水稲冷害研究チーム

1999年岩手県技術情報


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは岩手県にお願いいたします.

技術情報第12号

平成11年9月20日

岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

1 刈取り適期について
(1)県全体の成熟期の盛期(50%の水田が成熟期に達した時期)は9月16日前後となる見  込みであり、平年(9月27日)より10日以上早まっています。
  「かけはし」では9月上旬から適期に達しています。県南部の「ひとめぼれ」でも黄化が   進み一斉に刈り取り適期に達することから、例年より短期間で作業する必要があります。
  
(2)モミの黄化が80〜90%の時期でモミ水分が25%以下になった時期が適期です。
  すでに、かなり黄化が進んでおり 過熟になっている水田も見られます。
   全県での刈取り盛期が9月23日を越えると品質低下のおそれが高くなります。

(3)本年は、カメムシ類が早期から水田に侵入しており発生が多いこと、内穎褐変症が散見   されること、割れモミが散見されることなどから、刈り遅れによる着色粒などの発生が懸
  念されます。
   また、今後、ぐずついた天気が続き気温は平年より高い見込みであり、刈り遅れによる
  穂発芽粒、胴割れ粒の発生が懸念されます。
 本年は気温が高い時期の登熟となっており、 例年に増して品質低下への注意が必要です。

2 計画的な刈取りについて
(1) 天候(盛岡地方気象台による予報)
   前線が東北地方に停滞するため、雨の降る日が多くぐずついた天気となる見込みです。最  高気温は平年並みから高く、最低気温は高い見込みです。

(2)最近の断続的な降雨によって圃場が乾かず刈取り作業は滞っています。
  天候が回復した9月17日(金)以降から本格的な刈り取り作業に入っていますが、少しで  も早く刈取りして品質低下を防止して下さい。
(3)天気がぐずつく見込みですので、多少田面に滞水があっても、作業可能な圃場から、すみ  やかに刈り取り作業を行って下さい。
 
(4)排水の不良な圃場や粘質土では水尻を深く堀り開け、排水を促して下さい。

(5)平年の晴れ日数は2週間のうち約7日(50%)ですが、天気予報によれば雨の日が多い  見込みです。思うような刈取り作業が出来ないことをあらかじめ考慮し、開始時期を早めて  余裕のある作業計画を組むことが大切です。

(6)倒伏は平年より少ないものの、一部の圃場ではすでになびきや著しい倒伏が見られます。  今後、台風等により一気に倒伏がすすむことが懸念されます。

3 高品質・良食味米生産のための乾燥・調整
(1)急激な乾燥を避ける(「胴割れ防止」を最重点とすること!)
  乾いた稲が雨や露にぬれ、急激に吸水すると胴割れが発生しやすくなります。さらに過乾燥 や高い温度での乾燥も胴割れの原因になります。
(2)収穫後の生モミはすみやかに処理する
  生モミを放置しておくと微生物が急激に繁殖して変質米(ヤケ米)の原因になります。
(3)高水分モミの乾燥はていねいに行う。
(4)調整作業は整粒歩合を確認しながら行う
  ライスグレーダーのふるい目は1.9 mmを用い、整粒歩合を確認しながら流量を調整して 下さい。


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