水稲冷害研究チーム
1997年秋田県「発生予察情報」
なお,詳しい内容に関する問い合わせは秋田県病害虫防除所(電話 0188-60-3420)にお願いいたします.
病害虫発生予察情報 予報第2号(4月30日)
<予報の要点>
苗立枯病ではピシウム属菌によるムレ苗の発生が懸念される。まだタチガレエース剤(粉剤、液剤)を使用していない場合は早めに液剤を潅注する。苗いもちの発生は平年並みと予想される。苗代内の衛生等の耕種的防除と本葉2葉期以降7日毎の薬剤散布を励行する。
- 苗立枯病:発生量平年並み
- 予報の根拠
- 防除上注意すべき事項
- ピシウム属菌によるムレ苗は急激な低温にあうと発生しやすいので、床土にタチガレエース粉剤、カヤベスト粉剤または播種時にタチガレエース液剤を使用しなかった場合は、発芽後、早めにタチガレエース液剤500倍液を潅注する。
- フザリウム菌、トリコデルマ菌、リゾクトニア菌による苗立枯病の発生をみたら直ちに防除薬剤を潅注する。
- 苗いもち:発生量平年並み
- 予報の根拠
- 前年の穂いもちの発生はやや少なかった。
- 5月の天候は晴れの日が多く、気温は平年並みと予報されている。
- 防除上注意すべき事項
- ハウスの開閉管理、水管理を適正に行い、健苗育成に努める。
- 伝染源となりやすい稲わらや籾殻を育苗環境内から排除する。
- 一般の苗代での発病を確認するのは困難なので、出芽直後にビーム剤を灌注しなかった場合は、発病の有無に関わらず育苗期の茎葉散布による防除を必ず実施する。
- 防除にはラブサイト剤(フロアブル、水和剤)の1000倍液を用い、本葉2葉期から7日毎に箱当たり20ml以上茎葉散布する。
- 苗は薬液が付着しにくいので、展着剤は使用基準で定められた最高濃度で使用する。
- イネミズゾウムシ:発生時期はやや早い、発生量はやや少ない
- 予報の根拠
- 5月の気温は平年並みと予報されている。
- 発生は年々減少しており、今後急激な増加はないと予想される。
- 防除上注意すべき事項
- 田植え前に殺虫剤を箱施用する場合は、前年に多発して要防除水準(被害株率90%以上)に達した圃場で行う。
- 水面施用剤による防除は、越冬後成虫の侵入盛期(6月上旬から中旬頃)における発生が要防除水準に達した圃場で行う。
- 箱施用剤のオンコル粒剤5、ガゼット粒剤およびプリンス粒剤は魚毒性が強いので用排水等に流入しないよう注意する。
- イネドロオイムシ:発生時期は平年並み、発生量は県北・中央部でやや多い、県南部で平年並み
- 予報の根拠
- 5月の気温は平年並みと予報されている。
- 県北、中央部では前年の発生量がやや多く、越冬量はやや多いものと推定される。県南部は他の地域に比べて少ない発生が続いている。
- 防除上注意すべき事項
- 前年発生の多かった圃場では成虫密度が高まっていると考えられるので、圃場をよく観察する。
- イネミズゾウムシを対象として箱施用剤を使用した圃場では防除の必要はない。
- 近年、有機リン系やカーバメート系の殺虫剤に対する薬剤抵抗性を持ったイネドロオイムシが沿岸地域で広く確認されている。前期の薬剤に対する感受性が低い地域では、アドマイヤー箱粒剤またはプリンス粒剤を使用するか、合成ピレスロイド系の薬剤を茎葉散布する。
- イネヒメハモグリバエ:発生時期は平年並み、発生量はやや少ない
- 予報の根拠
- 5月の気温は平年並みと予報されている。
- 前年の発生はやや少なかった。
- 防除上注意すべき事項
- 6月初めの産卵株率が50%以上の圃場では防除を必要とするので、産卵状況をよく観察する。
- 深植および移植後の深水は被害を助長するので、活着後は浅水管理にする。
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