水稲冷害研究チーム
2000年青森県「発生予察情報」
なお,詳しい内容に関する問い合わせは津軽地域病害虫防除所(TEL.0172-52-6500)、南部地域病害虫防除所(TEL.0176-23-4290)にお願いいたします.
発生予報第2号
平成12年4月25日
津軽・南部地域病害虫防除所
○苗立枯病(ピシウム・フザリウム):発生地域は全域、発生量は平年並み
<予報の根拠>
@5月の気温が平年並の見込みである。
A防除が徹底されている。
○苗立枯病(ごま葉枯病):発生地域は全域、発生量は平年並み
<予報の根拠>
@前年の収穫期における発生量が平年並よりやや多かった。
A5月の気温が平年並の見込みである。
○苗立枯病(もみ枯細菌病)(苗立枯細菌病):発生地域は全域、発生量はやや多い
<予報の根拠>
@前年の収穫期にもみ枯細菌病の発生が認められた。
A5月の気温が平年並の見込みである。
○ばか苗病(育苗期):発生地域は全域、発生量は平年並み
<予報の根拠>
@前年の本田における発生が平年並で少なかった。
A種子消毒が徹底されている。
○イネミズゾウムシ(津軽地域):発生時期は平年並み、発生量はやや少ない
<予報の根拠>
@5月の気温が平年並の見込みである。
A前年は発生程度の高いほ場が一部見られたものの、発生面積は少なかった。
○イネミズゾウムシ(南部地域):発生時期は平年並み、発生量は平年並み
<予報の根拠>
@5月の気温が平年並の見込みである。
A前年の発生が平年並であった。
○イネドロオイムシ:発生時期は平年並み、発生量はやや多い
<予報の根拠>
@5月の気温が平年並の見込みである。
A前年の発生がやや多く、越冬成虫数もやや多いと考えられる。
●防除のポイント
【 苗立枯病 】
苗立枯病は苗が徒長軟弱なときに発生しやすいので、適正な管理に努める。健苗を育てるために は生育段階ごとの適温があり、緑化から1.5葉期までは30℃以上にならないように、1.5〜3葉期で は25℃以上にならないように、換気に努めるとともに、潅水もできるだけひかえる。
(フザリウム、ピシウム)
@ 育苗中に極端な低温に遭遇すると苗の抵抗力が弱まるため、フザリウム菌、ピシウム菌による苗立枯病が発生しやすくなる。保温資材などを準備し極端な低温に備える。
(苗立枯細菌病、もみ枯細菌病)
@ 育苗中の高温、過湿により発病が助長されるので、換気に努めるとともに、潅水もできるだけひかえる。
A発病苗は植えない。
(ごま葉枯病)
@ 高温・過湿は発病を助長するので、十分注意する。
A 苗の発病程度が高まるほど移植後の生育が劣るので、発病のひどい苗は移植しない。
【 ばか苗病 】
@ 田植前にり病苗(徒長苗、わい小苗など)を抜取り、本田に持ち込まないようにする。
【 いもち病 】
@ いもち病抵抗性の弱い品種(ゆめあかりなど)や常発地などでは、Dr.オリゼ箱粒剤、ウィン箱粒剤、バイオン粒剤2のいずれかを箱当たり50g、苗の上から均一に散布する。あるいは、
10アール当り側条オリゼメート顆粒水和剤500gを同重量の水に混ぜてから、ペースト肥料に均一になるように混和し、側条施肥田植機で苗の移植と同時に施用する。
【 イネミズゾウムシ 】
@ 防除の基本は、田植後に発生程度に応じて行うことであるが、例年発生の多い水田や他害虫が発生して同時防除を必要とする場合には薬剤の育苗箱施用を実施する。
A 側条施肥田植機で肥料施用時に防除する方法もある。
B 箱施用を実施しなかった水田で5月6半旬に食害株率で6割を越えた場合は、農薬の水面施用により防除する。農薬等については県農作物病害虫防除等基準を参照する。
C 食害株率の調査は、次のように行う。畦畔から中央に向かって、2mぐらい入った地点から、中央に向かって連続50株調査する。1筆当たりの調査ヶ所数は2ヶ所以上とする。
【 イネドロオイムシ 】
@ 本年の発生はやや多い見込みであり、イネミズゾウムシ等と同時防除する。
A PHC(サンサイド)剤、PMP(アッパ)剤抵抗性の発現が認められる地域もあるので、防除効果が低下していると思われる場合には防除剤を替える。
【 その他の病害虫 】
@ イネハモグリバエ、イネヒメハモグリバエとも全般には発生が少ない見込みであるが、例年発生の多い地帯では、本田発生初期に県農作物病害虫防除等基準に準じてイネドロオイムシなどと同時防除する。
(2)防除上注意すべき事項
@ 粒剤を育苗箱に施用し移植すると、巻葉や葉先枯れなどが発生したり、一時的に初期生育が抑制されることがあるので、使用上の留意事項を厳守する。
A 粒剤の水面施用は、湛水状態で行い、散布後4〜5日間は水を流さないようにする。
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