水稲冷害研究チーム

秋田県技術情報

 詳しい問い合わせは秋田県農業試験場稲作部(電話 0188−39−2121)へお願いいたします。
この情報は美の国秋田ネットの農政部農産園芸課http://www.pref.akita.jp/daimei/nosaneng.htmにも掲載されています。

秋田県作況ニュース第7号(7月18日)

秋田県農政部
東北農政局秋田統計情報事務所

徒長軟弱傾向続く <当面の技術対策(7月中旬〜8月中旬)>
  7月15日現在の生育は、徒長軟弱傾向となっており、倒伏が予想されるほ場も多いので、今後の技術対策については、適切な生育・栄養・倒伏診断の実施と気象予報や病害虫の発生情報等を参考にしながら、きめ細かな肥培管理の徹底に努める。
  1. 早めの倒伏診断で適切な対策を

      本年の場合、稲体が軟弱徒長になっていることから、倒伏が懸念されるので早めに倒伏診断を行い適切な対策を講ずる。特に、緩効性肥料の施用圃場や排水不良田、および中干しの不適切な圃場等では、十分に留意する。
      なお、倒伏軽減剤の使用については、倒伏診断結果や気象及び土壌条件などを勘案のうえ、どうしても、倒伏が避けられないと判断した場合に限り使用する。


  2. 減数分裂期追肥は適切に

      本年の生育状況から減数分裂期(葉耳間長±0p)を予測すると、あきたこまちで7月26日頃、ササニシキでは7月28日頃と予想される。(秋田市)
      この時期の肥料不足は、枝梗や籾の退化だけでなく、千粒重の低下にもつながるので、葉耳間長を確認のうえ、窒素成分で10a当たり1.5s〜2.0s程度追肥する。
      ただし、減分期前に肥切れが見られる場合は、早目に実施する。
      葉色が濃く、稲体が軟弱で倒伏の危険性が高い場合や上位葉に葉いもちの発生が目立つ場合、および緩効性肥料の施用や幼穂形成期の追肥等を実施している場合は、追肥は行わない。
      なお、減分期後の追肥は、品質の低下や食味を落とすので行わない。

  3. 気象変動に対応した水管理の徹底を

      幼穂形成期から出穂・開花期にかけては、水を最も必要とする時期であると同時に、気象変動にも敏感な時期であるので、気象情報には十分に注意し、高温時(最高気温30℃以上)のかけ流しや低温時(最低気温17℃以下)の深水など、気象変動に即した水管理の徹底により、幼穂の保護と稲体の活力維持に努める。
      特に本年の場合は、稲体が軟弱傾向であると同時に、中干が適切に実施できなかったことなどから、根の生育量も不十分であり、このような状態で低温や高温、過乾条件に遭遇すると、生育が急激に凋落することがあるので、水管理には十分に注意する。
      また、減数分裂期は低温に最も弱い時期であるので、平均気温20℃以下や最低気温17℃以下の気温が予想される場合は、12cm以上の深水管理により幼穂の保護に努める。
      なお、本年は特に、出穂後から落水期(出穂後30日)までの水管理の徹底に努める。


  4. 水害対策

      梅雨末期は集中的な豪雨により、浸水、冠水等の水害が発生することが多く、被害は水温が高かったり、水が汚濁している場合に増大し、ゆるやかな流速の時や清水の場合は軽減される。
      被害は冠水より浸水田の方が軽いので、災害を受けた場合は、できるだけ早期排水に努める。
     退水後は体内水分を失いやすいので、水田は急激に乾かさないで浅水管理を主体にした水管理を行う。
      また、浸・冠水圃場においては、退水後いもち病や白葉枯れ病などの病害が発生することがあるので注意する。


  5. いもち病防除の徹底を

      本年のいもち病の全般発生は、7月3日で、平年より2日早く開始している。
      その後、感染に好適な気象が継続的に訪れており、県南部を主体に葉いもちの発生が多めとなっている。
      また、稲体が軟弱であることから抵抗力が低下していると考えられ、今後の発生量が増大すると予想される。このため、現在病斑の見えるほ場では防除を徹底する。
      オリゼメ−ト粒剤を施用したほ場でも薬効が低下してくる時期になっているため、止め葉抽出期以降の防除を徹底する。


  6. カメムシ類防除の徹底を

      常発地では出穂期以降に薬剤散布するが、畦畔の草刈り(出穂前10〜15日)と併用しなければ効果が不十分である。
      薬剤防除は出穂期以降に畦畔および畦畔から2〜3mを重点的に防除する。


  7. 畦畔の草刈りの実施を

      畦畔雑草は、管理しないで放置しておくと、病害虫の発生源になるだけでなく、稲体の健全な生育をも阻害するので、随時刈り払いを行い、採光、通風を図り、衛生的にしておくことが大切である。特に、カメムシ類の被害防止のためには、出穂の10〜15日前までに畦畔等の草刈りを実施する。

 
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