2002年仙台管区気象台発表予報

6月20日発表3ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.


○6月20日発表 3ヶ月予報(7月,8月,9月)

  1. 予想される天候
    <3か月(7〜9月)の気温の各階級の確率(%)>
    3か月平均気温の各等級の確率

    <可能性の大きな天候見通し>
    7月 梅雨前線やオホーツク海高気圧の影響で平年と同様に曇りや雨の日が多いですが、太平洋高気圧に覆われ晴れて暑い日もある見込みです。
     気温、降水量共に平年並でしょう。

    8月 太平洋高気圧に覆われ平年と同様に晴れの日が多いですが、太平洋高気圧の勢力が弱まり曇りや雷雨となる時期がある見込みです。
     気温、降水量共に平年並でしょう。

    9月 天気は概ね周期的に変わりますが、秋雨前線や低気圧の影響で天気のぐずつく時期がある見込みです。
     気温は平年並ですが、降水量は多いでしょう。

     なお、3か月降水量は平年並の見込みです。

  2. 前回(4月22日)発表3か月予報からの変更点
     なし

  3. 最近の天候経過
     6月上旬:初め上空の強い寒気の影響で大気の状態が不安定となり、雨や雷雨となる所があった。8日は、寒冷前線が東北地方に接近したため夜には雨となったが、低気圧に向かって南から暖かい空気が流れ込み、各地で真夏日となった。その他の日は、前線は日本の南海上で影響なく、東北地方は広く高気圧に覆われ晴れた。
     平均気温平年差は、東北日本海側で+1.2℃と高く、東北太平洋側で+2.1℃とかなり高かった。降水量平年比は、東北北部で57%と少なく、東北南部で21%とかなり少なかった。日照時間平年比は、東北地方で165%とかなり多かった。

     6月中旬(11〜19日):東北太平洋側では、梅雨前線や低気圧の影響で曇りや雨の日が多かった。特に、青森県の下北、三八上北や岩手県の沿岸北部ではオホーツク海高気圧からの冷たい東よりの風の影響もあって日中の気温が上がらず、低温注意報や低温に関する気象情報を発表した。東北日本海側では天気は概ね周期的に変化した。
     なお、東北南部と東北北部は6月11日頃に梅雨入りしたと見られる。(ただし、この梅雨入りの時期は暫定値であり、後日検証により確定されます。)
     平均気温平年差は、東北日本海側で+0.4℃と平年を上回り、東北太平洋側では-0.6℃と平年を下回った。降水量平年比は、東北北部で74%と平年を下回り、東北南部で145%と平年を上回った。日照時間平年比は、東北地方で70%と平年を下回った。

  4. 循環場の特徴
    6月(19日まで):500hPa高度場では、上旬前半上空に強い寒気が入り、中旬も朝鮮半島付近に気圧の谷が停滞したため、日本付近は広く負偏差となった。太平洋高気圧の勢力は、日本の東で平年より強かったが、西への張り出しは弱かった。
     上旬は、初め北から強い寒気の南下があり、その後は大陸からの高気圧に日本付近は広く覆われた。太平洋高気圧の西への張り出しは弱く、前線は日本の南海上にあった。中旬になると太平洋高気圧の北への張り出しが強まり、朝鮮半島付近の気圧の谷も顕著となって、前線や低気圧の影響を受けやすくなった。

  5. 太平洋赤道域の状況
     エルニーニョ監視海域(北緯4度〜南緯4度、西経150度〜西経90度)の5月の海面水温の基準値(1961〜1990年の30年平均値)との差は+0.6℃だった。
     5月の太平洋赤道域の海面水温はほぼ全域で正偏差となり、東経130度から西経140度、西経100度から西経90度で平年より0.5℃以上高く、日付変更線付近では平年より1℃以上高かった(下図)。5月後半にはほぼ全域で+0.5℃以上の正偏差が見られた。
     5月の南方振動指数は-1.3(暫定値)だった。(南方振動指数は貿易風の強さの目安であり、正(負)の値は貿易風が強(弱)いことを示す。)
     太平洋の赤道に沿った表層(海面から深度数百mまでの領域)水温は、東経160度から西経175度および西経160度から西経130度の深度75m付近で平年より1℃前後高かった。太平洋の赤道に沿った海面から深度260mまでの平均水温平年偏差の経度-時間断面図(図略)では、5月前半は概ね平年並だったが、5月後半は東経145度から西経140度にかけて+0.5℃以上の正偏差が見られた。

  6. エルニーニョ現象等の今後の見通し(2002年6月〜2002年12月)
     エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値(1961〜1990年の30年平均値)との差は今後次第に大きくなり、予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性が高い。
    【解説】
     5月の監視海域の海面水温の基準値からの差は+0.6℃と、今年になって増大する傾向が続いている。また、太平洋赤道域の海面水温はほぼ全域で正偏差となり、日付変更線付近の+1℃以上の正偏差域は4月より拡大した(前頁図)。太平洋の赤道に沿った海面から深度260mまでの平均水温は、5月後半に広い範囲で正偏差が強まる傾向が見られた。一方、南方振動指数は-1.3(暫定値)で、貿易風も平年より弱まった。このように、太平洋赤道域の大気・海洋の状態には、エルニーニョ現象発生の兆候と見られる特徴が現れてきている。
     エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が6月から8月にかけて次第に増大し、その後も海面水温が基準値より高い状態が持続すると予測している(右図)。
     以上のことから、監視海域の海面水温の基準値との差は今後次第に大きくなり、予報期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性が高い。貿易風が平年より弱い状態がこのまま持続すれば、予測期間中の早い段階でエルニーニョ現象の発生に至ることも考えられるので、今後の推移を注意深く監視する必要がある。

    エルニーニョ監視海域の海面水温偏差予測
    エルニーニョ予測モデルによるエルニーニョ監視海域の海面水温偏差予測
     この図は、エルニーニョ監視海域の海面水温(基準値との差)の先月までの推移(折れ線グラフ)とエルニーニョ予測モデルから得られた今後の予測(ボックス)を示している。各月のボックスは、海面水温の基準値との差が70%の確率で入る範囲を示す。(基準値は1961〜1990年の30年平均値)

  7. 参考資料



 
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