2004年仙台管区気象台発表予報
1月22日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○1月22日発表 3ヶ月予報(2月,3月, 4月)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の実現の可能性が最も大きい天候は以下のとおりです。
この期間の平均気温は平年並か高い、降水量は平年並、東北日本海側の降雪量は平年並か少ないでしょう。
2月
冬型の気圧配置が続きますが、強い寒気の南下は一時的でしょう。平年と同様に、東北日本海側は曇りや雪または雨の日が多く、東北太平洋側は晴れの日が多いでしょう。
気温は平年並か高く、降水量は平年並でしょう。
3月
天気は数日の周期で変わりますが、低気圧の通過後は冬型の気圧配置となる日もあるでしょう。
気温は平年並か高く、降水量は平年並でしょう。
4月
天気は数日の周期で変わるでしょう。東北地方は、平年と同様に晴れの日が多いですが、おそ霜のおりる恐れがあります。
気温、降水量共に平年並でしょう。
<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
予想図では、極東域でタイミル半島からオホーツク海にかけてと日本の東で負偏差が広がる。アラスカは気圧の尾根となって正偏差強く、極付近も正偏差となる。また、大陸から日本付近にかけてと北緯30°以南は広く正偏差に覆われる。相対的には寒気が南下しやすい流れとなるが、日本付近は正偏差で強い寒気の南下は一時的。
月別の地上気圧と偏差の予想図:
2 月
:アリューシャン低気圧は平年より強いが、大陸の高気圧の張り出しは弱い。日本付近は冬型の気圧配置が続くが、強い寒気の南下は一時的。
3 月
:日本付近は等圧線の間隔が広く、天気は数日の周期で変わりやすい。ただし、低気圧の通過後は冬型の気圧配置となる日もある。
4 月
:日本付近は等圧線の間隔が広く、天気は数日の周期で変わる。
循環場の特徴
1 月(1〜20 日)
:500hPa 高度を見ると、ベーリング海から極付近にかけて気圧の尾根となり、正偏差が強かった。極渦はタイミル半島付近にあって、バイカル湖の東にかけ負偏差となった。大陸から日本付近にかけては概ね正偏差に覆われたが、関東付近からアメリカ西岸にかけ太平洋は広く負偏差に覆われた。
極付近は寒気蓄積から寒気放出パターンに変わり、ベーリング海付近の気圧の尾根の強まりに伴い寒冷低気圧も南下傾向で、中緯度帯へ寒気が南下しやすくなった。
東北地方では、上旬強い寒気の南下は一時的で冬型の気圧配置は弱く、気温は高かった。中旬は、強い寒気が南下して冬型の気圧配置が強まる時期もあり、気温は平年並となった。ただし、強い寒気は西回りで南下したため、東北北部は正偏差、東北南部は負偏差となった。
最近の天候経過
1月上旬
:2〜3日と7〜8日、10日に東北地方を低気圧や寒冷前線が通過し、東北日本海側を中心に雨や雪となった。通過後は冬型の気圧配置が続き、東北日本海側は雪や雨、東北太平洋側は概ね晴れた。なお、7日の日中は移動性高気圧に覆われて東北地方は概ね晴れたが、7日夜の低気圧の通過後は一時強い寒気が南下して冬型の気圧配置が強まり、東北太平洋側でも雪となった。 平均気温は高い。降水量は、東北日本海側で平年並、東北太平洋側で少ない。日照時間は東北北部で多く、東北南部でかなり多い。
1月中旬
:13日の低気圧の通過後は、15日にかけて冬型の気圧配置が強まり、荒れた天気となった。東北地方は、東北太平洋側でも内陸を中心に雪となった。19日は、日本海と日本の南岸を低気圧が進み、東北地方は雨や雪となった。その他の日は冬型の気圧配置が続いたが、12日や17日は高気圧に覆われて東北地方は概ね晴れた。
平均気温は平年並。降水量は、東北北部でかなり多く、東北南部で多い。日照時間は、東北日本海側で多く、東北太平洋側で少ない。
エルニーニョ現象等の今後の見通し
エルニーニョ監視速報(No.136)より抜粋(
http://www.jma.go.jp/
)
太平洋赤道域の海面水温はほぼ全域で平年より高かったものの、大気下層では東風偏差が卓越し、また海洋表層(海面から深度数百m までの領域)では水温の正偏差が弱まった。
エルニーニョ監視海域の海面水温は、冬の間は基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)より高めながらも基準値に近い値をとり、その後は基準値よりやや高い値で推移するとみられる。しかし、予測期間中(2004 年1 月〜2004 年7 月)にエルニーニョ現象が発生する可能性は低いと考えられる。
【解説】
エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は、10 月以降+0.5℃を上回る値が続いており、10 月の5 か月移動平均値は+0.5℃となった。一方、大気の状態については、太平洋赤道域中部を中心に下層で東風偏差が強かった。12 月の南方振動指数は+1.1 となり、赤道付近の東西循環はむしろ平年よりも強まっている。海洋表層では、10 月を中心に西部で蓄積された暖水の一部が11 月に東進し、12 月前半に東部に到達したが、東風偏差の強まりに対応して、12 月後半には中部で負偏差域が現れた。この負偏差域は東進しており、今後1〜2 か月のうちに東部に到達する可能性が高い。したがって、現在の太平洋赤道域の大気・海洋の状況を総合的に判断すると、太平洋赤道域東部に見られる最近の海面水温の正偏差の強まりは一時的であると考えられる。
エルニーニョ予測モデルは、冬の間は監視海域の海面水温の基準値との差が持続し、その後次第に増加すると予測している。しかしながら、予測モデルは春を越える予測精度が他の時期ほど高くないので、このことを考慮する。
以上のことから、監視海域の海面水温は、冬の間は基準値より高めながらも基準値に近い値をとり、その後は基準値よりやや高い値で推移するとみられるものの、現時点では予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は低いと判断される。ただし、春には監視海域の海面水温偏差が大きく変化することが多いこと、また12 月下旬には太平洋赤道域西部で赤道季節内振動に伴う西風偏差が現れたことから、今後の推移を注意深く監視していく。
reigai@ml.affrc.go.jp