水稲冷害研究チーム

2000年福島県稲作指導情報<会津版>


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは福島県農業試験場にお願いいたします.

稲作情報第1号

平成12年4月12日

福島の米稲作情報編集会議

 1 健苗育成
  @ 播種量を守り、温度、潅水管理を徹底する。被覆資材の特性を十分把握し、出芽不良やムレ苗、苗ヤケ等を回避する。
 A もみ枯細菌病、苗立枯細菌病、ばか苗病に感染した苗は廃棄する。
 2 本田の整備、耕起、代かき、移植、水管理作業 
 @ 排水溝等を作り、本田の乾燥に努める。畦畔の嵩上げと漏水防止のため畦塗りを実施する。耕深は15cmを目標とする。土壌改良剤の施用は気象変動への抵抗力、耐倒伏性、耐病性を高めるのに有効である。
 A 基肥は品種、土壌型、肥沃度別の基準量を守り、極端な多肥栽培は避ける。
  B 代かきは浅水で行い、濁水の河川への流出をできるだけ少なくする。
 C 活着促進のため、極端な早植えは避ける。また、強風時、低温時は田植えをしない。
 D 活着と初期生育促進のため、移植直後は深水(4〜5cm)、活着後は浅水(2〜3cm)が原則。強風、低温時には深水で苗を保護する。用水温が低い場合は温水田、温水チュ−ブ等で昇温を図る。
3 本田病害虫防除、雑草防除
 @ 本田初期害虫を箱施薬で防除する場合は、規定の量を施用することが効果の点で重要である。苗質が劣る場合は移植後の本田防除で対応する。
 A いもち病を箱施薬で防除する場合は、地域全体で取り組むこと、規定の薬量を施用することが不可欠である。また、穂いもち防除は必ず実施する。
  B 補植用の挿し苗は、いもち病の感染源となるので、補植終了時に埋没処理する。
  C 除草剤は雑草の発生状況に応じて使用する。代かきから田植えまでの期間が長い時や前年の残草が多かった場合には、初期剤と一発処理剤(中期剤)の体系処理を行う。特にアゼナ類の残草が目立った圃場では、プレチラクロール、ビフェノックス、カフェンストロールを含む剤で対応する。
 D 表土剥離にはACN、ジメタメトリンを含む除草剤が有効である。

V 当面する技術対策のポイント−湛水直播栽培−
 1 圃場の準備
 @ 圃場は耕起前に均平化を行い、田面の高低差をなくす。代かきは、条播が播種2〜3日前、散播は播種前日〜当日に行う。練り過ぎや滞水部ができないよう注意して作業する。
  A 基肥窒素量は、平坦部では移植栽培の80%程度に減肥する。基盤整備初年目のほ場では基肥窒素は施用しない。
2 カルパーコーティング
 @ 播種量は10a当り3〜4sとし、カルパー量は播種量の倍量とする。低温時や還元水田での出芽向上効果が高い。また、播種量の3%のタチガレエース粉剤同時混和も出芽率向上に効果的である。
 A 催芽は鳩胸状態まで(芽の長さ1mm以内)とする。伸ばし過ぎはコーティング時に芽が損傷し、苗立ちが低下する。コーティング後は表面が白くなるまで陰干しする。
 B コーティング後の加温処理は播種後の生育促進に有効である。処理はコーティング種子を乾かさないでスチーム式育苗器等で加湿しながら25℃で24〜48時間行う。特に、気温が低い年は出穂期まで生育促進効果が持続する。
 3 播種
  @ 播種時の水深は散播が完全落水、条播は走り水程度とする。播種深度は0.5〜1.0pに保つ。
  A 散播や覆土をする播種機を用いた場合は、出芽始めまで落水管理とする。強い降雨の場合は湛水し、種子の露出を防ぎ、その後、落水管理にもどす。出芽後は浅水管理で生育促進を図る。

 4 雑草防除
  @ 除草剤は、ノビエの葉齢を確認し散布する。散播では特に、イネとノビエの見分けがつきにくいので注意する。散布時期の目安には積算気温も利用できる。
 A 表土剥離が発生した場合は、イネの葉齢が3葉期以降にACN剤で防除する。

W 当面する技術対策のポイント−大豆栽培−
@ 種子を更新し優良な種子を、適期(6月中旬まで)に播種する。
A 生育初〜中期の湿害は減収に直結するため、ほ場の排水対策を万全に行う。
B 土壌分析に基づく適正な肥培管理を行う。


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