水稲冷害研究チーム
2002年編集長日誌
この日誌は早期警戒システムの舞台裏を記録するものです。
3月
−−−−−−−−− 上旬 −−−−−−−−−
○3月1日(金) 直播成果検討会
【天気概況】
【モニターネットワーク】
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「冷害監視モニター交流会参加の節は大変お世話になりました。早速のお礼をするところでしたが延び延びになってしまいました。参加したモニター各位の水稲栽培技術の研鑚には感服してしまいました。また、過日、小林福蔵さんの書の写しを頂戴しました。農のこころの手本として大切に頂戴します。そろそろ、水稲作業も本格化します。今後ともよろしくお願いします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):2月18日以後、画像の更新が停止している。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(28日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、+0.5℃の海域の面積が広がり、ペルー沿岸部では+1.0℃程度になる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・仙台管区気象台から2月の東北地方の天候のまとめがメールで届く。特徴を示すキーワードは、@東北太平洋側で記録的な少雨、A高温とある。
・仙台管区気象台から新しい形式の1か月予報と解説がメールで届く。神田君に編集プログラムを改正して頂くが、一部不備があった。
・2月中旬と下旬の気象表をまとめる。雪が少ないことがよく分かる。
【研究活動】
・直播成果検討会に参加して、最新の技術情報に関して勉強する。
【その他】
○3月2日(土)
【天気概況】
・寒冷前線が東北を通過するため、日本海側を中心に天気が崩れる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(1日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、+0.5℃以上の海域の面積も広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(2日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯38度付近まで南下。
・日別アメダス気温実況の区分を変更する。
【研究活動】
・日本農村情報システム協会から依頼された「農業気象情報利活用コース」の講義用資料を作成する。
【その他】
○3月3日(日)
【天気概況】
・一時的に冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に天気が崩れる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(2日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、ペルー沿岸部から+0.5℃以上の海域が広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(3日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯38度付近まで南下。
【研究活動】
・日本農村情報システム協会から依頼された「農業気象情報利活用コース」の講義用資料を作成する。仙台管区気象台の予報官が作成した確率予報の利用法も紹介したい。
【その他】
○3月4日(月)
【天気概況】
・冬型の気圧配置はゆるむが、北部と日本海側を中心に雪となる。南部は高気圧に徐々に覆われ初め、天気は回復する。
【モニターネットワーク】
・岩手県普代村の畑作モニターからメールが届く。
「お早うございます。一瞥以来ご無沙汰しております。その節は、交流会直前のお忙しい中、ご馳走・お付き合い頂き有り難うございました。交流会は、頂上を目前に撤退の気分ですが、またの機会もあることです。
大豆選別は、早めに帰宅したのは正解で、未熟粒が多く一部手選別を交えなければならず、非常に手間がかかりました。極小種から大粒種まで4種の大豆を作っていますが、小粒・中粒種には目立つほどの未熟粒は出ておりませんが、大粒種ほど未熟粒が多く、また青大豆は収穫を2週ほど遅らせたのですが、やや水分が高かったのでしょう、完全に丸くなりきらずやや扁平な形状をしており、かつ莢付きのまま(通常はコンバイン内で脱粒されますが)出てくるものが異常に多い状態でした。9月後半以降の低温が原因かと思われます。
3月に入ってやや低温になりましたが、帰宅時の2月後半は春のような陽気で、30〜40センチあった雪も10日ほどの間に消えて、今ではすっかり麦畑が顔を出しています。この時期、まだ白一色だった去年とは別世界のようです(尤も、沿岸部では去年の方が異色ですが)。昨日、ハウス内に馬鈴薯を展開し、浴光育芽を開始。大豆選別は、去年の仕事の収め。馬鈴薯の展開が、私にとっての本当の新サイクルの始まりです。冷たい北風は身に応えますが、真っ暗な倉庫から明るい日射しの下に展開するときは、馬鈴薯と一緒にさわやかな気分です。去年より約20日早いスタートです。」
・秋田県大館市のモニターからメールが届く。
「モニター交流会の資料ありがとうございます。簡単な気持ちでモニター参加につきましてメールを差し上げましたが、ずいぶんとご立派な方たちで私ごときではと少し後悔しています。ここ秋田は暖冬が続いておりましたが、ここ数日冬に逆戻りした天気になっています。なんだかんだと忙しくなる季節が又やってきました。頑張っていきたいと思っていますので応援よろしくお願いします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(3日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差の程度が大きくなる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(4日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・仙台管区気象台から冬の東北地方の天候がメールで届く。特徴を示すキーワードは、@12月の低温、1月と2月の高温、A東北太平洋側で1月下旬に記録的な大雨、暴風、2月に少雨、B冬合計の降雪量は東北日本海側、東北太平洋側ともに「平年並み」とある。
【研究活動】
・早期警戒プロジェクト報告書の原稿を作成する。
・2000年公開シンポの印刷原稿の作成に取りかかる。昨年の夏は冷害被害診断に追われ、大幅に遅れたが、早く印刷物に仕上げて関係者に配布したい。
【その他】
○3月5日(火) 日本農村情報システム協会講演
【天気概況】
・低気圧が西から近づくため、天気は下さい坂に向かう。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(4日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、+0.5℃以上の海域の面積が広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(5日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・日本農村情報システム協会が開催した農業気象情報利活用コースで、「気象状況の評価・分析の仕方」について冷害の監視を主題に講演する。また、先進事例紹介では、気象情報を活用している生産者3名がその仕方を紹介する。なかに、秋田県大潟村の水稲生産者が寒試しの利用の仕方を紹介される。本年の天候予報図が提示され、稲の作柄にとってはあまりよいものとは言えない。
【その他】
○3月6日(水) 啓蟄
【天気概況】
・日本海にある低気圧が発達しながら通過するため、全域で雪や雨となる。盛岡では雪、早朝数センチの積雪となり、除雪する。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(5日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、+0.5℃以上の海域も広がる。。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(6日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・2000年公開シンポ『自然を読み、稲と語り、そして心を耕す』の印刷原稿を作成し、印刷屋さんに体裁と見積もりを依頼する。刊行が待ち遠しい。
・編集後記には次のように記す。
「今、印刷原稿を仕上げた時点の感慨は、“世に公開して広く皆さんに読んで欲しいものである”と確信できたことである。刊行が遅れたのは、2001年夏の天候に原因する。冷害的な気象経過であり、水稲冷害研究チームは被害診断などに追われて、心と時間的な余裕が全くなかったからである。
岩手大学農学部の学生さんが丁寧にテープ起こしして頂いた原稿を読みやすい形に仕上げるために、何度読んだだろう。原稿を読むたびに、感銘を受ける箇所が徐々に広がるのは何故だろうか。そして、最終稿を仕上げるために、短時間で一気に読み通した。読み終わった後、心が本当に豊かになったように思う。発言者の一言一言が読者の心に響き渡ると確信できる。その響きの程度は読者で異なるものと容易に想像でき、それぞれの感想をお聞きしたい気持ちもある。」
・研究業績評価資料作成のため、神田君に平成12年度(4月1日〜3月31日)の全ページのアクセス集計を算出してもらう。総数は180万件を超す。当然一人が一回の接続で複数ページを閲覧するだろうが、驚くべき数値である。平成13年度はネットワークシステムの改変があり、アクセスデータが得られなかった。
・業務科関係者と田植えの時期を検討する。いよいよ稲作シーズンの始まりだ。
【その他】
○3月7日(木)
【天気概況】
・低気圧が東北を通過するため、各地で雪や雨となる。盛岡は今朝20センチを超す積雪となり、人力除雪も限界になる。
【モニターネットワーク】
・宮城県岩出山町のモニターからご夫妻の結婚式の写真付きメールが届く。
「おはようございます。無事、結婚式が終わりました。また、丁寧な、心よりのご祝辞をいただき、大変ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。こちらでは、塩水選が始まりました。稲作シーズン到来です。小林福蔵さんの言葉を胸にいただき、農業をやっていきたいと思います。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(6日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、前日とはほとんど変化なし。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(7日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・早期警戒システムプロジェクトの原稿がほぼ集まったので、編集作業に取りかかる。
【その他】
○3月8日(金)
【天気概況】
・移動性高気圧に覆われ始め、太平洋側から天気は回復に向かう。
【モニターネットワーク】
・意見交換の広場に一般の方から、次のような問い合わせがある。
「初めて見ました。稲作の協力をしているものですが、2002年の夏が『エルニーニョ現象』が起きるとの予想が発表になりました。そこで心配されることは、『冷夏』になることです。福島県の只見川流域の散在する田圃での稲作ですので、適期に作付けしたり刈り入れが出来ません。そんな中で冷害に遭えばひとたまりもありません。コシヒカリ中心ですので追肥が必要です。冷害を避け収量を多くするための方策はあるのでしょうかご教授ください。E-mailは設定していませんので、この場でご解答いただければ幸甚です。年齢は65歳です。」
(回答):桑原様
ご質問お受け致しました。福島県の只見川流域とのこと、中山間地の水田での稲作と拝察致します。
まず、エルニーニョ現象の件ですが、私たちのホームページの「早期警戒関連情報」−「仙台管区気象台発表予報」の2月20日発表の3か月予報のPDF版をご覧下さい。その最後に、エルニーニョ現象等の今後の見通しが書かれています。それによると、エルニーニョ監視海域の海面水温が徐々に高くなると予想されています。また、海外の研究機関の予測(2月段階)でも、6、7,8月頃には典型的なエルニーニョ現象の海面水温分布になると予想されています。現在は、エルニーニョ現象発生の初期段階にあると、米国海洋大気庁が最近に発表しています。
さて、ホームページの「東北の稲作」−「図説:東北の稲作と冷害」のコーナーで、3.冷害など気象被害監視編、“エルニーニョ現象と冷害”をご覧下さい。そこに記述していますが、日本の夏の天候は、エルニーニョ現象が発生しているときは、6〜8月の気温が平年並みまたは低くなる傾向が統計的にあります。また、冷害との関連で見ると、1949年以降にエルニーニョ現象は13回発生しました。その発生年に冷害になったのは8回程度あります。またエルニーニョ現象が春に発生したときに、冷害となったのは5回あります。このように、エルニーニョ現象は、冷夏となり、それによって冷害となることが比較的多いのですが、エルニーニョ現象となったからといって、常に冷害となるということではありません。しかし、注意すべきであることは確かだと思って、私も注意深く見守っています。
最後に、冷害への対策技術ですが、これから田起こしが始まりますが、水管理を適正に行う上から畦畔の嵩上げ、さらには漏水防止対策(畦塗りや畦シート)や冷水の場合は温水チューブの設置など、基本的な対策に万全を尽くすこと。施肥管理などは桑原さんの水田の土壌や稲の生育特性が分からないので、適切な助言を述べることはできません。もう一つ重要なことは、幼穂形成期から減数分裂期頃までの前歴期間の水深を10センチ程度に維持し、水温をできるだけ高く保つことを基本技術の一つにしてください。それを行うと行わないとでは、減数分裂期の深水管理の効果が大きく異なります。この点は、同じく図説の水管理編のコーナーに紹介しています。是非ともご覧になって下さい。
注意点は以上ですが、冷害を回避する技術は個別技術だけではその効果が必ずしも期待できません。土づくり、苗作り、土壌・施肥管理、水管理、さらにはいもち病の防除などが総合的に関係するものです。気象の経過と水稲の生育経過、そして今の天候を適切に読んで、適正な管理をお願いしたいと思います。また、当ホームページには、福島県の技術情報も掲載される予定です。また、福島県の“うつくしま農林水産情報ネットワーク(http://www.aff.pref.fukushima.jp/)には技術情報と病害虫発生予報が定期的に掲載されます。それらも是非参考にされ、自らの管理する水稲、灌漑水や水田水温、気温などの動きを適正に把握する努力をお願いしたいのです。
以上です。参考になれば幸いです。質問があれば、遠慮なくメールを下さい。」
・早々に回答に対するお礼のメールが届く。
「早速のご解答ありがとうございました。『エルニーニョ現象』についての解答も小生の入手しているものと同様です。初めてこのようなコーナーのあることを知ってメールを送った次第です。相棒が現地で塩選を始めて種まきに備える手はずになっています。如何せん豪雪地帯なので雪が消えないことには何も出来ません。両名とも勉強はしていますが全くの素人が試行錯誤でやっていますので、これからは是非とも出来るだけ利用させてもらいます。田圃は流域に10ヶ所7haあります。ご指導を受けながら頑張る所存です。今回は回答のお礼をさせていただきます。ありがとうございました。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(7日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、同じ状態が続き、大きな変化はみられない。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(8日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・早期警戒用パソコンにトラブルが発生し、更新作業に支障がでないように対応に追われる。
・昨日の大雪による緊急停電があるため、データ配信先などに対応を依頼する。
【その他】
○3月9日(土)
【天気概況】
・移動性高気圧に広く覆われ、南部を中心に良好な天気となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(5日): 太平洋赤道域の海面水温は平年より高く、エルニーニョ的な水温分布となる。太平洋中緯度海域の海面水温は平年より低い状態が続く。日本列島東海域の海面水温は平年より高く、列島からインドネシアにかけての海域の海面水温は平年より低い。情報提供が再開される。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(8日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、大きな変化はみられない。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(9日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・早期警戒システム用パソコンを新しいものに交換する作業を行う。
【その他】
○3月10日(日)
【天気概況】
・寒冷前線が通過するため、各地で雨となる。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターからメールと田んぼの風景が届く。
「こんばんは、いつもお世話様です。宮城のモニターからは、塩水選や田起こしの声が聞こえてきますね。昨年の今頃は大雪でしたが、今年は少ないので一安心です。水田の雪も急速に溶け、畦畔がやっと見えてきました。本格的な春は、もう少し先になりそうです。この時期になると、地域差を思いっきり感じてしまいます。除雪で飛ばした雪(ハウス予定地)の、撤去作業も始まりました。まもなく、今年の稲作のスタートになります。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(9日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ正偏差、負偏差域もやや広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(10日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
【その他】
−−−−−−−−− 中旬 −−−−−−−−−
○3月11日(月)
【天気概況】
・北部は冬型の気圧配置のため、天気がぐずつくが、南部は移動性高気圧に覆われ晴れる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(10日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ正偏差、一部負偏差域が広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(11日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・仙台管区気象台から暖候期予報がメールで届く。解説のまとめは次の通り。
「太平洋赤道域の大気・海洋の状態は、この夏にはエルニーニョ現象が発生する可能性が高いと予測されている。一方、最近の夏は平年並から高温傾向にあり、北半球層厚換算温度は平年を上回っているほか、西部太平洋熱帯域の海面水温は平年並と見込まれる。
以上のことから、夏(6〜8月)平均気温、梅雨期間(6〜7月)降水量とも平年並の可能性が大きいと見ている。
なお、今後太平洋赤道域の大気・海洋や北半球循環場の推移等を注意深く監視し、必要に応じ予報を見直すことにしている。」
【研究活動】
・公開シンポジウムの体裁が決まり、原稿を印刷屋さんに渡す。2000部を印刷する予定。
・褐変籾歩合調査のための塩水選を行う。
・図説「累年統計にみるわが国の稲作と東北の稲作」の作成に取りかかる。
【その他】
・ネットワークシステムの機器交換のため、一時的な停止となる。
○3月12日(火)
【天気概況】
・低気圧の影響が残るが、太平洋側を中心に良い天気となる。
【モニターネットワーク】
・一般の方から次のような質問が届く。
「質問になりますが、以前、NHKのプロジェクトXで、コシヒカリについての放送がありました。その中で、倒伏し易いコシヒカリの肥培管理に、葉の色をテストチャートを使用して、その状況に合わせて肥料を投入する話が紹介されていましたが、当時の緑色のテストチャートは今どこにあるのでしょうか?北海道では、小麦の栽培が盛んであり、その肥培管理に同様のチャートが利用できないものか検討しています。チャートの製造メーカー(富士カラーサービス)までは分かりましたが、どのような色が必要なのかが分からず、もし当時使っていたチャートがあれば、どんな色を用いていたか分かればと思います。面倒な問い合わせですが、もし分かれば、ご教授賜りたく。」
(回答)
ご質問のものは、F社製の“葉色カラースケール”と推定されます。このカラースケールは淡緑から濃緑まで7段階に緑色が分画されたカラー比色板です。測定は、稲の葉色がカラースケール板のどの段階の色に該当するかを肉眼で判断して行います。一枚の葉を対象とする場合と群落全体を判断する場合とがあります。群落の場合は太陽を背にして3m前後離れ、上位葉の繁茂部と比較して測定します。このカラースケールはF社のホームページによると、本格的な事業化を見送り、1982年をもって生産と販売を中止したとあります。
水稲関係では、現在はM社製の葉緑素計(SPAD502)が広く使われています。ただ、価格が高いのが欠点ですが、客観的なデータを得るには便利な道具です。これを栄養診断に利用することが多くなっています。
北海道農試と北農試における小麦と葉色との関係に関する成果は下記にあります。参考にして頂けましたら幸いです。
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/tokachi/seika/soil/soil02.htm
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/center/shingijutsu/12/1206.htm
http://www.affrc.go.jp/ja/db/seika/data_cryo/h10/cryo98120.html
また、M社のSPAD502(葉緑素計)については、下記にあります。
http://www.minolta-rio.com/DJ/ProductMain.html
以上です。参考になれば幸いです。また、何か不明な点がありましたら、メール下さい。」
・早々にお礼のメールが届く。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(11日): エルニーニョ監視海域の海面水温はペルー沖では+0.5℃、中央部では負偏差となる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(12日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・早期警戒プロジェクトの報告書の編集に取りかかる。
・褐変籾調査のための塩水選を行う。これで一応処理は終わる。
【その他】
○3月13日(水)
【天気概況】
・移動性高気圧に広く覆われ、良好な天気となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(11日): エルニーニョ監視海域の海面水温は西半分で負偏差、東半分で正偏差。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(12日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、東部で偏差程度が高い。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(13日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・アメダス実況日別気温区分を+2℃上げるように変更する。
・3月上旬の気象表をまとめる。平均気温は1〜2℃程度経過。
【研究活動】
・早期警戒プロジェクト報告書の編集を行う。
・次年度の生育・作柄診断試験区用の種籾を東北6県にそれぞれ分譲を依頼する。
・石巻市モニターのパソコンと松山町モニターのプリンターが不調のため、15日に伺う予定にする。
・青森県農業試験場の成田さんの研修が残り1週間となる。所期の目的はほぼ達成され、ホッと一息。青森県農業試験場のホームページが生産者の方々のために活躍することを期待したい。
【その他】
○3月14日(木)
【天気概況】
・西から低気圧が近づき、天気は徐々に下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。メールと研究成果を頂き有り難うございます。毎日、苺で明け暮れています。今年は、収穫が遅れてしまいましたが、収穫開始以来休むことなく連日収穫に追われ、今年なりに順調にきています。その為、田圃の方にはなかなか取りかかれません。この分だと田圃の春作業は例年通りになりそうです。頂きました研究成果を一度目を通しただけですが、いもち病と温度、時期の相関関係等、今まで知らなかった興味深い内容のようです。専門的で難しい所もありますが後で読み返し、冷夏が心配される今年の稲作に役立てたいと思っています。15日は、午後から苺の選別作業をしていますのでどぞお出で下さい。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(13日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、大きな変化はみられない。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(14日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・福島県から病害虫発生予報第1号がメールで届く。
【研究活動】
・早期警戒システムプロジェクト報告書の編集を行う。
・図説「収量の累年統計にみるわが国の稲作と東北の稲作」を作成する。
【その他】
○3月15日(金) 石巻市と松山町モニター訪問
【天気概況】
・低気圧が東北地方を通過するため、天気は全般に崩れる。暖かい朝となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(14日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(15日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・仙台管区気象台より1か月予報がメールで届く。
【研究活動】
・宮城県石巻市のモニターパソコンと松山町モニタープリンターの調整に伺う。いずれも順調に調整が終わり、他のモニターとも意見交換を行う。いよいよ稲作シーズンが始まり、これから皆さん忙しくなる。
・宮城県松山町では梅の花が咲き始める。例年よりかなり早いとのこと。
【その他】
○3月16日(土)
【天気概況】
・西から高気圧が張り出し、天気は回復する。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「昨日は本当にありがとうございました。最近では、お蔭様で日常の文書作成など、パソコンの存在が大変役立っています。まだまだ、不慣れで勉強不足ですが 今後ともよろしくお願いします。後日、お会いできる日を楽しみにしております。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(15日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、大きな変化はみられない。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(16日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
【その他】
○3月17日(日)
【天気概況】
・気圧の谷の影響で北部は天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
・東大阪市のモニターからメールが届く。
「関西は「奈良お水取り」の行事も終わり、すっかり春めいて参りました。今年は桜の開花も早まるとの予報が出ていますが、いかがお過ごしですか?私は「河内永久社」と言う東大寺二月堂の「お水取り」をお手伝いする「講」に入っています。今年は3年ぶりに「お水取り」に参加しました。行事は夜中の2時頃に行われるのでかなり冷えます、詳細は
http://www.mahoroba.ne.jp/~vrk-nara/omizutori/top.html
が正確に説明していますので参照下さい。添付ファイルは当日の装束と境内の混雑状況です、「お水取り」は小さな篝火だけで行われ、ストロボは禁止、当然写真はありません
東 北 農 政 のメールマガジンの記事です
<編集後記>
明日、13日は奈良東大寺二月堂で若狭井から水を汲むお水取りの行事が行われます。関西地方では昔からお水取りが終わると春が来ると言われていますが、今年は仙台でもお水取りとともに春になるのではと思われるほどの暖かい日が続いています。暖冬で雪が少ないことは生活する上ではありがたいことですが、これだけ雪が少ないと夏の渇水が気になってきます。相手が自然では文句を言っても仕方がありませんが、何事も中庸であってほしいものだと思います
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冬はやはり寒くても我慢して雪が多い方がいいのですね、これ程水を蓄えるダムは人間には作れない。さて 今年は冷夏?たしろの滝も凍らず、エルニーニョの動向も気になります、郵便で春の香をお届けします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(16日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、負偏差域が減少する。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(17日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・早期警戒プロジェクト報告書の原稿を編集する。
【その他】
○3月18日(月) 彼岸入り
【天気概況】
・寒気が入るため、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「先日は、わざわざ来ていただき有り難うございました。今日は、うぐいすの初泣きがありました。梅の開花は3月15日で平成9年と同じ開花日です。今度の人事異動で転勤されるとのこと、おめでたいことですが大変残念です。平成8年秋の100点目の調査圃の縁で、モニターになり私の農業観に大変大きな影響を与えていただき有り難うございました。転勤されましても宜しくお願いいたします。」
・モニターの方々に、私が4月1日で異動することをとりあえず次のように連絡する。
「いつかこの日が来ると思っていました。皆さんとは、4月1日で形式的にお別れすることになります。
今日、私の後任の人事が内示されました。後任の方は、つくば市の農業環境技術研究所から来られる、私の親しい友人です。なお、神田・小林両氏は引き続き在任致します。
皆さんからはたくさんの思い出を頂き、また皆さんとの交流は研究の励みでもありました。心から御礼申し上げます。私にとって、皆さん方は一生の宝です。今後とも引き続き、おつき合い頂けましたら幸いです。
私の異動先は25日まで公表できません。正式に内示されましたら、ご報告致します。
なお、モニターの件ですが、引き続きご協力お願い致します。皆さん方の協力がないと、早期警戒システムは運営できません。これからの早期警戒システムは、私の個性から脱却し、新しい一歩を踏み出すものと期待しています。以前から、鳥越がいなくなったらどうなるのか、また研究と運営を分離したらどうか、などの意見が聞かれました。しかし、情報を発信する側にも、また受ける側にも人がいます。人と人との交流が基本です。したがって、モニターの方々の位置づけは極めて大きいのです。この点をご理解頂き、今後ともモニターとして協力頂けましたら幸いです。
今日は、取り急ぎ、私が4月1日に異動することをお知らせ致します。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(17日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、+0.5℃以上の海域の面積も広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(18日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。−
【研究活動】
・私の後任の人事が内示される。親しい友人が来てくれるとのこと。
・早期警戒プロジェクトの報告書を編集する。
【その他】
○3月19日(火) 青森県農業試験場成田さん、研修修了証書授与式
【天気概況】
・寒気を伴った低気圧が接近するため、日本海側を中心に天気が崩れる。
【モニターネットワーク】
・東大阪市のモニターから春の香り“桜湯”が郵便で届く。手紙には次のようにある。
「大阪は奈良東大寺の“お水取り”の行事も終わり、すっかり春めいて参りました。(私は東大寺二月堂、練行衆のお水取りのお手伝いをする講に入っており、今年は仰々しい衣装で足元を松明で照らす役で参加しました)今年は桜の開花も早まるとの予報が出ていますが、いかがお過ごしでしょうか?私は寒かった冬が過ぎ、暖かくなり着るものも軽くなり、あいも変わらず平々凡々と過ごしています。今年も春の香りをお届けします。」
【桜湯】塩漬にした桜の花に熱湯を注いだ飲物。「茶を濁す」意から茶を忌む婚礼の席などで用いる。(広辞苑による)
・宮城県中田町のモニターからメールが届く。
「突然の異動驚いています・・やっと、私の農業への目も発芽し始めた矢先で・・残念です。私も、何度か異動は経験しておりますが、鳥越さんの様々な心中お察し致します。モニターの継続は、こちらから是非ともお願いしたく、父とも話しておりましたので、ご心配なく・・異動先は、「内示段階なので」公表出来ないとのことですが、ならば「東北に残りました(笑)」を願いながら。差し支えなければ、異動先の住所やアドレスなども教えてください。」
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「鳥越さんからのメールに驚きました。しかし公務員である以上仕方のないことというのも理解できます。題名に残念と書いてしまいましたが、むしろおめでとうと申し上げるべきなのかもしれません。
私にとっても冷害システムのモニターとして、皆様と知り合うことができ何度となく私の圃場に出向いて頂き、調査研究を通じていろいろ新しい事を教えていただきました。また熱心に研究に取り組む鳥越さんの姿に、私のほうが勇気づけられたこともありました。冷害システムは鳥越さんにより誕生し、育まれてきたわけですが、鳥越さんの継続的な管理作業により常に新鮮な情報で満たされることにより、私たち農家にとって魅力のあるサイトになっているということを再確認したいと思います。インターネットという新しいメディアを通じて、研究者、生産者、消費者の枠を越えての交流も新しい体験でした。同システムも新たなステージに入り更なる進化を遂げるものと期待いたします。
3月は別れの季節でもあり、新しい出発の季節でもあります。お別れするのはつらいのですが、鳥越さんの出発を喜び、更なる飛躍をご祈念申し上げます。くれぐれも健康にだけはお気をつけください。これからも何かありましたら連絡をとりたいと思いますので、新しいアドレスを教えて頂ければ幸いです。今後ともよろしくお願い致します。」
・岩手県普代村のモニターからメールが届く。
「7時過ぎふと電源を入れ、メールを受信したところ、鳥越さんのメールを頂き、実際のお付き合いはきわめて短期間ながら、色々な思いが交錯し、なんと言ったものか言葉を失いました。取り敢えずは受信のお知らせのみ。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(16日):エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差。太平洋中緯度海域の海面水温は平年より低い状態が続く。 日本列島に南からインドネシアにかけての海面水温は平年より低い。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(18日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、+0.5℃以上の海域の面積が広がり、ペルー沿岸部は+1.0℃となる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(19日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・早期警戒プロジェクト報告書の編集を行う。
・青森県農業試験場成田さんの研修修了証書の授与式が所長室で行われ、幹部と同席する。6か月の短いようで長い研修が終わり、ほぼ所期の成果が得られたので安心する。その後、部内と関係部署に挨拶回りをする。本当にご苦労様でした。次年度の青森県農業試験場のホームページが楽しみである。きめ細やかな情報提供を期待したい。
【その他】
○3月20日(水)
【天気概況】
・高気圧が徐々に張り出し、天気は回復に向かう。今朝盛岡では1センチ程度積雪。
【モニターネットワーク】
・農林水産省関係者からメールが届く。
「長らく失礼をしておりましたが、転勤されることを事務局だよりで拝見いたしました。平成13年度は特に北日本等夏の天候が不順な地域があり、関係者も大変心配しましたが、全般的に見ればうまくすり抜けることができ、ほっとした年でもありました。このことについては、先生から様々な情報やご助言を頂き、いろいろ助けて頂いたことについて、大変感謝しております。ありがとうございました。
随分前の話になりますが、当室と技術会議事務局及び各研究機関の御協力を得まして、普及指導員等を対象にした温暖化に関する資料集をとりまとめておりましたが、4月にはご紹介できるようになりました。過去の知見の整理が主になっていることから、新鮮な部分がないという御意見もあろうかと思いますが、一度目を通して頂ければありがたいと思っております。
また、近年高温等の影響によるコメの品質の低下につきましても、現場の気温や日射、また栽培管理状況との関係について関係各局と協力しながらデ−タ収集や分析を行っており、こちらの方も冊子として関係者へ配布したいと考えております(温暖化の資料集と同時期を予定しております)。こちらの方も送らせて頂きたいと思っております。
また、今後も御指導御鞭撻頂くこともあろうかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。ご栄転されて益々のご活躍を祈念いたします。異動先等が判りましたらご連絡下さい。よろしくお願いいたします。(後ほど完成した冊子を送らせて頂きたいと思っております)」
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「ご無沙汰しております。突然のご異動驚いています。今年のモニター交流会に参加できなかったことが悔やまれます。今年は春先からの異常気象で夏がどうなるなか、心配されるさなかの移動ということで、東北の稲作の守護神鳥越さんがいなくなるということは、今年こそ冷害になるのかと考えたくなりますが、そうはならないよう望みます。これからも私はここで稲作を続けていきますので、いつでも遊びにいらしてください。また元気でお会いする日を思い描きながら、挨拶にかえさせていただきます。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(19日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、+0.5℃以上の海域の面積も広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(20日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・仙台管区気象台から3か月予報の解説などがメールで届く。コメントに、春先の高温により農作物の生育が進んでいるので、凍霜害には注意して欲しいとのこと。3か月予報にあるエルニーニョ現象に関する見通しは次の通り。
<エルニーニョ現象等の今後の見通し(2002年3月〜2002年9月)>
夏にはエルニーニョ現象が発生する可能性が高いと予測される。
【解説】2月の監視海域の海面水温は基準値を上回り、その差は+0.1℃だった。しかし、海面下100m付近では太平洋赤道域の広い範囲で水温が平年より1℃以上高く、また、南米沿岸では海面水温も平年より+0.5℃以上高かった。このような状態は、今後、監視海域の海面水温の基準値との差が大きくなる可能性を示すものである。
エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が3月から6月にかけて次第に増大し、その後も基準値より高い状態が持続すると予測している。
以上のことから、監視海域の海面水温の基準値との差は、今後次第に大きくなり、夏にはエルニーニョ現象が発生する可能性が高いと予測される。ただし、監視海域の海面水温が基準値より高い状態が数か月程度で終り、エルニーニョ現象に至らないことも考えられるため、今後の推移を注意深く監視する必要がある。
・天候を予測に関する国際研究所(IRI)の熱帯太平洋海域の海面水温予測(3月現在)によると、6〜8月頃にエルニーニョ的な現象が顕著となる予想となっている。
【研究活動】
・早期警戒プロジェクトの編集を終える。宿題を終え、ホッとする。
・山形県立農業試験場の関係者が研究打ち合わせに来室される。画像解析などの手法に関して情報交換を行う。
・アメダス監視システムのバージョンアップが行われる。次作から新しい情報が提供できる見込み。
・青森県農業試験場成田さんの研修最終日、みんなで昼食会を開く。
【その他】
−−−−−−−−− 下旬 −−−−−−−−−
○3月21日(木) 春分の日
【天気概況】
・低気圧が発達しながら日本海を進むため、天気は下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「転勤辞令の内示が出たとのメールを拝見しました。盛岡の東北農業試験場での冷害対策に取り組まれた9年間ご苦労様でした。こちらから押し掛けて参加させていただいた平成9年の冷害シンポジウムでお会いしてからのお付合いとなりましたが、多くの友人に巡り会い、たくさんの経験をさせていただきました。ありがとうございます。転任地では新しい研究テーマが待っていることと思います。さらなるご活躍を祈念します。”転勤おめでとうございます”」
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「突然の異動の知らせに驚いています。いままで、言葉に出来ないほどお世話になり、本当に有り難うございました。早期警戒システムが、現在の形で有効に活用できるように成ったのは、水稲冷害チーム全体の努力なのでしょうが、特に鳥越さんが作ってきたと認識しています。活躍が一目で判る”編集長日記”は、「単に記録する」の枠を超えコミュニケーションの要になっていました。早朝(夜明け前)の送・返信をよく戴いたり、低温注意報の連絡を戴いたり・・・、数えればきりがありませんが、その度に大変感謝してきました。自分の水稲の、生育調査による分析や気象を読み生育予測する事の、必要性と楽しさを再認識させていただいた事もモニターがきっかけでした。鳥越さんの、早期警戒システムに取り組む前向きの姿勢を見て(感じて)いたからこそ、こちらもモニターの取り組みが出来たのだと思っています。
後任の方は、鳥越さんの親しい友人という事と、神田さん・小林さんは引き続き在任するということで、新しい早期警戒システムへの引き継ぎは万全と思っていますが、どのようにシステムアップしていくのか楽しみでもあります。(”図説”の内容充実等や、バージョンアップに期待しています)
公務員である限り異動は避けられない事なのでしょうが、勤務先が違っても今まで作ってきた”早期警戒システム”の骨格は無くなりません。今後とも、”新早期警戒システム”のメンバーとして、末永くお付き合いください。離れていても、きっと身近な存在で居れるはずです。そこが、ネットの良いところですから。
最後に、鳥越さんの事ですから新任地でもご活躍すると思っていますが、オーバーワークにご注意ください。今後とも、よろしくお願いします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(18日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差。太平洋中緯度の海面水温は負偏差、日本列島東海域の海面水温は平年より高い。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(20日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、前日との大きな変化はみられない。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(21日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
【その他】
○3月22日(金)
【天気概況】
・前線と寒気の南下の影響で、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「毎日暖かい日が続いています。耕起はもう少しで終わり、4月5日の播種予定にあわせて育苗の準備をしています。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(21日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差。ペルー沿岸部では+1.0℃の海域も広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(22日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・仙台管区気象台から1か月予報の解説がメールで届く。
【研究活動】
・機器更新のため、ネットワークが停止する。情報の更新が停止される。
・機関評価資料として「技術相談などへの対応調査」があり、編集長日誌で調べる。当チームの総計は一年間で70件を超す。
【その他】
○3月23日(土)
【天気概況】
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「昨夜から種子浸積を始めました。出芽をそろえるため浸積時間を長くして、4月20日頃播種の予定です。例年は、水温が7度程度なのですが、今年は9度もありました。4月10日頃の水温です。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(22日):エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、大きな変化は見られない。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(23日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・気象データの新平年値の使用に関するお知らせを作成する。今までは旧平年値を使用していたが、4月1日から新平年値を使用することになる。
・アメダス監視地点の穂サンプル調査データをまとめる。
【その他】
○3月24日(日)
【天気概況】
・冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に天気が崩れる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(23日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、ペルー沿岸海域の海面水温は平年よりかなり高くなる。太平洋中緯度海域の海面水温は平年より低い。日本列島からインドネシアにかけての海域の海面水温は平年より低い傾向がある。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(23日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、大きな変化はみられない。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(24日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・青森県農業試験場の成田さんからメールが届く。
「おはようございます。農試に帰った日はなぜか自分の居場所では無いような気がして、なかなか自分の椅子に座れませんでした。片づけ仕事や荷物の整理に追われ、昨日ようやく身の回りが片づき落ち着いてきた感じがします。遅れましたが、依頼研修ではたいへんお世話になりました。長いなと感じていた研修も年が新たまってからはあっという間だったような気がしています。御指導いただいた分を新年度からのホームページで反映させたいと思います。」
【その他】
○3月25日(月) 地域基盤研究部送別会
【天気概況】
・移動性高気圧に覆われ、春らしい良い天気となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(24日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、大きな変化はみられない。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(25日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・岩手県から農作物技術情報第1号が届く。
【研究活動】
・次期チーム長との引継メモを作成する。対外的な業務、研究活動、早期警戒システム、公開シンポ印刷など様々。チームメンバーと引継事項を確認する。
・公開シンポの記録のゲラ刷りが届く。手分けして校正に取りかかる。一日も早く、シンポ参加者の方々にお届けしたい。
・所長から異動の内示を頂く。農業技術研究機構を辞職し、秋田県農業試験場に転出することになる。
・早期警戒プロジェクトの推進リーダーであった中山地域基盤研究部長も退職される。
・地域基盤研究部送別会。同部の研究室は早期警戒のプロジェクトにも参画頂き、長い間お付き合い頂いた。
【その他】
○3月26日(火)
【天気概況】
・高気圧に覆われ、おおむね良い天気となり気温も上がる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(26日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、ペルー沿岸部の偏差程度はさらに大きくなる。フィリッピン付近の海面水温は負偏差傾向。太平洋中緯度の海面水温は負偏差が続く。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(25日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、ペルー沿岸部の海面水温は正偏差程度がさらに大きくなる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(26日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・岩手県の平成14年度 病害虫の発生動向と防除対策(水稲)を更新する。
・岩手県の技術情報を更新する。
【研究活動】
・東北農政局と仙台管区気象台に異動のご挨拶に伺う。平成6年から8年間お世話になった。厚く御礼申し上げる。
・チームの皆さんに手伝ってもらって、公開シンポの初稿を終える。
・秋田県農業試験場関係者から、29日の引き続きならびに1日の辞令交付について連絡が届く。
【その他】
○3月27日(水)
【天気概況】
・西から近づく低気圧と北から南下する寒冷前線の影響で、天気が崩れる。
【モニターネットワーク】
・早期警戒システムモニターの方々に、異動先についてメールで連絡する。
・岩手県普代村のモニターから返信メールが届く。
「メール拝受いたしました。早期警戒システムの現場から遠ざかってしまわれるのは、個人的には、やや残念な気持ちがあります。しかし鳥越さんの研究に対する真摯な姿勢、農業者・現場と共にという姿勢と視線が、より広範囲な分野で生かされる可能性が開かれたことでもあり、研究者にとっても、農業者にとっても喜ばしいことであります。大いに期待しております。
秋田県の農業試験場は、何度か質問のメールを送ったことがあり、また当場の運営する「こまちシステム」には会員として時々利用させていただいておりますが、市況情報を無料でいち早く公開するなど、開かれた運営を目指している印象をもっており、漠然とした親近感を抱いておりました。鳥越さんの個性によって、そのような場に一段と磨きが掛かりますよう祈念いたします。
丁寧なご挨拶を有り難うございました。ますますお忙しくなることでしょうが、余裕と機会がありましたら今後とも宜しくお願いいたします。」
・山形県鶴岡市のモニターから返信メールが届く。
「異動先が秋田県農業試験場ということで承知いたしました。庄内の私から見ればこちらに近くなったようで嬉しいです。私としてもこれからもいろいろお教え頂ければ幸いです。今後ともよろしくお願い致します。」
・宮城県松山町のモニターから返信のメールが届く。
「鳥越さんにおかれましては、長い間大変ご苦労さまでした。新しい職場でもこれまで以上の情熱を持ってがんばってください。私も、やっと業者から委託された圃場の均平作業が終了し一段落したところです。先週中に種籾の塩水選が終わりやっと耕起作業に入れると思いましたら、やはり圃場の高低差で苦労している人がたくさんいるのでしょう、今度は個人からの均平作業の依頼があり、いつ自家の作業に入れるかわからない状況です。しかし高額な機械を購入した採算をとるためにも頑張らねばと思っております。
今年も5ha以上は直播をやるつもりです。昨日JA町域の稲作部会の直播の研修会がありまして、直播の米のデータをみるとやはり食味値は低いのですが、味度値はすべての品種で移植のものを上回っているようです。食料過剰の日本において今後注目される技術ではないのかなと思いつつ、今後ともおつき合いのほど宜しくお願いいたします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(26日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、その程度が大きくなり、ペルー沿岸部は+1.5℃以上となる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(27日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
・青森県の病害虫発生予報第1号を更新する。
【研究活動】
・情報技術プロジェクト関係者に異動をお知らせするメールを届ける。東北グループの推進役である中山部長と私が退くことで、ご迷惑をお掛けすることになるかも知れない。ただ、神田・小林両氏が引き続き在職するので、それを心配する必要はなかろう。
・青森県六戸町の篤農家小林福蔵さんに電話で異動のことをお知らせする。種まきは31日に行われるとのこと。引っ越し準備のため、見学に行くことができない。
・研究室にある図書などの引っ越しの準備を行う。
【その他】
○3月28日(木)
【天気概況】
・移動性高気圧に広く覆われ、良好な天気となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「こちらでは種まきが始まりました。本格的に稲作がスタートしました。梅も咲き始め早く春が訪れています。今度の異動先は、秋田の試験場長ということで一国一城の主ということになりますね。今後ますますのご活躍を期待しています。秋田に行く際はぜひそちらに遊びに行きたいと思います。私も鳥越さんと出会えて、稲作に新たな志を持つことができました。これからもよろしくお付き合いお願いいたします。今度はあたらしいアドレスにメールを送ってみます。」
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「秋田県農業試験場長としての転籍御栄転心からお喜び申し上げます。今後の秋田県農業に大きな貢献をされることを祈念します。」
・秋田県大館市のモニターからメールが届く。
「お久しぶりです。試験場長おめでとう御座います。このたびの異動のこと、私にとっては大変喜んでいますが、他の方たちはご不満でしょうね。大館地区も育苗作業がぼちぼち始まりました。我が家も昨日から育苗用土の調整に入り本格的な農作業が始まりました。今年は冷害との話も聞こえてきます、私たち稲作農家にとっては一番恐い事ですので冷害に対しての準備はぬかりなくやっていきたいと思っています。試験場には参観デーくらいしか行く機会がありませんが、色々な形でご指導いただければ幸いです。こちら、大館に来られることがありましたらお寄り下さい。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(27日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、ペルー沿岸部は+1.5℃以上の偏差となる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(28日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・アメダス監視地点の穂相と玄米の調査結果をまとめ、関係機関に送付する。
・公開シンポの再校があがってくる。校正の結果、校了とする。10日後には本が完成する予定。
・辞令は明日だが、所内関係者にお礼のご挨拶を行う。
・会津若松市にお住まいの方から、「長期予報に関する一考察」と題する論文が郵送で届く。太陽の黒点活動と多年次の気象データを解析して、先の天候を予測しようとするものだ。今は引っ越しで追われているので、落ち着いたら精読させて頂きたい。名前の後に(65)とあるのは、65歳を意味するのか。
【その他】
○3月29日(金) 辞令交付、事務引継
【天気概況】
・低気圧が西から近づき、天気は下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
・宮城県河南町のモニターからメールが届く。
「メールを見るのが遅くなり、異動ということで、大変驚いております。鳥越さんには大変お世話になり、身近にお話もできるようになり、お別れするのはとても残念でなりません。たくさんの農業情報と素晴らしい方々との出会いを築いて頂き、ほんとうにありがとうございました。もっともっと鳥越さんのお話をお聞きしたかったのに本当に残念です。新任の地に就きましても健康に気をつけて、ご活躍することをお祈りいたします。また、お会いする機会があると思います。どうか、お体を大切にして頑張っていただきたいと思います。
(同奥様から):鳥越さん、こんばんわ。異動されるということで、家族一同とても残念に思っています。遠いところをわざわざ、田んぼを見に来て下さったり、パソコンを据え付けに来てくださったり、仕事とはいえ、とても大変だったろうと思います。新聞、特にテレビに映った時は、びっくりしてテレビに見入ってしまいました。毎年おいしいリンゴを送ってくださり、どうもありがとうございました。これからもお身体にお気をつけて、お仕事に励んでいただきたいと思います。また、いつか、お会いできる日を楽しみにしております。
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「新しい異動先でも、ご活躍を期待しています。最上町の水稲主品目は、”あきたこまち”です。秋田県といえば”あきたこまち”の出生地、気象条件も似ている所があり、いろいろな情報を期待しています。これから、慌ただしい毎日と推測しています。今後ともよろしくお願いします。塩水選を、3/30に予定しています。やっと、本年度水稲のスタートです。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(28日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、このところ大きな変化は見られない。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(29日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・所長から辞職の辞令を頂き、所内挨拶回りを行う。皆さんからたくさんの思い出を頂いたことに感謝申し上げる。
・秋田県農業試験場に出向き、事務引継を行う。
【その他】
○3月30日(土) 鳥越日誌の最後
【天気概況】
・低気圧が発達しながら東に進み、天気は回復に向かう。
【モニターネットワーク】
・東大阪市のモニターからメールが届く。
「秋田県農業試験場長に栄転おめでとうございます。移動されるのですね、私はただ鳥越チームの研究結果を素人なりに傍観していた、物好きなおっさんで、モニター方々の「農」に対する並々ならぬ情熱と鳥越チームの地道な努力には、驚きと感心の言葉に尽きます。インターネットを利用した農家のネットワークは次世代には何の抵抗もなく受け入られるでしょう、先鞭を付けられた鳥越チームの功績は大きいので、ブロードバンドによって更に広がると良いですね。ただ、ブロードバンドは大騒ぎですが、ブームにしないで定着して欲しい物です。秋田県農業試験場に行かれて、場長で色々と忙しくなられるでしょうが、農家のネットワーク作りは推進してください。「水稲冷害研究チーム」は続けて拝見させて頂きます、秋田に赴任されましたら、是非メールをください。」
・岩手県立大学の学生さんからメールが届く。
「異動されると聞きまして、とてもびっくりしています。報告が遅れましたが、先日、情報処理学会全国大会にて、「地域密着型農業支援情報提供システムの提案」と題しまして、農家と営農指導員(農協など)を結ぶ情報システムの提案を行なってきました。今後は、本システムで必要とされる情報や、利用形態などの仕様を決めていきたいと考えております。
来年度も東北農試にて相談にお伺いしたいと考えておりましたが、秋田へ異動ということなので、今後はメール等などでご教授頂ければと思っております。今後ともよろしくお願い致します。」
・福島県会津の一般の方からメールが届く。
「編集長当てに妙な研究物を押し付けて恐縮しています。ただ研究したものの活用の場がありませんので、若し、何かの参考になれば幸いと考え送らせていただきました。あくまでも『ピン・ポイント』での観測から考察したものですので、怪しいものです。29日、図説の『最近の暖候期天候の特徴』を開きましたら、当地の天候とかなりの類似点のあることに気づきました。そこで小生の研究物の信頼性も少しはあるのではないかと考えた次第です。送り状にも書きましたが『ラニーニャ現象』の結果如何につきましては当地ではほとんど影響がありません。北の太平洋岸の方々がお困りになられることだけが心配なのです。小生自身は『天気の研究』を独自でやっているに過ぎず、図説の中の資料を活用させていただけることに満足しています。すばらしい資料があちらからもこちらからも出てくるのでびっくりしています。愚息には『ITは絶対にやらない』と言っていたのは誰ですかと冷やかされます。近いうちにE−mailのアドレスも確定しなければと考えています。
間もなく種まきになります。これからご指導を受けることになりますのでよろしくお願いいたします。」
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。メールいただきました。遅れましたがこの度は、正式に、新しい職場に赴任されることになりおめでとうございます。鳥越さんとは三年間のおつきあいの中で、色々なことを学び、吸収出来たと思っています。モニターを依頼される前までは、パソコンに関心すら無かったものが今では、パソコンなしでは一日が始まらず、我が家の生活、経営にとって頼りになる良き、パートナーと言っても過言ではありません。また、鳥越さんとチームのみなさんとの接触に際しては常に緊張感があり、その度毎に、自分の経営を振り返り多くのことを吸収できたように思います。改めて、感謝申し上げます。
今後は、秋田県農業試験場長として健康に留意され御活躍をされますことを、お祈り
申し上げます。最後に、メールのなかで“一生の友達”、大変光栄です。こちらこそ今後とも宜しく願いいたします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(29日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、ペルー沿岸部では+1.0℃以上。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(30日):海面水温が5℃以下の親潮は北緯40度付近まで南下。
【研究活動】
・退任の挨拶文を作成しようとするが、なかなか筆が進まない。
【その他】
○3月31日(日) 小林さん播種
【天気概況】
・天気は下り坂、北部では雨も
【モニターネットワーク】
・山形県のモニターからメールが届く。
「編集長日記の3月最後のページに、”水稲冷害チーム”(旧)スタッフ全員の写真掲載してください。」
編集員の準備不足で、残念ながらスタッフ全員での写真は掲載できない。
代りに編集長の退任挨拶に早期警戒システムを始める前と退任時の編集長の写真を掲載したのでご覧いただきたい。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(29日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差。フィリッピン付近の海面水温は負偏差傾向。太平洋中緯度の海面水温は負偏差が続く。
【研究活動】
・青森県六戸町の小林福蔵さんのお宅に播種を見学に伺う。
・むらのない苗にするための細やかな心配りに感動する。
・昨年の稲作の反省を口にされ、今年の稲作に活かそうとする姿勢からは、稲作に対する真摯な姿勢と篤い情熱が伝わる。
・今年も定期的に訪れ、小林さんの稲と技術を少しでも学びたい。
【その他】
・暫定的に編集員が日誌を引き継ぐことになりました。これからもよろしくお願いします。
torigoe@affrc.go.jp