2004年仙台管区気象台発表予報
11月25日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○11月25日発表 3ヶ月予報(12月,1月, 2月)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の出現の可能性が最も大きい天候は以下のとおりです。
この期間の平均気温は平年並か高く、降水量と東北日本海側の降雪量は平年並でしょう。
12月
気圧の谷は数日の周期で通過し、通過後は一時寒気が南下して冬型の気圧配置となるでしょう。東北日本海側は平年と同様に曇りや雪または雨の日が多く、東北太平洋側は平年に比べ晴れの日が少ない見込みです。
気温は平年並か高く、降水量は東北日本海側で平年並、東北太平洋側で平年並か多いでしょう。
1月
冬型の気圧配置となる日が多く、一時強い寒気が南下するでしょう。平年と同様に、東北日本海側は曇りや雪の日が多く、東北太平洋側は晴れの日が多い見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
2月
冬型の気圧配置は長続きせず、強い寒気の南下も一時的でしょう。東北日本海側は平年に比べ曇りや雪または雨の日が少なく、東北太平洋側は平年と同様に晴れの日が多い見込みです。
気温は平年並か高く、降水量は東北日本海側で平年並か少なく、東北太平洋側で平年並でしょう。
<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
予想図は、極付近が正偏差で、寒気は放出傾向にある。しかし、日本付近は正偏差に覆われており、負偏差はオホーツク海から日付変更線付近にかけて広がる。このため、東北地方では寒気の影響を受ける時期もあるが、高温傾向となる見込み。
偏西風の流れは順調で、気圧の谷は数日の周期で通過する。
月別の地上気圧と偏差の予想図:
12 月:
アリューシャン低気圧は平年より強く、大陸の高気圧も日本付近に張り出し、冬型の気圧配置は平年より強い。ただし、最新の1か月予報資料では冬型の気圧配置は長続きしない予想となっている。
1 月:
アリューシャン低気圧は平年より弱目だが、大陸の高気圧は日本付近に張り出す。平年と同様の冬型の気圧配置。
2 月:
アリューシャン低気圧は平年より強いが、大陸の高気圧は日本の南に強く張り出す。冬型の気圧配置は平年より弱く、強い寒気の南下も一時的。
循環場の特徴
11 月1〜20 日:
500hPa 高度では、高緯度や日付変更線付近、大陸から南西諸島にかけて負偏差が広がったが、北日本はオホーツク海を中心とする強い正偏差に覆われた。また、日本の南東海上も正偏差で、亜熱帯高気圧は平年に比べ北に強く張り出した。
偏西風の流れは順調で、気圧の谷は数日の周期で通過した。通過後に冬型の気圧配置となる時期もあったが長続きしなかった。また、東シナ海が気圧の谷となり(西谷)、日本の南東海上の亜熱帯高気圧が北に強く張り出したため、日本付近は気圧の谷の影響を受け易く、曇りや雨の日が多かった。
東北地方では、強い寒気の南下はなく、南から暖かい空気が流れ込んだため、気温はかなり高くなった。
最近の天候経過
11月上旬:
前半は、本州南岸を進んだ低気圧や日本海の動きの遅い低気圧の影響で天気がぐずついた。特に、3〜4日は上空の寒気の影響で各地で雷雨となった。後半は、寒冷前線が通過した6日や9日に東北日本海側で雷雨となる所があったが、移動性高気圧に覆われ晴れの日が多かった。
平均気温は東北地方でかなり高い。降水量は東北北部でかなり多く、東北南部で多い。日照時間は東北北部で少なく、東北南部で平年並。
11月中旬:
寒冷前線や気圧の谷が数日の周期で通過し、通過後は一時冬型の気圧配置となった。東北地方は、気圧の谷や寒気の影響を受け易く、曇りや雨の日が多かった。
平均気温は東北地方でかなり高い。降水量は東北北部で平年並、東北南部で多い。日照時間は東北地方でかなり少ない。
太平洋赤道域の海水温等の状況、及びエルニーニョ現象等の今後の見通し
エルニーニョ監視速報(No.146)より抜粋(
http://www.jma.go.jp/
)
太平洋赤道域の海面水温や表層水温はほぼ全域で正偏差となり、とくに中部の海面水温は+1℃前後の正偏差が持続した。しかし、中部の対流活動や貿易風は依然として平年並であった。
エルニーニョ監視海域の海面水温は、冬から春にかけて基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)よりやや高い値で推移するとみられる。予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は現時点では高くないものの、今後の推移によっては、春にエルニーニョ現象の発生に至ることも考えられる。
【解説】
10 月の太平洋赤道域の海面水温はほぼ全域で正偏差となり、とくに中部では7 月以降+1℃前後の正偏差が持続している。海洋表層の水温についても、正偏差域が徐々に東部まで拡がってきた。しかしながら、大気に関しては、中部の対流活動は依然として平年並で、貿易風の弱まりも顕著ではない。
10 月に太平洋を通過した赤道季節内振動に伴う西風偏差によって、海洋表層では新たな正偏差域が10 月上旬に西部で現れ、中部を東進しつつある。しかし、西風偏差が10 月末には弱まったことから、この表層水温の正偏差がさらに強まる可能性は低い。したがって、表層水温の正偏差が今後1〜2 か月のうちに東部に到達しても、その海域の海面水温偏差に大きな変化をもたらさないと考えられる。統計的にみても、監視海域の海面水温は秋から冬にかけて大きく変化する傾向はない。
エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が、冬から春にかけて次第に増加する傾向を示している。しかし、予測モデルは海面水温をここ数か月実際より高めに予測する傾向があることを考慮する。
以上のことから、監視海域の海面水温は冬から春にかけて基準値よりやや高い値で推移するとみられるものの、予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は現時点では高くないと判断される。ただし、中部太平洋赤道域の海面水温が依然として平年より高く、潜在的に対流活動が活発になり貿易風が弱まりやすい状態が続いていること、春は監視海域の海面水温偏差が大きく変わりやすい時期であることから、今後の推移によっては、春にエルニーニョ現象の発生に至ることも考えられるので、大気・海洋の状況を引き続き注意深く監視していく。
reigai@ml.affrc.go.jp