水稲冷害研究チーム

2000年福島県稲作指導情報<会津版>


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは福島県農業試験場にお願いいたします.

稲作情報第2号

平成12年6月1日

福島の米稲作情報編集会議

○移植栽培
 1 生育状況
  (1)苗の生育:平坦地の苗はやや徒長気味。山間地の苗は草丈やや短く、充実度高い。葉数は平坦地が平年より0.2〜0.4葉少ない。山間地は平年並。
 (2)活着と生育:移植時期の気温が平年より高く、発根数は平年より多い。平坦地は発根長も長い。主稈出葉から見た本田の生育は平坦地が平年並。山間地は平年より2日程度早い(表1)。
2 当面の技術対策
(1)水管理   
   @低温や強風時以外は浅水とし生育の促進を図り6月下旬までに、目標茎数を確保する。生育、出穂遅延をまねく掛け流しは水の有効利用の点からも絶対にしない。
  (2)施肥管理
   @基肥量を計画的に減肥した場合を除き、分げつ期の窒素の上乗せ追肥は行わない。
  (3)害虫防除 
  @イネミズゾウムシ幼、成虫の本田期防除は10株当たり4頭以上の成虫がいる場合に6月上旬までに行う。イネドロオイムシ幼虫の本田期防除は6月上中旬に株当たり10頭以上の幼虫がいる場合に行う。
Aイナゴの常発地では、6月中旬頃に畦畔周辺に薬剤を散布する。
(4)葉いもち防除 葉いもちの発生時期は平年並みと予想されている、しかし、気象予報からは要注意!
  @挿し苗(水田放置苗)は葉いもちの感染源になるので、直ちに除去する(土中に埋める等
胞子が飛散しないようにする)。
  Aいもち病防除は葉いもち防除から行うこと。予防に粒剤を使用する場合は、6月20日頃までに散布する。葉いもちを発見した場合は、直ちに散布剤による防除を行う。
(5)雑草防除
   @ノビエの残草が見られる場合には、シハロホップブチル剤により防除する。
   Aアゼナ類、ホタルイの残草が目立つほ場では、水稲の5葉期以降に中期剤を施用する(SU剤抵抗性雑草対策)。

○直播栽培
 1 生育状況
  会津支場内の5月10日播きの出芽始期は5月15日で、出芽までの日数は平成10年並に早い。苗立数は確保  され、現在の葉数は3.3葉程度である。冷害試験地内の5月11日播きの出芽始期は5月18日で、平成9年並
である(表3)。本年は、早播きでカルパー粉衣後の加温処理効果が高い。
現地の4月中の播種は出芽がやや遅い。5月播種は出芽が良好である。苗立ち数はほぼ確保された。加温  出芽の効果が高い。また、鳥害は多目であり、基本からはずれた管理による出芽不良で移植に切り替えたほ  場もみられた。
2 当面の技術対策
  (1)水管理 
   @低温や強風の日を除き、浅水管理で生育の促進を図り必要茎数を早期に確保する。
A強還元田や湿田では4〜5葉期頃に3日程度落水し、発根促進をはかる。
  (2)肥培管理
@基盤整備直後田等の基肥窒素無施用田では、葉色が淡い場合には窒素成分で2s/10a程度施用する。
A基肥窒素施用田では、苗立数が少ない場合でも分げつ期の窒素追肥は絶対に行わない。
  (3)雑草防除 
@ノビエの残草には、ノビエ3葉期までにシハロホップブチル粒剤をやや深水で散布する。
   A表土剥離や藻類の発生が目立つ圃場では、ACN剤を散布する。
Bアゼナ類、ホタルイの防除は移植に準じる。
 (4)害虫防除 直播栽培では、移植に比べ稲体が小さいため害虫の被害は大きい。また、箱施薬のような予防散布法はないので、ほ場を見回り早期の対応が重要となる。
   @イネミズゾウムシは発生が早めである。食害が目立ち始めた場合には、直ちに防除する。
Aイネドロオイムシやイネヒメハモグリバエは、発生(産卵)を確認後防除に努める。




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