低かった。研究の一環として作付けした飼料稲品種候補「奥羽飼387号」は、耐肥性が高く倒伏しにくく、いもち病や水田雑草の発生が少なかったことが実証された。WCS供給は通常の稲わら給与に比べふん尿の不快臭が少なく、酸化臭成分の抑制に効果があることなどが認められた。
(日本農業新聞)

○3月11日(金) 水稲共同育苗施設が完成 JA岩手ふるさと
 JA岩手ふるさとはこのほど、胆沢町若柳の新里地内で「JA岩手ふるさと新里地区水稲共同育苗施設」の完成式を開いた。式には関係者約40人が出席、神事を行い施設の安全操業を祈願した。JAでは初の共同育苗施設。新里地区では、水田の大区画化に伴い、農作業受委託による担い手への農地流動化を促進。コスト削減と生産性向上のため共同施設の建設を求めていた。施設は、約250平方メートルの育苗棟1棟と216平方メートルの床土処理ハウス1棟、底面かん水方式(プール育苗)で、1棟1000箱配置できる硬化ハウス15棟を備えている。対象面積は60ヘクタール。育苗箱数は1万5000箱。総事業費は約6400万円。管理運営は、新里地区営農組合が行う。育苗以外の時期は、大玉トマトを栽培し、施設の有効利用を図る。
(日本農業新聞)

○3月17日(木) 地場米の新酒登場 生産者、市民が味わう 宮城・気仙沼市
 気仙沼市産の酒造好適米「蔵の華」で造った地米酒の新酒お披露目会が11日、気仙沼市で開かれ、酒造好適米生産者や一般市民ら70人が参加した。生産者や蔵元、県や市などでつくる「地米酒づくり研究会」が主催。男山本店鰍ニ角星鰍フ両蔵元が醸造した「福宿(ふくやどり)」「華心(かしん)」の2種類が披露された。今年は、気仙沼市廿一地区の酒造好適米生産者で組織する「清流蔵の華廿一会」が、昨年より1・4ヘクタール多い4・5ヘクタールを作付けし、天候に恵まれ昨年より13トン多い25トンを収穫した。「来年は酒造りに一番大切な水に、『蔵の華』をはぐくんだ清流として知られる廿一川の水を使いたい」と菅原昭彦会長は来年の取り組みに意欲を見せていた。行政や蔵元、「蔵の華」生産者、地米酒造りを応援する市民グループが、共に地米酒造りに取り組んで3年目になる。今後も生産者と消費者が交流しながら、地域全体で活動を継続していくことになっている。「福宿」「華心」は、先月中旬から小売店で販売されている。
(日本農業新聞)

○3月17日(木) サクラ 駆け足 気象庁
 気象庁は16日、この春の桜(ソメイヨシノ)の開花予想を発表した。「東北、関東甲信、東海の一部では平年より早い」とした。最も早いのは、3月26日の宇和島、高地、熊本。27日には東京・大手町、静岡と一気に関東に飛び、平年のような「桜前線北上」とはやや異なりそうだ。28日に名古屋、29日に大阪、横浜と続く。4月に入ると2日に宇都宮、4日に水戸、10日に仙台、11日に新潟、18日に盛岡と北上する。記録的な豪雪に見舞われた青森は4月25日と予想されている。
(朝日新聞)

○3月18日(金) 発芽玄米を発売 「あきたこまち」100%使用 きょうからJA秋田ふるさと
 JA秋田ふるさとは18日から、原料に県産「あきたこまち」100%を使った発芽玄米「JA秋田ふるさとGEN(げん)」を全国発売する。健康志向で発芽玄米は現在、相当数のメーカーや農業団体が販売している。後発となる同JAは商品パッケージ、品質、機能、味覚など優位性のある新商品と位置付ける。特に原料の選定、熱による栄養素の減量を抑えた、独自の特殊低温乾燥製法(真空低温乾燥法)・滅菌製法などで差別化を図る。販売エリアは県内のほか、首都圏および全国のスーパー、大手生協などに積極的に販売展開する。2005年度の目標総出荷量840トン、販売目標額は6億3000万円を見込んでいる。「JA秋田ふるさとGEN」は、1袋500グラム入り、希望小売価格は580円。問い合わせは同JA安心販売課、(電)0182(35)2722。
(日本農業新聞)

○3月18日(金) 大阪で特栽米キャンペーン JAいわて南
 JAいわて南米を関西の消費者にPRしようとこのほど、大阪府吹田市のイズミヤ千里丘店で「JAいわて南米花泉特別栽培米ひとめぼれ販促キャンペーン」が開かれた。キャンペーンは全農パールライス西日本や、関西を中心に営業展開している総合ショッピングセンターイズミヤ、JAの3者合同で年1回開いており、今年が3回目。産地代表の阿部恭悦JA営農経済担当理事やJA職員、町役場職員ら6人は、店頭で炊きたてのご飯を試食してもらいながら、安全性やおいしさをアピール。期間中271袋(5キロ入り)を販売した。食の安全志向の中で、JA米の安全性やおいしさ、消費者の求めるものなど、生産者、消費者それぞれの声を聞きながら、販路拡大につなげるのが狙い。阿部さんは「消費者に理解してもらい、買ってもらうというのは大変なことだとつくづく感じた」と感想を話した。同店を訪れた消費者から「特別栽培米って何」「コシヒカリよりおいしいの」「安いコシヒカリでいいわ」など、率直な意見が出された。JAは今後も同様のキャンペーンを積極的に展開し、消費者ニーズに呼応しながらいわて南米のファン拡大につなげる考えだ。
(日本農業新聞)

○3月20日(日) 田植え日決め作業進めよう JAいわて南あぜみち相談会
 JAいわて南は17日から、管内171会場で第1回あぜみち相談会を開いた。今後月1回ペースで相談会を開き、安全・安心な岩手南米生産を徹底する。平泉町平泉の戸河内公民館での相談会には、生産者20人が集まり、種子消毒や催芽時の注意点などを熱心に聞いた。今回は種もみの準備や種子消毒、種まき作業など7項目のポイントを説明。説明したJA平泉営農経済センター所長の吉家勢二さんは「田植えをする日を決めることが先決。その日から逆算してそれぞれの作業を適期に行うこと」とし、それぞれの作業における注意点を細かに説明した。種子更新については米のDNA鑑定が進んでいることを挙げ、「混入米は信用をなくすだけでなく農家に支払われる金額にも影響し、農家経営を脅かしかねない」と、100%種子更新をするよう強調した。
(日本農業新聞)

○3月20日(日) 地域の農業法人化で守れ 作業受託 水田の荒廃防ぐ 岩手県
 小規模農家が地域単位で農業を営む「集落営農」に取り組む地域が県内でも増えている。そのなかでも市町村長から法人の認定を受けて組織を強化する「特定農業法人」が、すでに県南部に五つあり、3月末には新たに二戸市にも一つ発足する予定だ。担い手不足や米価の低迷による所得の減少といった問題を抱える農業者たちからは、再建策としての期待が高まっている。
 特定農業法人 集落の合意のもとで農地を集積し、農地の高度利用を目指す団体で、市町村長が認定する。農地集積などのために農業収入の9%相当額以下を積み立て、5年以内で取り崩した場合には損金として扱うことができ、課税されない支援制度がある。農水省の諮問機関が9日に答申した食料、農業、農村基本計画についての最終案では、特定農業法人など一定の条件を満たした集落営農団体も、大規模農家に並ぶ担い手として位置づけられた。
(朝日新聞)

 
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○3月21日(月) 「スペシャル米」生産本格化 取扱量の5割計画 山形・JA庄内たがわ
 山形県のJA庄内たがわは、「たがわスペシャル米」の生産を本格化させている。特別栽培米をメーンに、環境に負担をかけない栽培を実践し、安全で安心できる売れる米づくりを目指す。2年目の今年は米取扱量の5割まで増やす計画だ。「たがわスペシャル米」のラインナップは、有機栽培米、特別栽培米、全農安心システム米、こだわり栽培米(減農薬栽培等)、オリジナル米、標準栽培米(品質・食味等による仕分けなど)。主力のたがわ型特別栽培米は、化学肥料、化学合成農薬とも慣行栽培比で5割以下。元肥・追肥は有機質主体の「たがわスペシャル」を使用。基本的に薬剤を統一し、9成分に抑える。JAの米取扱量約90万俵(1俵60キロ)のうち、04年産はスペシャル米が約4割で、05年産は5割を見込む。中でも特別栽培米は大幅に増え、05年産は当初の計画(約6万4000俵)を大きく上回る見込み。
(日本農業新聞)

○3月22日(火) 04年産米第2回年間取引 成約7割で低調 全農
 JA全農は21日までに、全国の米卸売業者との間で3〜10月までの米取引量を決める「2004年産米第2回事前年間取引」の結果を明らかにした。2月末に取引希望量として77万トンを提示し、53万2000トンが成約、3割に買い手がつかなかった。過去の取引では9割前後の成約率を維持してきただけに、厳しい結果をなった。結果について全農は「米卸は、依然として在庫が多く、長期の契約に慎重だった。全体の傾向では、九州など不作地帯の成約率は高く、豊作地帯は低かった」とみている。全農によると、04年産主食用うるち販売計画量は298万トンで、未契約数量は53万トン。第1回事前年間取引では116万トンを提示し107万トンが成約。過去の事前年間取引結果を見ると、10年ぶりの不作となった03年産では、提示した全量の58万トンが成約し、02年産では提示量の91%の61万トンに買い手が付いていた。
(日本農業新聞)

○3月22日(火) コメ対中輸出 検討 日本の農産物海外売り込み 官民で協議会
 政府は二〇〇九年度までに農産物の輸出額を倍にするため、官民共同の協議会を新設するほか、中国へのコメ輸出に向けた政府間の調整に入った。経済成長で高品質な農産物の需要が高まっているアジア地域を中心に、官民一体となって日本産を売り込む。国産農林水産物の輸出額は二〇〇四年で約三千億円。官民協議会は農水、経済産業各省のほか、地方自治体、農協、日本貿易振興機構が参加する見通し。二十二日の食料・農業・農村政策推進本部で確認し、早ければ四月に初会合を開く。「高い値段」が足かせになってきた日本産の競争力強化を図る。〇三年度のコメの総輸出量は三百九十一トンで、東南アジア向けが中心。対中国では香港向けにわずかな輸出があるが、本土への実績はない。政府は、中国で外食産業などを中心に、高品質の日本米の需要が高まると判断。農水省が中国政府に輸出解禁を打診し、中国側も検疫当局がすでに調査を始めた。政府は今夏の輸出開始を目指して交渉を進める考えだ。
(日本経済新聞)

○3月23日(水) 産官学連携で知恵 分析器導入や水管理を徹底 滋賀県
 一昨年、滋賀県の湖北地方で、国の買い取り対象になる濃度のカドミウム米が見つかった。もともと土壌に含まれる物質とはいえ「安全な米作り」が求められる中、産地は出荷の中止や吸収抑制対策を急いだ。これを機に「近江米」の安全性を逆にアピールしようと、行政をはじめ生産者、研究者が県を挙げたリスク(危険度)管理体制づくりを進めている。
 県内で基準を超える結果が出たのは初めてだっただけに、現場では晴天のへきれきだった。健康に影響するレベルではなかったものの、風評が広がるとブランド全体への打撃は大きいため、地元JAは米の出荷を取りやめた。県では「鉱山など直接の原因となるものはなく、土壌が酸性に傾いたことで吸収が進んだのではないか」(環境こだわり農業課)とみている。行政やJAは安全対策協議会をつくり、PH6・5を目標にアルカリ資材を投入。一方で吸収を抑えるために、出穂前後3週間は水を切らさないように管内全域で指導した。流通段階でのチェックも必要と判断し、JAは独自に2000万円をかけて独自に分析器を導入。幸い、生産者や各土地改良区の協力で水管理を徹底した結果、2004年の調査では基準を超える米は見つからなかった。
 一方で課題も残った。根の張りを良くするため、これまで出穂期は間断かん水を進めてきた。地元のJAによると「収量や品質に影響はなかったが、水を落とさないという反対の作業に、生産者は混乱していた」という。たん水状態が長く続くことで地表がぬかるみ、コンバインが入らず手刈りを強いられた田もあった。県も「毎年確実にたん水状態にするのは難しい。抜本的な除去法が必要だ」(環境こだわり農業課)と、対症療法でしかない現状の対策の限界を認める。現在、塩化カルシウムと反応させて化合物を回収する方法や、吸収しやすい植物を植えて収穫後に処分する方法が研究されている。しかし、大規模水田に向かない、期間が長く掛かりすぎるなど、それぞれ課題があり、実用化には時間がかかりそうだ。
 カドミウムはもともと日本の土壌に多いといわれる。農水省の全国調査でも毎年数カ所で基準を超える米が見つかり、自治体によっては早くから対策を進めていた。滋賀県も、今後は過去のデータを基に各農地をランク付けし、リスクに合わせた管理体制を目指す。滋賀大学で2月に行われたワークショップでは、産官学が共同で安全な営農システムをつくり上げていくことが提唱された。
メモ カドミウムは電池などに使われる天然の重金属。食品衛生法で濃度が1ppm(ppmは100万分の1)を超える米は処分することになっており、0・4ppmを超える米も、暫定的に非食用として国が買い取っている。
(日本農業新聞)

○3月24日(木) エコマットで水稲苗作り 山形・JAあまるめ
 山形県JAあまるめのエコマット施設が春作業を間近に控え、フル稼働している。2005年度の目標は15万枚。健苗育成を目指して拍車がかかる。エコマットは、もみ殻を使って製造した育苗マット。1枚450グラム、厚さ15ミリ。粉砕もみ殻のほか、バインダー、PH調整剤、界面活性剤、肥料などが含まれている。保水性が高く、通気性に優れ、根の伸びが良い。従来のマットは田植え後も分解されず、土に残る部分があったが、水田の副産物であるもみ殻をリサイクルすることで循環型農業の実現に大きく前進した。さらに軽い上、床土準備が省略できることから作業負担の軽減にもなっている。04年度実績は、9万7000枚。05年度は、県内外から12万枚の予約が届き、反響が大きい。目標はさらに大きい15万枚に設定している。
(日本農業新聞)

○3月24日(木) 紫波地域農業管理センター 月内の解散決まる 岩手
 紫波町の社団法人紫波地域農業管理センターの臨時総会が18日、同センターで開かれた。議事では解散に伴う議案が審議され、原案通り可決された。センターは31日に解散し、農業情報の提供やJAの電算業務を担った31年間の歴史に幕を引く。1997年に農水省の補助事業を受け管内7カ所に設備された気象ロボットを利用した農家への気象情報の提供は、紫波地域農業気象協議会が引き継ぐ。協議会は紫波町と矢巾町、同JA、盛岡地域農業共済組合など農業関係8団体で構成され、会長はJAの長澤組合長が努める。
(日本農業新聞)

○3月24日(木) 地球温暖化 梅雨前線動かす 豪雨、猛暑の原因にも 九州大の研究
 地球温暖化の影響で梅雨前線の配置が変わり、局地的豪雨などの異常気象が起きやすくなっていることが九州大学教授・守田治さん(気象学)の研究で分かった。夏場を中心に海洋性高気圧の勢力や配置が変わり、それに押される形で梅雨前線の配置が日本列島に沿う形に変わったためだ。守田さんは「温暖化の進行で異常気象の頻度が高まっている」と指摘。農業被害の拡大を心配している。守田さんは、1998年以降の季節ごとの日本列島上空の衛星写真をコンピューターなどで解析。過去の自然災害に関するデータ提供などを行う九州大学西部地区自然災害資料センター発行の学術論文誌「NDIC NEWS」などで23日までに発表した。20年ほど前までは夏場に日本の南海上で発達していた海洋性高気圧が、90年代半ばごろから日本の東海上でも勢力を強めるようになった。このため、高気圧に押される形で近年、梅雨前線の配置が従来の東西方向から、北東〜南西方向に変わる傾向にある。この影響により、日本列島を覆う大気は前線を挟んで太平洋側に暖かく湿った空気、大陸側に冷たく乾いた空気が隣り合う不安定な状態になった。また、前線に沿う地域で集中豪雨や長雨などの異常気象が起きやすくなったり、前線の太平洋側は猛暑、大陸側は冷夏になりやすくなったりしているという。守田さんは海洋性高気圧の発達について、「地球温暖化で、暖まりやすい大陸と暖まりにくい海洋との温度差が広がったことが影響している」と分析。これらの気候変化が2003年の西日本の冷夏・長雨や昨年夏の全国的な猛暑の引き金になった可能性が高いとみる。
(日本農業新聞)

○3月24日(木) 山形の酒 台湾に売り込め 中小含めた輸出を後押し 山形県酒造組合が窓口に
 山形県酒造組合は県産酒の統一ブランド「山形讃香」を台湾に輸出する。初年度の輸出量は二千四百本(七百二十ミリリットル入り)で、五月に第一便を船積みする予定。同組合は山形讃香で台湾市場を開拓し、県産酒の認知度を高めて個別企業の台湾向け輸出を後押しする考え。県の酒造組合が窓口になって輸出に乗り出すのは全国でも初めてという。輸出先は台湾の大手酒類販売会社「星坊酒業」(台北市)で、四月に正式契約する。輸出量は二年目三千六百本、三年目には五千本に増やす。大吟醸酒の統一ブランド、山形讃香の日本での小売価格は一本約三千円。関税などが上乗せされ台湾では一万円前後になる見通しで、星坊酒業は台湾の高級レストランやホテルで販売する予定。同組合はジェトロ山形の支援を得て二〇〇二年から台湾向け輸出の道を探ってきた。山形でも個別企業が台湾向けに輸出するケースはあるが、大手に限られ量もわずか。同組合は「高品質の統一ブランドの輸出を突破口に県産酒全体をアピールし、中小を含めた輸出拡大につなげたい」としている。
(日本経済新聞)

○3月25日(金) 進む体制整備 農業改良普及センター組織再編 東北各県
 東北の各県が4日から、農業改良普及センターの組織再編などを行う。普及技術の高度化を図るため試験研究機関を巻き込んだ再編や、設備数を集約して効果的な普及活動を展開する。地域現場主義や環境保全型農業の推進など、普及センター自体の機能強化も図られる。
青森県
 現在14カ所ある普及センターを4月1日から、6カ所の地方農林水産事務所に統合し、「普及指導室」(6カ所)に再編する。「集約することでさらに高度な普及活動に対応する」(県農林水産政策課)。行財政運営の効率化も背景にある。地元の利便性を考慮して、4カ所に「指導室分室」を設け、当面は10カ所で普及活動に当たる。
山形県
 4月1日から、試験研究機関と普及部門の組織編成を同時に実施する。農業・園芸・養豚などの試験場を統合し、「農業総合研究センター」を新設する一方、中山間地農業研究部や砂丘地農業試験場などを、農業技術普及課(普及センター)内に「産地研究室」として再編する。技術の移転を進め、園芸の産地化を支援するのが狙い。「普及部門と試験場が一体となったのは全国でも例がない」(県農業技術課)。普及課は県内8カ所を維持し、一部に環境保全型農業を推進する「企画環境担当」を新設する。
岩手県
 4月からは普及センター数も人数も変えず、「地域現場主義」を徹底する。「12ある普及センターの、顧客ニーズに合った課題を優先して取り組む。内容はすべて各普及センター所長の責任の下で行っていく」(県農業普及技術課)。
宮城県
 9つの普及センターがあるが、2004年4月にいち早く、各地方振興事務所農業振興部と普及センターが統合。振興部が普及センターを兼務する形をとる。「普及事業に県の施設を効果的に反映させる」(県農業振興課)。来年度以降も現状の体制を維持する。
秋田県
 03年4月から総合農林事務所普及課を「地域振興局農林部普及指導課」に名称を変更し、普及センターと2本立てで活動。05年4月からは普及センターの名称もやめ、8地区体制で普及指導課1本でいく。
福島県
 行政改革・機構改革に伴い01年度から、各地方にある農林事務所の農業普及部7カ所と農業普及所7カ所の合わせて14カ所を、農業改良普及組織と位置付ける。来年度以降も現状を維持する。
(日本農業新聞)

○3月25日(金) 東・西日本に走り梅雨 3カ月予報
 気象庁は24日、4〜6月の3カ月予報を発表した。3カ月の平均気温は平年より高めになる見込み。東・西日本は梅雨入り前の5月に雨の日が続き、「走り梅雨になる可能性がある」(予報課)とみている。4月は東日本の太平洋側と西日本で晴れの日が多く、全国的に平年並みの気温推移。5月は太平洋高気圧が北へ張り出し、東・西日本は低気圧や前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多い。気温は全国的に高めに推移する。6月は気温、降水量とも全国的に平年並み。本格的な梅雨入り時期も、全国的に平年並みになりそうだ。
(日本農業新聞)

○3月25日(金) ひまわり6号鮮明な初画像 赤道上空で試験撮影
 先月二十六日に打ち上げられた運輸多目的衛星「ひまわり6号」が二十四日、赤道上空三万六千キロからの試験撮影を始め、初めてとらえた画像を同日午後、気象庁が公開した。届いた画像は午後十一時ごろのもので、「これまでになくきめが細かい」(長坂昴一気象庁長官)という。局地的な夜間の霧も鮮明に撮影可能だ。ひまわり6号は現在、東経一四五度の赤道上空にあり、五月末の本格運用に向け、観測機器や通信装置の性能試験の真っ最中。これまでの半分となる三十分に一回の間隔で撮影が可能。ひまわり6号は月末まで性能試験を続け、四月初めにも日本周辺の気象観測に最適な東経一四〇度に移動する予定。五月末の正式な観測開始を目指している。
(日本経済新聞)

○3月25日(金) 水稲不耕起栽培 温室効果を抑制 秋田県大潟農場
 秋田県農業試験場の大潟農場が、温室効果ガスの二酸化炭素やメタンガスの排出抑制につながるとして、水稲の不耕起栽培の研究と普及に取り組んでいる。大潟村によると、不耕起栽培は水田を耕さないため、農業機械の使用が減り、ガソリンなど化石燃料の消費が削減されてCO2の発生が減る。稲わらが土中に混ざらないため分解が抑えられ、有機物から発生するメタンガスの放出も少なくなるという。これまでの測定では、慣行農法よりCO2は一ヘクタール当たり平均して約24パーセント、メタンガスはCO2換算で一ヘクタール当たり約33パーセント削減できたという。
 大潟農場の不耕起栽培 春に農地を耕さない農法。土壌が硬くなるため、特別なローター付きの田植え機をメーカーと開発したり、追肥を省いたりするため、苗に緩行性の化学肥料を抱かせて田植えをする「育苗箱全量施肥」を行うなど工夫を続けてきた。除草は入水前に除草剤を一度だけ散布している。
(河北新報)

○3月26日(土) 大豆 2万円を突破 3月入札「フクユタカ」高騰
 日本特産農産物協会は25日、2004年産大豆の3月の入札結果を発表した。落札平均価格は2月の入札に比べ12%高い60キロ2万252円(税込み、前年比65%高)で、2万円の大台に乗せた。上場数量は4079万トン。入札取引への上場数量が残り少なくなっている中、「フクユタカ」など特定の品種銘柄を中心に高騰した。普通大豆の入札数量は2494トンで、全量落札された。入札倍率は10倍強だった。品種銘柄別の落札価格(税別)をみると、豆腐用に使われることの多い「フクユタカ」が、各産地とも軒並み2万円台を付けた。岐阜、愛知、静岡、三重、滋賀、福岡、佐賀(中粒)、長崎、熊本産の「フクユタカ」がすべて2万3540円で落札された。前月に比べ18〜45%高い水準。特定の品種銘柄が高くなったのは、メーカーの要望を背景に品種指定の買いがあったためとの見方が多い。入札取引は6月までの予定で、残りは3回。残量は1万トン程度。
(日本農業新聞)

○3月26日(土) 台風情報3時間ごと 進路予測も強化へ 気象庁が改善目標
 気象庁は25日、台風や豪雨の情報提供の改善目標を明らかにした。現状では3日先までにとどまっている台風の進路予測日を延ばしたり、避難勧告の基準となる気象情報を市町村ごとに提供したりする。この目標は、2003、04年度の政策評価をもとに作った。同庁がまとめたアンケートによると、防災関係の全国2700機関を対象にした大雨情報に対する満足度は、「満足」「まあ満足」が85%、台風情報は90%だった。一方、被害軽減に向けての改善要望は有職者などから多く出され、今回の提案となった。台風の位置や中心気圧の予想発表は、現在の12時間ごとから3時間ごとを目指す。予報部は「技術的には可能なので、どう分かりやすく情報提供できるかを研究していく」と話している。台風の位置の予測では06年3月にスーパーコンピューターを導入し、07年3月から予測を始める計画。暴風域圏内の風、雨の細かな分布を分かりやすく示す検討も始める。
(日本農業新聞)

○3月27日(日) 減農薬に効果期待 プール育苗を指導 JAいわて中央
 水稲の育苗ハウス内に簡易のプールを作って苗を管理する、プール育苗指導会が23日、紫波町のJAいわて中央本所で開かれた。減農薬・減化学肥料栽培で病害予防が期待でき、省力化にもつながることから、参加した200人の農家は興味深く指導に耳を傾けていた。プール育苗は、JA管内で2、3年前から普及拡大している技術で、苗箱を水面下で管理することで細菌病の発生を抑えることができる。減農薬・減化学肥料栽培の基準では、使用薬剤を1つ減らすことができるため効果が大きい。また、日中の潅水(かんすい)や育苗ハウスの開閉作業が不要なため大幅な省力化が期待でき、大規模農家や兼業農家に大きなメリットがある。根張りも慣行栽培と比べると良い。指導会では、ポイントとなる育苗ハウス内の置床の均平方法や入水の目安などの初期管理について、盛岡農業改良普及センターの菅原普及員が指導した。会場には設置サンプルが展示され、参加した生産者は底に敷くビニールの厚さやプールの深さを実際に目と手で確かめていた。
(日本農業新聞)

○3月29日(火) 育苗期に徹底防除 JAあきた北冬季稲作講座
 JAあきた北は、いもち病の大発生と天候不順の影響方作況指数が94となった昨年を振り返り、今年の栽培に生かしてもらおうと「冬期稲作講座」を24日、田代町開発センターで開いた。講習では、農業改良普及センター、県農業試験場職員を講師に、昨年の気象経過、作柄概況、新規模登録農薬を説明。昨年のいもち病大発生で、種子のいもち病保菌率が高いことが予想され、今年も大発生となる可能性があると警告した。育苗期の徹底防除が最も効果が高く、本田での防除回数を削減できると紹介。「いもち病の発生は人災であり、原因は育苗期にあるとして、育苗期での徹底防除が大切だ」と呼び掛けた。参加者は、新薬剤の使用方法やハウス後作での野菜栽培での薬害について質問したり、間もなく始まる米作りを前に熱心に受講していた。
(日本農業新聞)

○3月30日(水) 恒例「春の稲刈り」 青森県藤坂稲作研究部
 稲の新品種開発に努めている十和田市の県農林総合研究センター藤坂稲作研究部は二十九日、温室内で恒例の「春の稲刈り」を行った。この日、刈り取ったのは昨年十一月末に植えた八十種類約千本の稲。有望な上位二十種は乾燥、脱穀作業を経て、再び温室内で二〜三世代にわたり育成。二〇〇六年度から水田に移して個体や生産力について選抜試験を行い、早ければ一二年度に新品種が誕生する。
(東奥日報)

○3月31日(木) 米貯蔵へ雪搬入 本州で最大規模 山形・JAみちのく村山
 JAみちのく村山零温雪室貯蔵施設への雪の搬入がこのほど行われ、540平方メートルの貯蔵庫に約1500トンの雪が詰め込まれた。雪室は玄米貯蔵量が約6万俵(1俵60キロ入り)と、本州では最大の規模。雪という自然の産物を利用するため、環境に優しく、収穫時と変わらない味を消費者に届けることができる。鉄骨造り1階建て(一部2階建て)、延べ面積約4000平方メートル。貯蔵庫に雪を詰め込み、冷気を循環。温度5度、湿度75%で貯蔵した後、15度前後の貯蔵庫に移し、徐々に常温にならして出荷する。今年は大雪のため、敷地内の雪で十分。JAの役職員らがタイヤショベルで運び、ロータリー車で高く飛ばしながら天井まで積み上げた。主に「はえぬき」を貯蔵するが、春から本格的な稼働が始まり「みちのく雪室米」ブランドで出荷、販売される。
(日本農業新聞)

 
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