水稲冷害研究チーム

1997年山形県「発生予察情報」

 なお,詳しい内容に関する問い合わせは山形県病害虫防除所(電話 0236-44-4241)にお願いいたします.


山形県発生予報第7号(7月31日)

山形県病害虫防除所

<概要>
稲の穂いもちは、やや多い発生予想です。防除を徹底してください。
ニカメイガ(第2世代)は庄内でやや多い発生予想です。防徐時期を失しないようにしてください。
  1. 穂いもち:発生時期は平年並み、発生量はやや多い

    1) 予報の根拠

    1. 生育は1〜2日早く、出穂期は平年並〜やや早いと予想される。
    2. 7月29日現在の葉いもちの発生量は平年並であるが、上位葉の病班が少なく、また停滞型班が主体である。
    3. 8月の天候は、気温は低く、降水量は可能性が大きいと見込まれている。

    2) 防除上注意すべき事項

    1. 防徐は穂ばらみ後期、穂揃期に必ず行う。なお、出穂が早まる場合は薬剤の散布時期を失しないように注意する。
    2. 葉いもちの病班上位葉にみられる場合には穂揃期7日後にも薬剤を散布する。
    3. 穂いもちに粉剤を使用したところでもほ場をよく観察し、発生をみたら穂揃期及び穂揃期7日後に薬剤を散布する。
    4. 雨が続く場合は雨の合間をみて薬剤を散布する。
    5. 薬剤耐性菌出現防止のため、同一薬剤の連用は避ける。なお、ヒノザン剤、フジワン剤の防徐効果がやや低下している傾向にあるので、従来どおり 両剤を同一成分とみなし、絶対に連用しない。

  2. 紋枯病:発生量は やや少ない

    1)予報の根拠

    1. 7月29日現在の発生量は少ない。
    2. 8月の 降水量は多い可能性が大きいと見込まれている。

    2)防除上の注意すべき事項

    1. 薬剤の散布量が少ないと効果が劣るので、散布量を厳守し、株元に付着するように散布する。

  3. ニカメイガ(第2世代):発生時期は平年並み、発生量は内陸が平年並み、庄内でやや多い。

    1)予報の根拠

    1. 第1世代幼虫の発育は平年並みである。
    2. 第 1世代幼虫による心枯茎の発生量は平年並みであるが、庄内では前年多発した地区から燐接地区へ 拡大傾向にある。

    2) 防除上注意すべき事項

    1. 心枯茎の発生が目立つほ場では、発蛾最盛期(8月1半旬)とその7日後の2回薬剤を散布する。
    2. 庄内の一部地区では、MPP剤(バイジット剤)、MEP剤(スミチオン剤)の防徐効果の低下が見られるので、ほかの薬剤を使用する。
    3. 茎の太い品種や葉色が濃く、生育量が多い場合 には被害を受けやすいので注意する。

  4. セジロウンカ:発生量はやや少ない。

    1) 予報の根拠

      7月29日現在の発生量はやや少ない。

    2) 防除上注意すべき事項

    1. 株当たり幼虫数が10頭以上の場合は8月上旬に薬剤を散布 する。
    2. バッサ乳剤の使用は穂揃期までとし、その後は薬害が生じる恐れがあるので使用しない。

  5. カメムシ類:発生量は平年並み。

    1) 予報の根拠

    1. 7月29日現在、アカヒゲホソミドリメクラガメ、オオトゲラホシカメ ムシの発生密度は平年並みである。
    2. 予察灯での誘殺数は平年並みである。

    2) 防除上注意すべき事項

    1. 防徐時適期は穂揃い期と穂揃い期の7〜10日後である。時期を失しないよう薬剤を散布する。
    2. 防徐は水田周辺の農道、畦畔部を含めて行う。
    3. 薬剤の使用にあたっては農薬適正使用基準を遵守する。
    4. バッサ乳剤の使用は穂揃い期までとし、その後は薬害が生じる恐れがあるので使用しない。

  6. ツマグロヨコバイ
     7月29日現在、村山地域では発生が見られるが発生密度は低い。現状では防徐の必要はないが、今後の発生動向に注意する。

  7. フタオビコヤガ(イネアオムシ)
     7月29日現在の発生量は平年並みであるが、最上地域や山間、中山間地で発生が やや多いほ場が見られる。
     発生が多いほ場は8月2〜3 半旬頃の若齢幼虫期(葉先にカスリ状の被害痕が見え始めた頃に薬剤を散布する。なお、薬剤の使用に当っては農薬適正基準を遵守する。

  8. アワヨトウ
     庄内地域で6月中旬〜下旬にかけて牧草地で幼虫による被害が見られた。7月下旬〜8月上旬の新生虫の発生動向に 注意する。


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