2000年仙台管区気象台発表予報

9月20日発表3ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.


○9月20日発表 3ヶ月予報(10月,11月,12月)

  1. 予想される天候
    3か月平均気温の各等級の確率

     10〜12月の3か月平均気温は「高い」の可能性が最も大きく、その確率は50%です。「平年並」の可能性が次に大きく、その確率は40%です。「低い」の可能性は小さく、その確率は10%です。
     なお、10〜12月の3か月間の降水量は「平年並」の可能性が大きいでしょう。


  2. 天候の特徴
     10月11月12月
    気圧配置
    天気東北地方では、平年と同様に天気は数日の周期で変わるでしょう。 東北地方では、天気は数日の周期で変わるでしょう。冬型の気圧配置は一時的で、平年に比べ東北日本海側では曇りや雨の日が少なく、東北太平洋側では晴れの日が少ないでしょう。
    東北地方は平年と同様に冬型の気圧配置となりやすく、東北日本海側では曇りや雪または雨の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多いでしょう。
    気温高い 高い 平年並
    降水量平年並 平年並 平年並

  3. 前回発表3か月予報からの変更点
    なし

  4. 最近の天候経過
    9月(19日まで):この期間の平均気温平年差は東北地方で+2.0℃と平年を大きく上回った。降水量平年比は、東北地方で125%と平年を上回った。日照時間平年比は、東北地方で66%と平年を下回った。

     上旬、東北地方は低気圧や秋雨前線の影響を受けやすく、東北南部を中心に曇りや雨の日が続いてぐずついた天気となった。
     1〜2日は、台風第12号から変わった温帯低気圧が朝鮮半島から日本海へ進んだため、東北地方には暖かい南風が吹き込んだ。このため、東北地方は各地で真夏日となり、特に東北南部では熱帯夜や記録的な残暑となる所もあった。しかし、低気圧の通過後は一時的に寒気が南下したため、各地で気温が平年を下回り、気温の変動は大きかった。
     また、福島県では3日は強風により果樹の落下等大きな被害が発生し、10日は台風第14号から暖かく湿った南風が吹き込んで秋雨前線の活動が活発となったため、大雨や降ひょうにより水稲や果樹等の農作物に被害が発生した。

     上旬の平均気温平年差は、東北地方で+1.0℃と平年よりやや高かった。降水量平年比は、東北北部で119%と平年並だったが、東北南部で134%と平年よりやや多かった。日照時間平年比は、東北北部で62%と平年よりやや少なく、東北南部で52%と平年よりかなり少なかった。

     中旬(11〜19日)は、13日まで東北地方に秋雨前線が停滞し、東シナ海を北西に進んだ台風第14号の影響で前線の活動が活発化し、雨の日が続いた。しかし、14〜16日は台風の北上に伴って東北地方に停滞していた秋雨前線も北上し、代わって東北地方は日本の東海上から張り出した太平洋高気圧に覆われた。このため、東北太平洋側では湿った東風の影響で曇りとなるところが多かったが、東北日本海側では概ね晴れて気温も上昇し、真夏日や熱帯夜となるところもあった。17日は寒冷前線が東北地方を通過し雨となったが、その後三陸沖を北上した台風第17号の影響は小さく、移動性高気圧に覆われて晴れるところが多かった。

     中旬(11〜19日)の平均気温平年差は、東北地方で+3.0℃と平年を大きく上回った。降水量平年比は、東北地方で131%と平年を上回った。日照時間平年比は、東北日本海側で101%と平年を上回り、東北太平洋側で65%と平年を下回った。


  5. 中・高緯度の循環
    9月(19日まで):500hPa高度場は、日本を含む極東中緯度帯でおおむね正偏差となり、低緯度は負偏差だった。このため、平均気温は南西諸島で平年を下回った他は平年を1〜2℃上回った。このパターンは5月頃から続いているが、8月正偏差だった高緯度は負偏差に変わった。
     亜熱帯高気圧は、日本の東海上で強かったが西への張り出しは弱く、南西諸島では亜熱帯高気圧の縁をまわって熱帯低気圧や台風第15号、台風第14号が相次いで通過した。
     また、黄海付近は気圧の谷となって日本では暖かく湿った南西の風が吹きやすく(西谷)、亜熱帯高気圧の縁をまわる暖かく湿った南風と合わさって秋雨前線の活動は活発となった。このため、東海地方で記録的な豪雨となるなどほぼ全国的に多雨寡照となった。


  6. 熱帯太平洋の状況
     エルニーニョ監視海域(北緯4度〜南緯4度、西経150度〜西経90度)の8月の海面水温偏差は、-0.1℃であった。
     8月の太平洋赤道域の海面水温は、東経140度から東経150度にかけてと、東経160度から東経170度にかけて+0.5℃以上の正偏差、西経90度以東で-0.5℃以下の負偏差であったが、それ以外の海域ではおおむね平年並であった。
     8月の南方振動指数は+0.6であった。(南方振動指数は貿易風の強さの目安であり、正(負)の値は貿易風が強(弱)いことを示す。)

    4)エルニーニョ監視海域の海面水温の今後の見通し(2000年9月〜2001年3月)
     エルニーニョ監視海域の海面水温は、予測期間中は平年並で経過する可能性が大きいと予測される。

    【解説】
     エルニーニョ監視海域の8月の海面水温偏差は-0.1℃で、3月以降6か月連続して±0.5℃以内に収まっている。また、南方振動指数も5月以降0に近い状態が続いている。太平洋の赤道に沿った海面から深度260mまでの平均水温平年偏差は、6月以降大気の季節内変動に伴って小規模な変動はしているものの、偏差分布全体にわたる大きな変化は見られない。
     上記のように、太平洋赤道域の水温場はここ数か月間、小規模な変動が見られる程度で安定しており、エルニーニョ現象あるいはラニーニャ現象に向かう兆候は見られない。また、過去の例では、監視海域の海面水温偏差には秋から冬にかけて持続性が高いという傾向が見られる。
     エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温が+1.0℃を大きく超えない範囲の正偏差で推移すると予測している(右図)。
     以上から、監視海域の海面水温は一時的に平年よりやや高くなることはあっても、予測期間中はおおむね平年並で経過すると考えられる。




  7. 参考資料



 
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