水稲冷害研究チーム
岩手県技術情報
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技術情報 第1号(4月25日)
岩手県作物気象災害防止対策本部
本年の暖候期予報では6〜8月の平均気温・降水量とも平年並みの予報です。また、4月下旬から5月中旬は降水量・日照時間は平年並みですが、気温は平年並みから低い見込みで、一時的に寒気が流れ込み、晩霜の恐れがあるという予報です。
本年も、安定稲作の推進を最重点とし、当面は健苗育成に努めるとともに、畦畔のかさあげ・補修を必ず行う。また、生育状況と気象変動に対応ができるように基肥窒素は基準以内にし、適期移植を行い活着・初期生育の確保に努める。
- 気象変動に対応した育苗管理
- 本年も細菌病の発生が懸念されることから、育苗は乾燥気味に管理し、育苗温度は25度以上にしないなど、きめこまかな潅水・温度管理をする。また、昨年は葉いもちが少なかったものの、最近は隔年で多発しているので、本田に持ち込まないよう本年もいもち病の育苗期防除を必ず行う。
- 夜間の温度は5度以下の低温にしないよう保温に努める。田植え1週間前からは、晩霜に注意しながら、徐々に昼夜とも外気温に馴らす。気温の急激な変化や低温は、ムレ苗の発生を助長するので、油断しないよう基本管理を徹底する。
- 潅水は曇雨天や低温時を除き、朝のうちに行い、育苗後半は潅水の量や回数を増やすが、あくまでも朝の潅水を重点に、夕方には育苗箱の表面が乾燥するように天候に合わせて調節する。
- 追肥は苗の葉色に合わせて行う。稚苗では2葉期に、中・成苗では2〜2.5葉期および必要に応じ3葉期に追肥をし出葉を促進する。追肥後は潅水して葉焼けを防ぐ。
- 安定生産のための本田管理
- 本年の夏は平年並みの予報であるが、低温時に深水管理ができるように、畦畔のかさあげや補修を十分吟味して行う。また、生育状況と気象変動に対応した追肥ができるように、基肥窒素は施肥基準以内とする。
- 耕起はロータリー耕の場合は速度を遅くしたり2回掛けをし、深耕(目標15cm以上)に努める。代掻きは丁寧に行い、田面はできるだけ均平にする。
- 田植えは品種の早晩や育苗法に合わせて適期内に行う。適期内にあっても、寒い日や風雨の日は避け、できるだけ温かい日を選ぶ。また、栽植密度は地域や品種に合わせて十分確保する。
- 初期除草剤の使い方
- 除草剤は通常の使用基準を厳守すれば、薬害はほとんど発生しないが、防除剤の中には、低温(平均気温16度以下)が数日続くと、分げつ抑制等の薬害が発生しやすい剤もあることから、薬害の少ない剤を使用する。
- ノビエが発生してからでも除草効果がある一発処理剤が多いが、移植後日数による処理ではなく、発生してくるノビエの大きさ(葉齢)に合わせた適期内散布をする。
- 1キロ粒剤の使用時には、散布器具の調整を十分に行い、散布量が多くならないようにする。
- 初期害虫の防除
- 本田初期害虫は、病害虫発生予察情報を活かし、防除は次の「防除要否判定の目安」を参考に、必要な圃場のみで実施する。
- イネミズゾウムシの判定時期は成虫侵入揃い期(前年は6月上から中旬)で、要防除水準は100株当たり60頭以上。
- イネドロオイムシの判定時期は加害盛期(前年は6月下旬から7月上旬)で、要防除水準は被害葉率30%以上。
- イネミスゾウムシは、昨年発生が目立ったところで、周囲に山林・土手の多い圃場では、粒剤の育苗箱施用による防除を実施する。
- イネミズゾウムシは畦畔際から侵入・加害するので、オンコル粒剤5、ガゼット粒剤、デルタネット粒剤を使用する場合は、畦畔から4〜5m幅に移植する箱に限って処理する。ただし、その他の剤を使用する場合やイネドロオイムシとの同時防除を目的とした場合は、移植するすべての箱に処理する必要がある。
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