水稲冷害研究チーム

1997年秋田県「発生予察情報」

 なお,詳しい内容に関する問い合わせは秋田県病害虫防除所(電話 0188-60-3420)にお願いいたします.

病害虫発生予察情報 予報第3号(5月29日)

<予報の要点>
 葉いもちの発生がやや多いと予想される。補植用余り苗は発病しやすいので、早めに埋没処分する。本田での早期発見に努め病斑が確認されたら直ちに薬剤散布する。予防粒剤を使用する場合は6月20〜25日に散布する。害虫の発生時期は平年並みと見込まれる。イネクビボソハムシは県北・中央部でやや多い発生が予想されるので、前年発生の多かった地域では圃場を良く観察し、適期に防除する。
  1. 葉いもち:全般発生時期はやや早い(前年並み)、発生量はやや多い(前年並み)
    1. 予報の根拠
      1. 6月の天候は曇りや雨の日が多く、気温・降水量とも平年並みと予報されている。
      2. 苗代末期に高温が続いたことから、苗いもちの持ち込みがやや多いと予想される。
    2. 防除上注意すべき事項
      1. 補植は早期に実施し、補植用余り苗は直ちに埋没して処分する。
      2. 全般発生開始期(平年7月5日)前に病斑が確認されたら直ちに薬剤散布する。
      3. オリゼメート粒剤は6月20〜25日に散布する。
      4. 今後の気象経過や発生状況に応じて緊急防除が必要な場合も考えられるので、予察情報に注意する。

  2. ばか苗病:発生量は少ない(前年並み)
    1. 予報の根拠
      1. 育苗期におけるばか苗病の発生は全県的に平年より少なかった。
    2. 防除上注意すべき事項
      1. 伝染源となる発病茎は発見次第抜き取り、埋没または焼却処分する。

  3. ニカメイガ(第1世代):発生時期は平年並み(前年よりやや早い)、発生量はやや多い(前年よりやや少ない)
    1. 予報の根拠
      1. 4月以上の気温は平年並みに経過している。
      2. 前年第2世代が部分的に多発し、本年はフェロモントラップでの誘殺数が多い。
    2. 防除上注意すべき事項
      1. 防除を必要とする水田はほとんどないと考えられる。

  4. イネミズゾウムシ:発生時期は平年並み(前年よりやや早い)、発生量はやや少ない(前年並み)
    1. 予報の根拠
      1. 5月5半旬までの越冬後成虫の最低飛翔筋幅に到達する有効積算温量(91日度、発育零点13.8度)は平年並みである。
      2. 6月の気温は平年並みと予報されている。
      3. 発生は年々減少しているので、今後急激な増加はないと予想される。
    2. 防除上注意すべき事項
      1. 防除は要防除水準(被害株率90%以上)に達した圃場で行う。防除適期は越冬後成虫の侵入盛期から密度盛期で、その時期は6月1〜2半旬の見込みである。
      2. 田植え時に殺虫剤を箱施用した場合は、その後の防除は必要ない。

  5. イネドロオイムシ:発生時期は平年並み(前年より早い)、発生量は県北・中央部でやや多い(前年並み)、県南部で平年並み(前年並み)
    1. 予報の根拠
      1. 6月は気温、降水量とも平年並みと予報されている。
      2. 前年お発生量は県北、中央部ではやや多かったため、越冬量もやや多いものと推定される。県南部は他の地域に比べて少ない発生が続いている。
    2. 防除上注意すべき事項
      1. 前年発生の多かった圃場では成虫密度が高まっていると考えられるので、圃場をよく観察する。
      2. 殺虫剤を箱施用した圃場では茎葉散布による防除の必要はない。
      3. 由利沿岸部、南秋田郡、山本郡の一部地域で、有機リン系やカーバメート系の殺虫剤に対する感受性の低下がみられる。この地域で今後防除が必要になった場合には、合成ピレスロイド系の薬剤を茎葉散布する。

  6. イネミギワバエ:発生時期は平年並み(前年よりやや早い)、発生量はやや少ない(前年並み)
    1. 予報の根拠
      1. 6月の気温は平年並みと予報されている。
      2. 前年の発生はやや少なかった。
    2. 防除上注意すべき事項
      1. 6月初めの産卵株率が50%以上の圃場では防除を必要とするので、産卵状況をよく観察する。
      2. 深植および移植後の深水は被害を助長するので、活着後は浅水管理にする。

  7. イネカラバエ:発生時期は平年並み(前年並み)、発生量はやや多い(前年並み)
    1. 予報の根拠
      1. 6月の気温は平年並みと予報されている。
      2. 前年の発生はやや多かった。
    2. 防除上注意すべき事項
      1. した圃場では産卵盛期から14日後の間(6月6半旬〜7月2半旬頃)にジメトエート粒剤を10アール当たり2kg水面施用する。

  8. イナゴ類:発生時期は平年並み(前年よりやや早い)、発生量はやや多い(前年並み)
    1. 予報の根拠
      1. 5月の気温はやや高く経過し、6月の気温は平年並みと予報されている。
      2. 前年の発生量はやや多かった。
 
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