水稲冷害研究チーム

1999年宮城県技術情報


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは宮城県にお願いいたします.

宮城県稲作情報 第7号

平成11年10月6日

宮城県稲作安定対策本部 ・ 社団法人みやぎ原種苗センター

【気象経過】
9月に入ってからも引き続き気温の高い状態が続いた。最高気温は,9月第1半旬から第3半旬にかけては平年より2℃以上高く,最低気温は第2半旬と第3半旬では平年より3℃以上高かった。
9月上旬の後半から中旬にかけて雨が降り続き,第3半旬が145ミリ,第5半旬は83.5ミリの大雨となった。

【登熟期間の気象】
登熟期間の気象状況について,県平均出穂期(本年は8月1日)の翌日から5日間ごとに集計した結果、出穂翌日から10日までは最高・最低気温ともに高く,日照も多かった。11〜15日は最高気温が平年より低く,最低気温は高く,日較差は平年より3℃以上小さくなった。日照時間も平年比13%と少なかった。
登熟半ばの16〜25日にかけては,最高・最低気温ともに高く,日較差は平年をわずかに下回った。26〜30日は最高気温が低く,最低気温はほぼ平年並で日較差は小さく,日照時間も平年比31%と少なかった。36日以降は最高・最低気温ともに高く,特に,最低気温が平年より3℃以上高かった。日較差は平年を下回り,日照時間も平年以下であった。
登熟期間を通じては,最高気温は平年より低い時期があったが,最低気温は平年より高い状態で経過し,日較差も全般的に平年より小さかった。

【生育調査圃の出穂後25日調査結果】
北部平坦では,u当たりの穂数は506本で,平年比113%,1穂当たりの籾数は62.3粒で平年比95%となった。u当たりの籾数は313百粒で,1穂籾数は少ないものの穂数が多いことから平年比107%となった。南部平坦は,u当たりの穂数は511本で平年比114%,1穂籾数66.0粒で平年比102%,u当たりの籾数は338百粒で平年比116%であった。沈下粒数歩合は,u当たりの籾数が平年並であった西部丘陵及び山間高冷を除き,いずれも平年を下回っており,特に南部平坦と仙台湾沿岸で大きく低下している。
県全体では,u当たり穂数は平年を上回り,1穂籾数は平年をわずかに下回った。u当たり籾数は,穂数が多いことから平年を上回った。沈下粒数歩合は平年をわずかに下回った。

【作況試験圃の登熟状況】
農業センター作況試験圃のひとめぼれとササニシキ(いずれも5月10日稚苗植)の成熟期は,それぞれ9月10日,9月13日で,ひとめぼれが8日,ササニシキは6日平年より早かった。
両品種の登熟状況を下図に示した。ひとめぼれは,出穂後30日まではほぼ平年並に経過したが,その後,緩慢となり35日以降はほぼ横ばいで推移した。ササニシキは平年をやや下回った状態で推移し,ひとめぼれ同様,出穂後30日あたりから緩慢となった。
  玄米千粒重(粒厚1.7ミリ以上)の推移を表したものである。ひとめぼれは,出穂後30日までは平年を上回っていたが,その後,粒重の増加が鈍化し,平年をやや下回る状況となった。ササニシキは出穂後15日時点では平年を上回ったが,その後は平年並で推移し,ひとめぼれと同様,出穂後30日からは平年をわずかに下回った。

これからの作業の要点:

本年は,刈取り適期が早まったものの9月上旬後半から降雨が続いたため刈取り作業が遅れた。今後は,適正な乾燥と調製で品質の確保に努める。

【火力乾燥】
・過乾燥は,胴割米の発生・砕粒の増加・光沢の低下等品質低下の原因となるほか,灯油や電気代等の生産コストが増加するので,きめ細かい水分測定により防止する。
【自然乾燥】
・乾燥ムラを少なくするため,乾燥期間中に必ず掛け替えをする。 時々,籾の水分を測定し,15.5%になったら脱穀する。
【籾 摺】
・籾摺は,肌ずれ防止のため,火力乾燥した籾は,籾の温度を室温まで下げてから行う。また,ロール式籾摺機の場合は,籾(品種)に見合った適正なロール間隙に調整する。
【選 別】
・米選機の網目はLL(1.9ミリ)を使用し,整粒歩合80%以上を確保する。








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