水稲冷害研究チーム

1999年青森県稲作指導情報


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは青森県にお願いいたします.

稲作指導情報第11号

平成11年9月22日

青森県農業生産対策推進本部

1 登熟状況
(1)農業試験場作況田の登熟状況(9月10日現在)
  ア 登熟歩合は黒石(本場)、藤坂(支場)ともにかなり高く、黒石では「むつほまれ」「つがるロマン」とも平年より12〜13%、藤坂の「むつほまれ」は40%、「かけはし」は36%高かった。
  イ 「ゆめあかり」の登熟歩合は、黒石、藤坂とも「むつほまれ」並みであった。
(2)県内の登熟状況(9月16日現在)
  ア 登熟歩合は、全県的に平年を上回っており、ほとんどの地点ですでに成熟期に達している。
イ 特に、県南地域で平年を大きく上回り、地域差が小さくなっている。

2 これからの農作業と管理
(1)適期内の刈取り
  ア 刈取りは、「むつほまれ」や「ゆめあかり」では出穂後の積算気温が1,200℃頃まで、「つがるロマン」では1,150℃までに刈り終える。
    今年は、津軽中央地域の「つがるロマン」では大部分が1,150℃に達し、津軽地帯や南部内陸地帯の「むつほまれ」でもそろそろ1,200℃に達することから、刈取作業を急ぐ。
 イ 秋雨前線の影響で断続的な降雨が続いているが、雨水が停滞しないように排水対策を万全に行い、収穫作業が遅れないようにする。
ウ 収穫機械が水田に入れる状態であれば、多少の停滞水があっても、収穫作業を進める。
エ 倒伏した部分は、穂発芽などが発生し品質が低下するので、別に刈取る。
オ 刈取り後、水分が高い籾を長時間堆積しておくと、ヤケ米や発酵米等が発生し、品質低下の原因になるので、早急に乾燥機に搬入する。

(2)乾燥
  ア 乾燥中の籾水分を時々測定し、玄米水分を15.0〜15.5%に仕上げ、過乾燥を防止する。
イ 降雨等で籾水分が高い場合は、初期の送風温度を下げて乾燥し、籾水分が20%程度になってから所定の送風温度にする。
  なお、品質や食味を維持するには、低温でゆっくり乾燥するのが良いとされており、籾の水分が18%程度に低下したときに、最低5時間程度休止して水分ムラを解消した後、仕上げ乾燥を行う。(二段乾燥法)
ウ 乾燥機の張込量は最低張込量以上とし、なるべく満杯で運転する。
オ 自然乾燥は、好天が続くときを見図らって実施し、籾水分が高い場合は、乾燥機で仕上げ乾燥を行う。

(3)調製
 ア 米選機の網目は1.9mmを使用し、米選機の適正な流量を守って、整粒歩合80%以上を目標に調製する。
イ 籾ずりは、穀温が高い状態で行うと肌ずれ米の発生が多くなるので、常温まで下がったのを確認してから行う。
  ウ 米選機は、目詰まりが生じないように点検を行いながら作動させる。

(4)稲わらの処理
 ア 稲のわら焼きが社会問題となる一方で、水田土壌では有機物やけい酸含量が年々少なくなってきている。
 イ 稲わらは貴重な資源であり、環境や健康にやさしい農業のためにも、焼かずに堆肥にしたり、秋に鋤込みをして水田に返し、きれいな青空と健康な土づくりに活用する。
  ウ 寒冷地の土づくりは、完熟堆肥を施用することが基本であるが、条件的に可能な地域では、次の事項に留意して、稲わらを水田に鋤込む。
  (ア)稲わら施用は秋鋤込みを基本とし、石灰窒素等の腐熟促進資材を散布する。
(イ)やむを得ず春に鋤込みむ場合でも、腐熟促進資材を秋のうちに散布する。
  (ウ)稲わらを鋤込む際はできるだけ深耕する。

(5)その他
ア コンバインの走行跡やくぼ地等に滞水するような水田では、翌春の耕起を容易にするため、溝切りを行い排水を促す。
イ 農作業安全に努め、事故のないようにする。


GotoHome Prev Next Return Opinion
reigai@tnaes.affrc.go.jp