2004年仙台管区気象台発表予報
2月25日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○2月25日発表 3ヶ月予報(3月,4月, 5月)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の実現の可能性が最も大きい天候は以下のとおりです。
この期間の平均気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。
3月
天気は数日の周期で変わりますが、低気圧の通過後は一時冬型の気圧配置となるでしょう。
気温は平年並、降水量は平年並か多いでしょう。
4月
天気は数日の周期で変わるでしょう。東北地方は平年と同様に晴れの日が多いですが、おそ霜のおりる恐れがあります。
気温は平年並か高く、降水量は平年並か少ないでしょう。
5月
天気は数日の周期で変わるでしょう。東北地方は平年と同様に晴れの日が多いですが、おそ霜のおりる恐れがあります。
気温は平年並か高く、降水量は平年並でしょう。
<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
予想図は、極付近が広く正偏差で寒気放出パターンとなる。このため、寒気が中緯度帯へ南下しやすく、日本付近から東海上にかけては広く負偏差に覆われる。ただし、月別では3 月にこの傾向が顕著となるが、4、5 月は日本付近が正偏差に覆われる。偏西風の流れは順調で、日本付近の天気は数日の周期で変化する。
月別の地上気圧と偏差の予想図:
3 月
:平年に比べアリューシャン低気圧は強いが、大陸の高気圧は弱い。日本付近は等圧線の間隔が広く、天気は数日の周期で変わるが、低気圧の通過後は一時冬型の気圧配置となる。
4 月
:日本付近は等圧線の間隔が広く、天気は数日の周期で変わるが、高気圧に覆われ晴れの日が多い。
5 月
:天気は数日の周期で変わる。日本付近は高気圧に覆われるが、日本の北が低圧部となる。
循環場の特徴
2 月(1〜20 日)
:500hPa 高度を見ると、極渦が分裂して寒気放出パターンとなり、極東域ではシベリアや日付変更線付近を中心に負偏差が広がった。また、中国大陸から日本付近にかけては広く正偏差に覆われたが、北京付近は弱い負偏差となった。旬別に見ると、上旬は渤海湾付近を中心に日本付近まで広く負偏差となったが、中旬は一転して中国大陸から日本付近にかけ強い正偏差に覆われた。
上旬は強い寒気が西回りで南下した。東北地方は冬型の気圧配置が続き、気温は平年並となった。しかし、中旬は低気圧が数日の周期で通過し、通過後は冬型の気圧配置となったが長続きしなかった。また、日本海の低気圧に向かって南から暖かい空気が流れ込むなどして気温は高くなった。
最近の天候経過
2月上旬:
1日は高気圧に覆われ概ね晴れたが、2〜3日は低気圧や前線が東北地方を通過し各地で雨や雪となった。低気圧や前線の通過後は冬型の気圧配置が続き、東北日本海側は雪、東北太平洋側は概ね晴れた。なお、6〜7日は上空に強い寒気が入って冬型の気圧配置が強まり、東北太平洋側でも雪となる所があった。
平均気温は平年並。降水量は多い。日照時間は東北日本海側でかなり少なく、東北太平洋側で少ない。
2月中旬:
日本海を進む低気圧や気圧の谷が11、14、17、19日と数日の周期で通過し、東北日本海側を中心に雨や雪となった。通過後は冬型の気圧配置となったが長続きせず、移動性高気圧に覆われ晴れる日もあった。なお、15〜16日にかけては強い冬型の気圧配置となって、強風により交通機関等に影響がでた。
平均気温は高い。降水量は東北日本海側で多く、東北太平洋側で少ない。日照時間は東北北部で平年並、東北南部でかなり多い。
エルニーニョ現象等の今後の見通し
エルニーニョ監視速報(No.137)より抜粋(
http://www.jma.go.jp/
)
太平洋赤道域の海面水温はほぼ全域で平年より高い状態が続いた。大気では40 日前後の短周期の変動が卓越した。海洋表層(海面から深度数百m までの領域)の水温には、比較的強い負偏差域、正偏差域が東部、中部でそれぞれ見られた。
予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は低いものの、中部を東進中の表層水温の正偏差域の動向に注意を要する。
【解説】
太平洋赤道域の海面水温はほぼ全域で平年より高い状態が続いており、1 月の監視海域の海面水温の基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)との差は+0.6℃であった。大気では12 月以来、明瞭な赤道季節内振動に伴う40 日前後の短周期の変動が卓越している。中部太平洋赤道域では、12月前半に見られた東風偏差に対応して表層水温の負偏差域が現れ、これが東進して1 月後半には東部に達した。このことにより、監視海域の海面水温の基準値との差は向こう1 か月程度は一旦低下すると考えられる。
一方、12 月後半から1 月前半に西部から中部にかけて見られた西風偏差によって生じた表層水温の最大+2.5℃を超えるような強い正偏差域が、1 月に中部を東進しており、これが1〜2か月後に東部へ到達すると、監視海域の海面水温の基準値との差は再び上昇すると予想される。過去には、同程度の規模の正偏差域が東部へ到達してエルニーニョ現象の発端となった事例もある。しかし、1 月下旬に西部から中部で現れた東風偏差によって、表層水温の正偏差域は弱められつつあり、新たに負偏差域が西部に生じつつあることを考えると、この正偏差域の東部への到達がエルニーニョ現象発生の引き金となる可能性は低いと思われる。
エルニーニョ予測モデルは、向こう1〜2 か月間は監視海域の海面水温の基準値との差が持続し、その後次第に増加すると予測している。しかしながら、予測モデルは春を越える予測精度が他の時期ほど高くないので、このことを考慮する。
以上のことから、監視海域の海面水温は、向こう1 か月程度は基準値より高めながらも基準値に近い値をとり、その後は基準値よりやや高い値で推移するとみられる。現時点では予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は低いものの、活発な大気の短周期変動により下層で再び西風偏差が強まる可能性もあるので、特に中部を東進中の表層水温の正偏差域の動向には注意を要する。
reigai@ml.affrc.go.jp