2000年仙台管区気象台発表予報

5月22日発表3ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.


○5月22日発表 3ヶ月予報(6月,7月,8月)

  1. 予想される天候
    3か月平均気温の各等級の確率

     6〜8月の3か月平均気温は「平年並」の可能性が最も大きく、その確率は50%です。「高い」の可能性が次に大きく、その確率は30%です。「低い」の可能性は小さく、その確率は20%です。
     なお、6〜8月の3か月間の降水量は「平年並」の可能性が大きいでしょう。


  2. 天候の特徴
     6月7月8月
    気圧配置梅雨前線や低気圧
    オホーツク海高気圧
    梅雨前線や低気圧
    オホーツク海高気圧
    太平洋高気圧
    太平洋高気圧
    天気 東北日本海側は平年と同様に天気は周期的に変化するでしょう。東北太平洋側は平年と同様に曇りや雨の日が多く、オホーツク海高気圧の影響で、気温の低い時期がある見込みです。
     気温の変動が大きい
     東北日本海側は平年と同様に天気は周期的に変化するでしょう。東北太平洋側は平年と同様に曇りや雨の日が多く、オホーツク海高気圧の影響で気温が低く、ぐずつく時期がある見込みです。
     気温の変動が大きい
     東北地方は平年と同様に晴れの日が多いですが、寒気や前線の影響で曇りや雷雨の時期もあるでしょう。
    気温平年並平年並平年並
    降水量平年並 東北日本海側 平年並 平年並
    東北太平洋側 多い

  3. 前回発表3か月予報からの変更点
     7月 降水量 東北太平洋側 平年並→多い

  4. 最近の天候経過
    5月(21日まで):この期間の平均気温平年差は東北日本海側で+0.5℃と平年を上回り、東北太平洋側で-0.1℃と平年を下回った。降水量平年比は、東北日本海側で144%、東北太平洋側では221%と共に平年を上回った。日照時間平年比は、東北日本海側で72%、東北太平洋側では56%と共に平年を下回った。
     上旬は、上空に寒気を伴った低気圧やオホーツク海高気圧の影響で東北北部を中心に曇りや雨の日が多かった。1〜4日にかけては上空に寒気を伴った低気圧の影響で大気の状態が不安定になり、各地で雷雨となった。特に、3日は岩手県で記録的な大雨となり、列車が運休するなど交通障害が発生した。3日の日降水量は、宮古で119.5mm、大船渡で124.0mm(5月として第2位)、盛岡で76.0mm(5月として第1位)を観測した。5〜7日にかけてはオホーツク海高気圧の影響で東北太平洋側では湿った東風が入り曇りの所が多かったが、東北日本海側ではおおむね晴れた。8日には上空の寒気の影響をうけて大気の状態が不安定となり、岩手県では落雷により死者1名、東北南部では宮城県を中心に降雹により果樹を中心とした農作物等に被害が発生した。9日は移動性高気圧に覆われおおむね晴れたが、10日にはオホーツク海高気圧の影響で東北太平洋側では湿った東風が入り、曇りの所が多かった。
     上旬の平均気温平年差は東北日本海側で+0.5℃、東北太平洋側で-0.4℃と共に平年並だった。降水量平年比は、東北北部で307%とかなり多く、東北南部では167%とやや多かった。日照時間平年比は、東北北部で53%とかなり少なく、東北南部では86%と平年並だった。
     中旬は、上空に寒気を伴った気圧の谷やオホーツク海高気圧の影響で、東北太平洋側を中心に曇りや雨の日が多かった。11日はオホーツク海高気圧の影響で東北太平洋側では湿った東風が入り曇りとなったが、東北日本海側ではおおむね晴れた。12〜14日は、東北地方を次々に気圧の谷が通過したため曇りや雨の日が続き、東北太平洋側では所々で大雨となった。15〜16日は移動性高気圧に覆われ東北太平洋側では晴れたが、東北日本海側では寒気の影響で曇りとなった。17〜18日は、オホーツク海高気圧や本州南岸を進んだ低気圧の影響で東北太平洋側では湿った東風が入り曇りの所が多かったが、東北日本海側では概ね晴れた。なお、18日には上空の寒気の影響を受けて大気の状態が不安定となり、岩手県では落雷により1名が死亡したと見られる。19日は高気圧に覆われ東北地方は晴れたが、20日には台風第2号から変わった低気圧が日本の南海上を進み、東北南部を中心に雨となった。
     中旬の平均気温平年差は東北地方で+0.3℃と平年並だった。降水量平年比は、東北日本海側で72%と平年並、東北太平洋側では190%とやや多かった。日照時間平年比は、東北日本海側で70%、東北太平洋側では55%と共にかなり少なかった。
     21日は、上空に寒気を伴った低気圧が通過したため大気の状態が不安定となり、各地で雨や雷雨となった。
     なお、盛岡地方気象台では5月9日と12日に日照不足に関する岩手県気象情報を発表した。



  5. 中・高緯度の循環
    5月(21日まで):極東の40゜N以北は正偏差、それ以南は低緯度にかけ負偏差となって、偏西風の蛇行が大きく寒気の南下しやすい状態が持続した。
     サハリン付近の気圧の尾根に対応して地上ではオホーツク海高気圧が北日本に張り出し、東北太平洋側では湿った東風の影響を受け曇る日が多かった。また、沿海州から西日本にかけては気圧の谷となっており、北日本では上空に寒気を伴った低気圧の影響を受けやすく、大気の状態が不安定となって雷雨やひょうとなる日もあり、曇りや雨の日が多くなった。


  6. 熱帯太平洋の状況
     エルニーニョ監視海域(北緯4度〜南緯4度、西経150度〜西経90度)の4月の海面水温偏差は、+0.2℃であった。
     4月の太平洋赤道域の海面水温は、東経150度から西経115度にかけてと西経85度以東で平年より低く、日付変更線から西経170度にかけて-1℃以下の負偏差が見られた。一方、東経145度以西と西経110度から西経90度にかけて平年より+0.5℃以上高く、西経100度付近では+1℃以上の正偏差が見られた。
     4月の南方振動指数は+1.4(暫定値)であった。(南方振動指数は貿易風の強さの目安であり、正(負)の値は貿易風が強(弱)いことを示す。)



  7. 参考資料
    <エルニーニョ監視海域の海面水温の今後の見通し(2000年5月〜2000年11月)>
     今回のラニーニャ現象はほぼ終息したものと見られる。夏以降エルニーニョ監視海域の海面水温は平年よりもやや高い状態で経過すると予測される。

    【解説】
     東部太平洋赤道域の海洋表層ではここ数か月水温の負偏差が急速に弱まり、一部では正偏差も現れた。また、監視海域の海面水温偏差は1998年7月以来初めて正の値になった。このように、海洋ではラニーニャ現象終息の兆候が明瞭になってきた。
     エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温が今後平年よりもやや高い、あるいは高い状態で推移すると予測している。
     以上を総合的に判断すると、ラニーニャ現象はほぼ終息しており、夏以降監視海域の海面水温は平年よりやや高い状態が続くと考えられる。しかし、南方振動指数(+1.4)にも見られるように、現在のところ貿易風は依然強く、西部太平洋赤道域にある暖水の大規模な東進も見られないため、最近の監視海域における海面水温偏差の変化がそのままエルニーニョ現象の発生へ結びつくかどうか今の段階では明らかでない。



 
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