水稲冷害研究チーム
1999年宮城県技術情報
なお,詳しい内容に関する問い合わせは宮城県にお願いいたします.
宮城県稲作情報 第1号
平成11年5月28日
宮城県農業センター
【播種盛期は4月5日】
本年の播種盛期は4月5日,終期は4月11日で,平年より1日早まった。
【育苗期間の気象経過】
育苗初期の4月上旬は,寒暖の差が大きく一時寒気の流入があり,気温は平年より低めに経過した。中旬は気温が上がり,平均気温で平年を2.8℃上回った。しかし,日照時間は平年の74%と少なかった。育苗後期も同様の天候が続いた。育苗期間全体では,気温は前5カ年平均並,日照時間は144.5時間で前5ヶ年対比79%と少照であった。
生育経過(苗の葉数・乾物重は平年並み)
4月上旬は気温が低く,無加温育苗では出芽の遅れが見られたものの,その後,気温がやや高めに経過し生育は回復した。農業センター・古川農試の田植時の苗生育は,葉数・乾物重ともに平年並であった。
【田植盛期5月5日,平年より2日早い】
5月初めの好天により田植作業は順調に進んだ。4日から5日にかけて風速10mを超える強い風が各地で吹いたものの,盛期は5月5日と平年より2日早まった。
【活着は良好】
5月1日から15日までの各田植日の翌日から7日間の平均気温は,5月8日植までは前年・平年を2℃ほど上回ったが,9日以降は平年並となっている。 農業センター5月10日植ササニシキの移植7日後における発根数は7.2本/個体で前年を上回り,移植後の活着は良好であった。
【乾土効果による土壌窒素無機化量は平年の約半分】
本年の3月と4月の合計雨量は261mm(沿岸及び山間部を除いた水田地帯15カ所のアメダス観測値から算出)で,前年の1.7倍,前5ヶ年平均の1.8倍であった。雨量から推定した本年の乾土効果による土壌窒素発現量は,黒泥土壌で3.6mg/100g,その他の土壌は2mg/100g以下となり,平均2.2mg/100gで前年の55%,前5ヶ年平均の52%程度と推定されることから,今後は,つなぎ肥が必要なほ場もでてくると思われる。
<これからの栽培管理の要点>
【補植用残苗の処分】
・補植用の残苗は葉いもちの伝染源となるので, 直ちに取除き土中に埋める等処分する。
【害虫の発生と防除】
・イネミズゾウムシの防除
発生量は平年並で,発生時期はやや早まる見込みである。本田における防除要否の目安は,成虫の本田侵入最盛期(5月第5半旬)に,畦畔際2m程度の成虫密度が100株当り130頭以上である。
・イネドロオイムシの防除
発生量は平年よりやや多く,発生時期は早い見込みである。防除要否の目安は,成虫の本田侵入盛期(5月第6半旬)の虫数で100株当り25頭以上,または産卵盛期(6月第1半旬)の卵塊密度で100株当り80個以上である。
【初期生育を確保するための水管理】
・水深は,水田の地表面温度が最も高くなる2〜3cmとし,分げつの発生を促す。ただし,低温や強風が予想される時は5〜6cmの深水とする。
・漏水箇所を補修し水温の安定を図るとともに,肥料や農薬成分の流出を防止する。
【効果を高める除草剤の使い方】
・中期・後期除草剤の使用は,雑草の種類・発生量を観察し要否を判断する。 使用に当たっては稲の生育状況・適用草種・使用時期等を確認するとともに使用基準を守る。
本年度から稲作情報をより早くご利用いただけるよう,下記の方法での提供も始めました。ご利用ください。また,内容に関するお問い合わせは農業センター(022−383−8120)までご連絡ください。
【病害虫防除情報FAXサービス】(宮城県病害虫防除所提供)
ファクシミリをお持ちであれば利用できます。ファクシミリから「022−728−8578」にダイヤルし,音声案内にしたがってください。稲作情報の情報番号は611番です。
【パソコン通信NeoMAGNET】(宮城県農業センター提供)
利用される場合はユーザー登録が必要です。稲作情報の他に,県内の気象データも提供しています。
reigai@tnaes.affrc.go.jp