1999年仙台管区気象台発表予報

7月21日発表3ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.


○7月21日発表 3ヶ月予報(8月,9月,10月)

  1. 予想される天候
    3か月平均気温の各等級の確率

     8〜10月の3か月平均気温は、「高い」の可能性が最も大きく、その確率は50%です。「平年並」の可能性が次に大きく、その確率は30%です。「低い」の可能性は小さく、その確率は20%です。
     なお、8〜10月の3か月間の降水量は「平年並」の可能性が大きいでしょう。

  2. 天候の特徴
     8月9月10月
    気圧配置太平洋高気圧に覆われる。一時寒気が南下する。 低気圧や高気圧が数日の周期で通過する。前半を中心に太平洋高気圧に覆われる。 低気圧や高気圧が数日の周期で通過する。
    天気平年と同様に晴れる日が多いでしょう。一時寒気が南下し、曇りや雨の日がある見込みです。 天気は周期的に変化しますが、前半を中心に晴れる日が多いでしょう。 天気は周期的に変化し、平年と同様に太平洋側では晴れる日が多いでしょう。
    気温平年並 高い 平年並
    降水量平年並 平年並 平年並

  3. 前回発表3か月予報からの変更点
     9月 気 温: 平年並 → 高い
     9月 降水量: 少ない → 平年並


  4. 最近の天候経過
    7月(18日まで):上旬は、初め低気圧や梅雨前線の影響で全般に曇りや雨となった。その後は、北からの高気圧に覆われ、南部では晴れの日が多かった。北部は、北からの寒気の影響を受け、南部に比べると気温が低く、日照時間も少なかった。
     中旬は、初め低気圧が東海上をゆっくり北上したため、太平洋側でまとまった雨となったが、日本海側では北部を中心に晴れた。その後も、日本の南海上に発生した弱い熱帯低気圧がゆっくり北東に進んだため、太平洋側を中心に大雨となり、各地で土砂災害や浸水被害等が発生した。
     気温は、上旬北からの寒気の影響で平年を下回ったが、平年並だった。中旬は南から暖湿な気流が流れ込み、日本海側北部を中心に平年を3℃前後上回った。降水量は、中旬に低気圧や熱帯低気圧の影響を受けた太平洋側で平年を大きく上回った。日照時間は平年を下回った。
    <東北全域>地域平均半旬経過図
    <東北全域>地域平均半旬経過図


  5. 中・高緯度の循環
    7月:日本の北には優勢な高気圧があって、地上ではオホーツク海高気圧が現われやすかったことに対応している。一方、本州中部から低緯度にかけ広い範囲で負偏差となっており、南の太平洋高気圧が全般に弱かったことに対応する。中旬頃には日本の南海上で弱い熱帯低気圧が発生した。 7/1〜21の平均500hPa高度
    7/1〜21の平均500hPa高度


  6. 熱帯太平洋の状況
     6月のエルニーニョ監視海域(北緯4度〜南緯4度、西経150度〜西経90度、下図中太枠)の海面水温偏差は、-0.6℃であった。
     太平洋赤道域の海面水温は、東経155度から東のほぼ全域で平年より低く、日付変更線から西経120度にかけて-0.5℃以下の負偏差が見られた。一方、東経155度以西では平年より高く、東経140度付近では+0.5℃以上の正偏差が見られた。
     6月の南方振動指数は+0.1であった。
    (南方振動指数は貿易風の強さの目安であり、正(負)の値は貿易風が強(弱)いことを示す。)

     太平洋熱帯域の大気・海洋のラニーニャ現象時の特徴は次第に弱まり、エルニーニョ監視海域の4月の海面水温偏差の5か月移動平均値は-0.4℃となって、昨年秋に始まったラニーニャ現象は今春に終息した。ただし、衰弱の変化は緩やかで、今後もエルニーニョ監視海域の海面水温は平年よりやや低めに経過すると考えられる。

    1999年6月の海面水温平年偏差図
    1999年6月の海面水温平年偏差図
    海面水温平年偏差図の太線は1℃毎、細線は0.5℃毎の等値線を示す(平年は1961〜90年の30年平均値)



  7. 参考資料
    立春から数えて「二百十日(9月1日頃)」、あるいは「二百二十日」にあたる日は、台風を警戒する日とされています。台風の月別発生数や接近数は統計的には8月が最も多いのですが、9月の台風は勢力を保ったまま日本を縦断するようなコースをとることが多く、過去に大きな被害をもたらした室戸台風(昭和9年)、枕崎台風(昭和20年)、カスリーン台風(昭和22年)、洞爺丸台風(昭和29年)、伊勢湾台風(昭和34年)は、いずれも9月に上陸または接近しています。これは、9月になると太平洋高気圧が東に後退し、図のように南海上から放物線を描くように台風が日本付近を通ることが多くなるからです。
     昨年の台風の年間発生数は観測史上最少の16個(平年27.8個)でしたが、9月は5個の台風が発生(平年5.2個)、うち3個が上陸(平年0.8個)し、各地で被害が発生しました。
     日本付近に秋雨前線が停滞しているときには、台風の接近により前線活動が活発となることがあり、台風の中心がまだ南海上にある場合でも、大雨や洪水に対する注意が必要です。台風の接近前から雨が降り続いていた場合には、土砂災害が起きやすい状態になっていますので、各地の気象台が発表する最新の台風情報や注警報をご利用の上、一層の警戒をお願いします。



 
GotoHome Prev Next Return Opinion
reigai@tnaes.affrc.go.jp