水稲冷害研究チーム
秋田県技術情報
詳しい問い合わせは秋田県農業試験場稲作部(電話 0188−39−2121)へお願いいたします。
この情報は美の国秋田ネットの農政部農産園芸課http://www.pref.akita.jp/daimei/nosaneng.htmにも掲載されています。
秋田県作況ニュース第5号(6月30日)
秋田県農政部
東北農政局秋田統計情報事務所
<当面の技術対策(7月上旬〜中旬)>
本年の場合、茎数は地域差が大きいので、適切な生育・栄養診断を行い、きめ細かな肥培管理の徹底に努める。
- 適切な生育・栄養診断の実施を
変動する気象条件下において、水稲の生産安定を図るには、地域の気象や立地条件及び品種特性等を考慮しながら、各生育ステージにおける生育診断や栄養診断を行い、理想の生育に近づける適切な技術対策が必要である。
今後の生育診断は有効分げつ決定期、最高分げつ期、幼穂形成期・減数分裂期に行う。また、栄養診断は幼穂形成期と減数分裂期に行う。
- 目標茎数を確保できていない地域では分げつを促進する水管理を
目標茎数を確保できた地域もあるが、まだ確保できていない地域もあり、地域間差が大きくなっている。このため、目標茎数に至っていない地域では、今後もしばらくは分げつを促進する水管理を継続する。
分げつを促進するための適温は、最高水温30度、最低水温15度、平均水温23〜25度のところにあり、この範囲内では日較差の大きい方が分げつ促進には有効である。生育の促進を図るため水管理に留意し、水温・地温の上昇を図るるとともに、畦畔等からの 漏水防止に努める。
- 溝掘りの励行
稲体の活力維持と秋作業の効率化を図るため、田面の均平が悪い圃場や排水不良田、稲わら多施用などの還元田(昨年の倒伏田含む)では、中干しと並行して溝掘りを行うようにする。特に本年の場合は、生育の遅れが見られる地区では、中干しの開始時期も遅れ、十分な中干し期間がとれないため、稲体の活力維持と圃場の乾田化等に支障を来すこともあるので、排水不良田等における溝掘りの励行は、重要な技術対策である。
- 中干しの実施は早めに
目標茎数を確保できたほ場では、ただちに中干しを行う。中干は、有効茎数を確保した圃場や稲わら施用田、排水不良田等では効果的であるが、生育の遅れている水田や砂質土壌及び漏水田などの低地力田では、逆に減収につながることがあるので注意する。
中干しの開始時期は、目標とする穂数と同程度の分げつを確保した時点である。なお、実施時期を遅らせても、目標分げつ数が確保できないと判断される場合は、中干しは行わず間断かん水の継続で茎数の減少防止に努める。
- 中干しの程度と終了時期に注意
中干しの期間は、7〜10日位とし圃場に亀裂が入り軽く足あとがつく程度とする。中干しは、強すぎたり、幼穂形成期に入っても継続していると、茎数(穂数)や一穂着粒数の減少を招くだけではなく、食味値も低下することになるので注意する。
また、中干しは遅くとも幼穂形成期前(出穂前25日)には終わらなければならない。
- 中干し後の水管理に注意
中干し後の圃場(表層)は、酸化状態にあるため、中干し終了後湛水状態を持続すると、急激に還元が進み酸素不足となり根を痛めるので、中干し後の水管理は、間断かんがいを行ない、徐々に湛水状態にならす。ただし、この時期が幼穂形成期に入っていて、低温注意報が発令された場合は深水管理とし、幼穂の保護に努める。
- つなぎ肥について
目標生育量の確保ができない場合や低地力田等で適切な葉色の維持が困難な場合は、10葉期頃の生育診断により、判断する。
- 葉いもち防除の徹底を
補植用余り苗では葉いもちの発病が県内各地で見られることから、葉いもちの検診を強化し早期発見・早期防除に努める。
- 農薬安全使用の徹底を
県では農薬による事故防止の徹底を図るため7月1日から1ヵ月間、農薬危害防止運動を展開中であり、特に農薬の使用頻度が高くなる7月を重点指導月間と定め、農薬による事故防止の徹底を図ることにしている。
農薬の使用にあたってはラベルの表示内容に基づく適正使用に努めるとともに、次の事柄についても十分配慮する。
- 散布作業者の安全
農薬による被害は年々減少しているが、農薬散布中に起きた中毒原因の大部分は「防備不十分」、「本人の不注意」、「不健康状態」、「作業不良」によるものである。農薬の散布にあたっては、防除衣、メガネの着用と散布前、散布時、散布後の健康管理に努める。
- 農作物の安全
農薬の種類ごとに使用量、使用方法、使用時期、使用回数、取り扱い上の注意など使用基準を遵守し、作物に対する薬害を防止するとともに安全な米の生産に努める。
- 環境に対する安全
農薬の散布により河川、湖沼などの汚染や他作物等に影響を及ぼすことないように散布計画をたてる。
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