2003年仙台管区気象台発表予報
3月25日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○3月25日発表 3ヶ月予報(4月,5月,6月)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の可能性の大きな天候は以下のとおりです。
この期間の平均気温、降水量共に平年並でしょう。
4月
天気は周期的に変わり、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。寒気が一時的に南下し、おそ霜の降りる恐れがあります。
気温、降水量共に平年並でしょう。
5月
天気は周期的に変わり、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。寒気が南下して、低温となる時期がある見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
6月
天気は概ね周期的に変わりますが、低気圧や前線の影響で天気のぐずつく時期があり、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。オホーツク海高気圧の影響で低温となる時期もある見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
<3か月(4〜6月)の気温の各階級の確率(%)>
数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
予想図では、アジア大陸から西日本にかけて正偏差が広がるが、北太平洋には負偏差が広がり、西端は北日本や東日本にかかる。しかし、北日本にかかる負偏差の値は小さく、強い低温を示唆するものではない。
月別の地上気圧と偏差の予想図:
4 月
:日本付近の等圧線はまばらで、天気は周期的に変わる。本州以北は負偏差が広がり、平年より気圧が低いが、21 日発表の1 か月予報を踏まえ平年並に近づけて考える。
5 月
:日本付近の等圧線はまばらで、天気は周期的に変わる。
6 月
:日本の南海上には太平洋高気圧が張り出すが、オホーツク海高気圧も明瞭。このため、日本の東海上で等圧線がくびれており、前線の影響を受ける時期がある。
循環場の特徴
3 月(1〜20 日)
:500hPa 高度場で、寒冷低気圧はタイミル半島付近とカナダ北部にあって、タイミル半島付近は強い負偏差となった。極東域で見ると中国東北区とベーリング海には気圧の尾根があって正偏差が強く、東アジアは概ね正偏差に覆われた。しかし、日本付近は日付変更線付近に中心を持つ負偏差に覆われ、寒気の影響を受けた。 偏西風の流れは、東谷(大陸で高度が高く、日本の東で高度が低い)で、低気圧などの発達は弱く、中旬を中心に大陸から張り出す高気圧に覆われ晴れる日が多かった。しかし、上旬には2 度低気圧が発達しながら三陸沖を進んだため、東北地方は大荒れの天気となる日もあった。
最近の天候経過
3月上旬
:1〜2日と7〜8日は低気圧が発達しながら三陸沖を北東に進み、東北地方は大荒れの天気となった。このため、2日は交通障害、7〜8日は漁船の転覆や防波堤、養殖施設の損壊などの大きな被害が発生した。7日は大船渡で日降水量91.0mm、小名浜で日最大瞬間風速31.1m/s(NW)を観測し、8日は東北太平洋側の北部で記録的な大雪となり、日降雪量が八戸で47p、宮古で62pと、いずれも3月の極値を更新した。低気圧の通過後は冬型の気圧配置となって、東北日本海側では曇りや雪、東北太平洋側では概ね晴れた。
平均気温は平年並だった。降水量はかなり多かった。日照時間はかなり少なかった。
3月中旬
:11〜12日は冬型の気圧配置となり、東北日本海側は曇りや雪、東北太平洋側は晴れた。また、19〜20日は上空の寒気の影響により、東北日本海側を中心に雪となった。その他の日は高気圧に覆われ概ね晴れたが、日本の南海上を通過した低気圧の影響で17日は東北南部で雨や雪となった。
平均気温は低かった。降水量は、東北北部でかなり少なく、東北南部で少なかった。日照時間は多かった。
エルニーニョ現象等の今後の見通し(2003 年3 月〜2003 年9 月)
エルニーニョ監視速報(No.126)より抜粋(
http://www.jma.go.jp/
)
現在のエルニーニョ現象は春の間に終息すると予測される。夏以降、エルニーニョ監視海域の海面水温は基準値に近い値で推移すると見られる。
【解説】
2 月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は+0.6℃と1 月よりもさらに小さくなった。また、5 か月移動平均値は今回のエルニーニョ現象が発生して以来、初めて減少に転じた。太平洋赤道域東部の表層水温も、2 月に入り正偏差が一段と弱まった。このような状況は、今回のエルニーニョ現象が衰退期にあることを明瞭に示している。
過去の事例では、監視海域の海面水温がこの2、3か月と同様の経過を辿った場合、夏までエルニーニョ現象が持続した例はない。
エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が今後次第に増大し、夏以降は基準値より1℃前後高い値で推移すると予測している(右図)。しかし、予測モデルは海面水温を実際より高めに予測する傾向がここ1、2 か月大きくなっており、このことを考慮する必要がある。
以上のこと、及び監視海域の海面水温の基準値との差を直ちに大きく増大させる要因が見られないことなどから判断して、監視海域の海面水温は次第に基準値に近づくと予測され、現在のエルニーニョ現象は春の間に終息する可能性が高い。その後、監視海域の海面水温は基準値に近い値で推移すると見られる。
エルニーニョ予測モデルによるエルニーニョ監視海域の海面水温偏差予測
この図は、エルニーニョ監視海域の海面水温(基準値との差)の先月までの推移(折れ線グラフ)とエルニーニョ予測モデルから得られた今後の予測(ボックス)を示している。各月のボックスは、海面水温の基準値との差が70%の確率で入る範囲を示す。(基準値は1961〜1990年の30年平均値)
参考資料
reigai@ml.affrc.go.jp