水稲冷害研究チーム
1997年秋田県「発生予察情報」
なお,詳しい内容に関する問い合わせは秋田県病害虫防除所(電話 0188-60-3420)にお願いいたします.
病害虫発生予察情報 予報第1号(4月2日)
<発生の要点>
育苗期の病害防除は薬剤防除と適正な被覆管理や水管理の励行等の耕種的防除を組み合わせる。イネミズゾウムシはやや早い発生と予想されるが、発生時期は5月から6月の気温により変わるので今後の気象経過に注意する。
- 苗立枯病:発生量平年並み
- 予報の根拠
- 4月の気温は高く、5月の気温は平年並みと予報されている。
- 防除上注意すべき事項
- 育苗床土に適正な酸度(pH5.0)の土壌を使用する。
- 播種前にタチガレエース粉剤を床土に混和するか、またはカヤベスト粉剤を床土と覆土の両方に混和する。混和しなかった場合は播種時または発芽時にタチガレエース液剤を灌注する。
- リゾープス属菌による苗立枯病に対しては、発芽後に使用できる薬剤がないので予防防除が必要である。播種前にカヤベスト粉剤を使用しなかった場合には、播種直後にダコニール1000またはダコレート水和剤を灌注する。
- ダコニール1000とタチガレエース液剤は同時に灌注が可能である。この場合、箱当たりダコニール1000−1mlとタチガレエース液剤−1mlを水500mlに希釈して灌注する。
- 苗の種類、育苗様式に応じた適正な温度、水管理に努める。特に、出芽時の高温・多湿はリゾープス属菌による苗立枯病の発生を助長するので注意する。
- 苗いもち:発生量平年並み
- 予報の根拠
- 前年の穂いもちの発生はやや少なかった。
- 4月の気温は高く、5月の気温は平年並みと予報されている。
- 防除上注意すべき事項
- 種子消毒を必ず実施する。
- 被覆が過度にならないようにトンネルやハウスの開閉管理を適正に行う。
- 伝染源となりやすい稲わらや籾殻を育苗環境内に持ち込まない。
- 一般の苗代での発病を確認するのは困難なので、発病の有無にかかわらず育苗期の防除を必ず実施する。防除は次のいずれかの方法で行う。
- 出芽直後にビーム水和剤75を灌注する。(ただし、赤土、人工培土等保肥力の弱い土壌では葉先が黄化することがある)。
- 本葉2葉期から7日毎にラブサイト剤(フロアブル、水和剤)を箱当たり20ml以上茎葉散布する。苗は薬液が付着しにくいので、薬液には展着剤を加えて散布する。展着剤は使用基準で定められた最高濃度になるように添加する。
- イネミズゾウムシ:発生時期はやや早い、発生量はやや少ない
- 予報の根拠
- 4月の気温は高く、5月の気温は平年並みと予報されている。
- 発生は年々減少しており、今後急激な増加はないと予想される。
- 前年の新成虫の発生は少なかった。
- 防除上注意すべき事項
- 田植え前に殺虫剤を箱施用する場合は、前年に多発して要防除水準に達した圃場で行う。
- 箱施用は薬害が出やすいので、施用にあたっては次の点を守る。
- 軟弱徒長苗、砂質土壌、漏水田では使用しない。また、低温時および冷水田での使用を避ける。
- ガゼット粒剤、オンコル粒剤とも田植え3日前から当日に施用し、使用量(箱当たり40g)を守る。
- 茎葉に付着した薬剤は払い落とし、移植後は直ちに入水し浅水を避ける。
- 箱施用剤のオンコル粒剤、ガゼット粒剤およびプリンス粒剤は魚毒性が強いので用排水等に流入しないよう注意する。
- 有機リン系やカーバイト系殺虫剤に対する抵抗性を持ったイネドロオイムシの発生が確認されている地域で、イネドロオイムシとの同時防除に箱施用剤を使用する場合には、アドマイヤー箱粒剤、プリンス粒剤を使用する。
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