2003年仙台管区気象台発表予報
10月23日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○10月23日発表 3ヶ月予報(11月,12月, 1月)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の実現の可能性が最も大きい天候は以下のとおりです。
この期間の平均気温、降水量、東北日本海側の降雪量共に平年並でしょう。
11月
天気は概ね数日の周期で変わりますが、一時強い寒気が南下して冬型の気圧配置となるでしょう。平年と同様に、東北日本海側では曇りや雨の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多いでしょう。
気温、降水量共に平年並でしょう。
12月
冬型の気圧配置となる日が多く、一時強い寒気が南下するでしょう。平年と同様に、東北日本海側では曇りや雪または雨の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多いでしょう。
気温、降水量共に平年並でしょう。
1月
冬型の気圧配置が続きますが、強い寒気の南下は一時的でしょう。平年と同様に、東北日本海側では曇りや雪の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多いでしょう。
気温、降水量共に平年並でしょう。
<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
予想図では、極付近正偏差で寒気放出パターンとなっており、北海道からアリューシャン列島、アラスカにかけて負偏差が広がるが、本州以南は正偏差に覆われる。日本付近の偏西風の蛇行は小さく、天気は概ね数日の周期で変わる。また、相対的には東谷傾向(日本の西が正偏差、東で負偏差)で、東北地方は寒気の影響を受ける時期がある見込み。
月別の地上気圧と偏差の予想図:
11 月
:中国大陸に高気圧、アリューシャン列島付近に低気圧があって、北日本は一応冬型の気圧配置。ただ、東北地方は等圧線の間隔広く、天気は数日の周期で変わり、一時寒気の影響を受ける。
12 月
:冬型の気圧配置で、中国大陸の高気圧は平年並だが、アリューシャン列島付近の低気圧は負偏差で強く、一時強い寒気の南下がある見込み。
1 月
:中国大陸の高気圧は負偏差で弱く、日本の東は正偏差となっており、冬型の気圧配置は平年より弱い見込み。
循環場の特徴
10 月(1〜20 日)
:500hPa 高度を見ると、極渦はタイミル半島の東で極東側に位置し、太平洋高気圧は南に後退したため、極東域は中・高緯度とも広く負偏差に覆われた。旬別に見ると(図略)、上旬は日本の東が気圧の谷(東谷)となって東日本以北は負偏差に覆われ、大陸からの寒気の影響を受け易かった。中旬は、日本の西が気圧の谷(西谷)となって日本付近広く負偏差に覆われた。
東北地方は、2 日に寒冷前線が通過した後強い寒気が南下したため、上旬の平均気温はかなり低くなり、高い山では初冠雪を観測した。中旬も時々寒気が南下し、初冠雪を観測した山もあったが、南から暖かい空気が流れ込む日もあり、平均気温は平年並だった。
最近の天候経過
10月上旬
:期間の前半は、1〜2日にかけて前線が通過し雨となった後、日本付近に南下した寒気の影響で東北日本海側は曇りや雨の日が多かったが、東北太平洋側では概ね晴れた。期間の後半は、高気圧に広く覆われ概ね晴れた。
なお、4日に飯豊山、5日に八甲田山、岩木山、岩手山、鳥海山の初冠雪を観測した。
平均気温はかなり低い。降水量は東北日本海側で平年並、東北太平洋側でかなり少ない。日照時間は多い。
10月中旬
:期間の前半は、前線や低気圧の影響を受け易く、東北南部を中心に曇りや雨の日が多かった。期間の後半は、高気圧に覆われて晴れる日が多かったが、東北日本海側では寒気や寒冷前線の影響で雨となる日もあった。
なお、17日に月山、朝日岳の初冠雪を観測した。
平均気温は平年並。降水量は東北日本海側で多く、東北太平洋側で平年並。日照時間は東北北部で平年並、東北南部で多い。
エルニーニョ現象等の今後の見通し(2003 年10 月〜2004 年4 月)
エルニーニョ監視速報(No.133)より抜粋(
http://www.jma.go.jp/
)
エルニーニョ監視海域の海面水温は、秋から冬にかけて基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)に近い値で推移する可能性が高く、その後も2004 年4 月にかけて基準値より高めながら基準値に近い値で推移するとみられる。予測期間中にエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生する可能性は低い。
【解説】
9 月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は+0.2℃、南方振動指数は−0.1となり、7 月及び8 月の値から大きな変化はない。太平洋赤道域の表層平均水温に関しては、西部で8 月よりも正偏差が増大したものの、監視海域の海面水温の基準値との差を大きく変化させるような正偏差域や負偏差域の東進は見られない。このように、太平洋赤道域の海洋及び大気は概ね平年に近い状況である。
エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温が秋から冬にかけて基準値に近い値で推移し、その後も基準値より高めながら基準値に近い値で推移すると予測している(右図)。過去の統計においても、監視海域の海面水温の基準値との差は秋から冬にかけて持続する傾向が強い。
以上のことから、予測期間中にエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生する可能性は低いと考えられる。
寒候期予報の見直しについて
最近の天候経過と新しい予測資料をふまえ寒候期の天候について検討しましたが、9 月25 日に発表した寒候期予報の内容に変更はありません。
reigai@ml.affrc.go.jp