水稲冷害研究チーム

2000年山形県技術情報


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは山形県にお願いいたします.

高温の気象に対応した農作物の技術対策(水稲)

平成12年7月31日

山形県農作物等気象災害対策班長

 水稲の生育は、穂数がやや少なくなり、平方メートル当たり籾数も並み〜やや少なくなると予想される。また、出穂期は、平年に比べ3〜4日早くなっており、天候予報によれば、高温がしばらく続くことが予想されている。以上のことから、「21世紀米づくり日本一推進運動」と連携し、品質が低下することのないよう、次の点に留意して指導する。

1.水管理
・出穂期に水分が不足すると出すくみや受精・稔実障害が発生するので、穂揃い期までは湛水状態にする。
・穂揃い期以降は、基本的には間断灌漑を徹底し、根の活力維持を図る。高温の場合は、湛水期間は短くし、夜間灌水などにより日較差が大きくなるように努める。用水が十分に確保されている地域では、掛け流しの実施も考慮する。
・フェーン現象による高温や台風による強風などが予想される場合には、一時的に湛水状態にし、乾燥による稲体の消耗や登熟の停滞を防止する。
・用水が不足しやすい地域では、用水路、畦畔などからの漏水防止に努め、地域ぐるみで計画的な配水を行い、出穂後30日間は灌水できる体制をつくる。

2.斑点米カメムシ類と紋枯病の防除
・斑点米カメムシ類については、7月24日に警報を発表して穂揃い期およびその7〜10日後の防除の徹底を呼びかけている。引き続き、関係機関と連携をとりながら、生産組織のリーダーや地域稲作の担い手に対し、主に対面方式により薬剤によるカメムシ類防除の重要性を繰り返し指導し、実効性のある支援を行う。なお、雑草地から水田へのカメムシ類の侵入を防止するため、8月中の草刈りはしない。
・紋枯病が発生している圃場では、発生動向に留意し、上位葉に進展する前、遅くとも穂揃い期に防除を行う。

3.収穫作業機の整備点検と乾燥調製施設の運行計画作成
・刈り取り時期が早まることが予想されることから、コンバイン、バインダー、乾燥機などの整備点検を早めに実施する。特に、出穂が早まった場合は、それ以上に成熟期が早まることから早めの準備を心掛ける。なお、平坦部の早生品種ではこの傾向がさらに強まることから注意する。
・近年、カントリーエレベータやライスセンターの稼働が遅れぎみで、品質が低下する事例がみられるので、刈り取り適期内に処理できるように、余裕をもった運行計画と荷受け体制の準備を行う。なお、登熟等に関する的確な情報伝達を行い、稼働についての対策会議は早めに開催する。


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