水稲冷害研究チーム

岩手県技術情報

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岩手県技術情報第3号(6月25日)

岩手県作物気象災害防止対策本部

水稲
7月は、気温は平年より低く、降水量は平年並の予報です。
本年は、生育初期の天候不順により遅くまで本田に取置き苗を放置している圃場が多く見られ、葉いもち病の重要な発生源となる可能性があることから、葉いもち病の予防に努める と共に、早期発見・早期防除に努める。
幼穂形成期までは中干しや間断灌漑により根の健全化をはかり、幼穂形成期からやや深めの水管理を行い幼穂の充実を促すとともに、減数分裂期に低温の場合は深水管理を徹底し、障害不稔の防止に努める。また、生育・栄養診断に基つ゛き、無理のない穂肥を行う。

  1. いもち病の予防・防除

    1. 葉いもちは、最低気温の5日間の平均が17℃を越えるとまもなく発生がみられ、日照不足により発生が助長される。  
    2. これまでに葉いもちの予防粉剤を施用しない圃場や、昨年穂いもちが多発した地域を中心に、葉色の濃い水田をよく見回り、葉いもちを発見し次第、茎葉散布による防除を行う。 
    3. 穂いもちの予防粉剤の施用を予定している場合は、施用時期を失しないよう生育のステージを確認して行う。  
    4. 今後とも病害虫発生予察情報に注意し(特に茎葉散布を予定しているところでは)、臨機応変な対応ができるよう体制を整えておき、防除の徹底を図る。 .  

  2. 中干し、間断灌漑の徹底

    1. 中干しは無効分げつの発生や下位節間の伸長を抑え草姿を整えるとともに、透水性を付与され、根が健全化し、登熟を良好にする効果がある。
    2. 中干しは有効茎確保直後から幼穂形成期までの期間を行う。また、秋の収穫作業を計画的に進めるためにも、特に排水不良田などでは中干しとあわせて溝切りをする。
    3. 中干し終了後は幼穂形成期までは間断灌漑を行う。

  3. 障害型不稔防止のための水管理

    1. 幼穂形成期には、やや深水(4〜6cm)で幼穂を保護してやることで、充実花粉数が増加し障害不稔を軽減できる。
    2. なお、圃場内水温が20℃では深水の効果はみられないが、25℃では5cmの水深で障害不稔軽減効果が明らかにみられる。
    3. 幼穂形成期にやや深水にし、足し水により序序に水深を深くし、減数背分裂初期には10cm前後の深水にする。     
    4. 数分裂期の深水管理の必要期間は、減数分裂初期始期から終期までで、暦日では7月20日前後から8月10日頃になる。
    5. この期間に週間予報などで低温時に速やかに足し水により15cm以上の深水を確保するように努める。

  4. 穂肥の適性化

    1. 品質・生産量の安定化のためには、多収をねらった追肥による出穂の遅れ,倒状等による登熟の低下は絶対避けることが必要である。
    2. また、減数分裂期に稲の葉色が濃い場合は、低温による障害不稔の障害が大きくなる。  
    3. さらに、登熟期の秋雨前線の影響も心配されることから、画一的な穂肥は避け、地域毎の生育・栄養診断結果と、圃場毎の観察に基つ゛いて、適期に適量を施用する。


     
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