水稲冷害研究チーム
2000年青森県「発生予察情報」
なお,詳しい内容に関する問い合わせは津軽地域病害虫防除所(TEL.0172-52-6500)、南部地域病害虫防除所(TEL.0176-23-4290)にお願いいたします.
発生予報第5号
平成12年7月28日
津軽・南部地域病害虫防除所
<防除のポイント>
【 穂いもち 】
@ 防除は、出穂直前と穂揃期(直前散布後7日目頃)の2回必ず実施する。
A 葉いもちの発生が多いほ場や抵抗性の弱い品種を作付しているほ場では、穂揃期の5〜7日後にも薬剤を散布する。
B 葉いもちの発生が少ないほ場でも出穂期前後に降雨が続くと、穂いもちが多発することがあるので、防除適期を失しないように注意する。なお、降雨が続くような場合であっても、雨の
合間をみて散布する。粉剤は多少降雨があっても散布する。
C 出穂が長引いた場合、穂揃期に達しなくても出穂直前散布後7日目頃には薬剤を散布する。
【 紋 枯 病 】
@ 通常、出穂直前の1回散布でよい。
A 例年、発生の多い水田では穂揃期にも散布する。
B バリダシン剤、バシタック剤、モンカット剤及びモンガード剤は疑似紋枯病(赤色菌核病、褐色菌核病)を同時防除できる。
【 ごま葉枯病 】
@ 発生の見られるほ場では、出穂直前と穂揃期に本病害にも有効な穂いもち防除剤により同時防除する。
【 コバネイナゴ 】
@ 出穂期前後の農薬散布の際に本種にも効果の高い殺虫剤を含む殺虫・殺菌混合剤を散布し、他病害虫と同時防除する。
A 本種に効果のある殺虫剤は、オフナック剤、トレボン剤、カルホス剤、バッサ剤及びMR.ジョーカーである。
B 茎葉散布剤のバッサ剤、オフナック剤、トレボン剤、ジョーカー剤及びこれらの成分のみを含む薬剤で本虫に対する効果が低下している地域があるので注意し、前年まで使用して効果が
みられないときは他の薬剤を使用する。
C 本種は活発に移動・分散するので、広域一斉防除に努める。
【 セジロウンカ 】
@ 7月5半旬にまとまった飛来があり、発生量は多い見込みであるが、全般的には出穂直前または穂揃期の殺虫・殺菌混合剤の散布で他病害虫と同時防除できる。しかし、例年局地的に多
発生することがあり、そのような地区では、穂揃後も防除が必要となる場合があるので発生に注意する。
A 8月上〜中旬に飛来し、多発生することがあるので、今後発表する予察情報に注意し、適期防除に努める。
【 ヒメトビウンカ 】
@ 発生初期にセジロウンカなどと同時防除するが、スミチオン剤、マラソン剤は本種に対する効果が劣るので他の薬剤を使用する。
【 ニカメイガ 】
@ 全般に発生は少ないが、前年の発生が目立ったほ場では、出穂10日前に連続50株5か所程度を調査し、被害株率が4%以上の場合には、出穂10日前と出穂初め〜出穂期の2回防除する。
被害株率が4%未満の場合には、出穂初め〜出穂期に1回、他病害虫と同時防除する。
【 フタオビコヤガ 】
@ 出穂直前又は穂揃期に穂いもち、セジロウンカ、コバネイナゴなどと同時防除する。
【 カメムシ類 】
@ 本年はアカヒゲホソミドリカスミカメの発生が多く、斑点米の発生が懸念される。穂揃期とその7〜10日後の2回、次のいずれかを散布する。その後も発生が多い場合は更に7〜10日後に3回目の防除を行う。
A 薬剤散布は水田のみならず、畦畔上にも行い、なるべく広域一斉散布で実施する。
B 出穂期が近づいてからの草刈りはカメムシ類を水田内に追い込むので少なくとも8月中は草刈りを控える。
C アカヒゲホソミドリカスミカメやアカスジカスミカメは割れ籾を選好して加害するため、割れ籾の多い場合は特に注意する。
【 その他の病害虫 】
@ ばか苗病の発生は近年少なく経過していたが、本年は局地的に発生の多いところがある。徒長あるいは枯死した罹病株がみられる場合は、罹病株を出穂前に抜取り、土中に埋めるなど処
分して、出穂後の籾への感染を防止する。
A 長距離移動性害虫であるコブノメイガの飛来は、今のところ確認されておらず、発生量は少ないと見込まれるが、8月上〜中旬に飛来し、多発生することがあるので、今後発表する予察
情報に注意し、適期防除に努める。
reigai@tnaes.affrc.go.jp