2005年仙台管区気象台発表予報
2月24日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○2月24日発表 3ヶ月予報(3月から5月までの天候見通し)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の出現の可能性が最も大きい天候は以下のとおりです。
この期間の平均気温、降水量共に平年並でしょう。
3月
天気は数日の周期で変わりますが、低気圧の通過後に一時冬型の気圧配置となるでしょう。
気温、降水量共に平年並でしょう。
4月
天気は数日の周期で変わるでしょう。東北地方は晴れの日が多いですが、一時寒気が南下しておそ霜のおりる恐れがあります。
気温、降水量共に平年並でしょう。
5月
天気は数日の周期で変わるでしょう。東北地方は晴れの日が多いですが、低気圧や前線の影響で一時天気がぐずつく見込みです。
気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。
<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
予想図は、シベリアやアラスカからカナダ西岸で正偏差が大きく、極東域の中緯度は広く負偏差に覆われて、日本付近に寒気が南下しやすい流れとなる。しかし、月別(図略)では3 月に日本付近の負偏差が最も大きく、4〜5 月はメンバー間のバラツキが大きいことから大きな偏差は見られない。また、最新の1 か月予報資料(図略)から3 月は予想より負偏差が小さく、東北地方は一時寒気の影響を受ける程度に考える。
月別の地上気圧と偏差の予想図
:
3 月
:大陸の高気圧、アリューシャン低気圧共に強く、日本付近の冬型の気圧配置は平年より強い。しかし、最新の1 か月予報資料(図略)から予想図ほど強い冬型の気圧配置でなく、東北地方は一時寒気の影響を受ける程度に考える。
4 月
:高気圧は西日本に張り出すが、東北地方では等圧線の間隔が広く、天気は数日の周期で変わる。
5 月
:日本付近の等圧線はまばらで、天気は数日の周期で変わる。日本付近は負偏差で、天気がぐずつく可能性もある。
循環場の特徴
2 月1〜20 日
:500hPa 高度では、シベリアで正偏差が大きく、中緯度に負偏差が広がったが、日本付近は日本の南を中心とする正偏差に覆われた。
偏西風の流れは日本付近で順調だが、オホーツク海に低気圧があり、日本の南は高圧部が強かったため、日本付近の等高度線の間隔は狭かった。このため、低気圧や前線が日本付近を通過しやすく、気温の変動が大きかった。
東北地方は、時々強い寒気が南下して冬型の気圧配置が強まったが、上旬の終わりや中旬後半は低気圧の通過に伴い雪や雨となった。
最近の天候経過
2月上旬
:初め強い寒気が南下して冬型の気圧配置が強まり、大雪や強風による列車の運休等交通機関に影響が出た。その後も、中頃にかけては冬型の気圧配置が続き、東北日本海側は雪となったが、東北太平洋側は概ね晴れた。しかし、旬の終わりは南岸低気圧や気圧の谷が短い周期で通過し、東北太平洋側でも雪や雨となる所があった。
平均気温は東北地方で平年並。降水量は東北日本海側でかなり多く、東北太平洋側で少ない。日照時間は東北日本海側でかなり少なく、東北太平洋側で平年並。
2月中旬
:前半は冬型の気圧配置が続き、初め強い寒気が南下して東北日本海側では大雪となる所もあったが、東北太平洋側は概ね晴れた。後半は、16〜17日と19〜20日に相次いで二つ玉低気圧が通過し、東北地方は雪や雨となった。特に、16〜17日は東北太平洋側で大雪となり、交通障害等が発生した。
平均気温は東北北部で低く、東北南部で平年並。降水量は東北地方で多い。日照時間は東北地方でかなり少ない。
太平洋赤道域の海水温等の状況、及びエルニーニョ現象等の今後の見通し
エルニーニョ監視速報(No.149)より抜粋(
http://www.jma.go.jp/
)
太平洋赤道域の中部から東部では、大気下層で東風偏差が卓越した。その結果、海面水温及び海洋表層(海面から深度数百m までの領域)水温の正偏差は、東部を中心に弱まった。
エルニーニョ監視海域の海面水温は、春には一旦、基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)に近づき、その後は基準値よりやや高い値で推移するとみられる。予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は現時点では高くないものの、今後の大気・海洋の状況には注意を要する。
【解説】
太平洋赤道域の海面水温は、2004 年9 月末以降、中部を中心にほぼ全域で平年より高い状態が続いている。2005 年1 月は西部で対流活動が活発になり、大気下層では中部から東部にかけて東風偏差が卓越した。その結果、東部を中心に海面水温の正偏差が弱まり、1 月後半には西経90 度以東で負偏差が現れた。1 月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は、その前月の+0.7℃から+0.4℃に低下した。表層水温では、太平洋赤道域のほぼ全域に広がっていた+0.5℃以上の正偏差域が東部から中部で縮小し、1 月下旬には東部で負偏差が見られた。したがって、2004 年の秋以降続いてきた東部の海面水温の正偏差の強まりは落ち着いてきたと考えられる。
太平洋赤道域では、東西循環が平年よりも強まったことに加え、東部に海面水温の負偏差が出現したことから、東部を中心とする東風偏差は当面持続するとみられる。よって、今後1〜2 か月間は東部の海面水温偏差は更に低下すると判断される。一方、エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が次第に増加し、予測期間の後半は海面水温が基準値より高い値で推移すると予測している。しかしながら、予測モデルはここ数か月海面水温を実際よりも高めに予測する傾向があるので、春以降に基準値との差が増加するものの、その増加の程度はモデルの予測を下回ると考えられる。
以上のことから、監視海域の海面水温は春には一旦、基準値に近づき、その後は基準値よりやや高い値で推移するとみられ、予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は現時点では高くないと判断される。ただし、春には監視海域の海面水温偏差が大きく変化することが多く、また、中部では依然として海面水温が平年より高く、潜在的に対流が活発になり貿易風が弱まりやすい状態であることから、今後の大気・海洋の状況には注意を要する。
reigai@ml.affrc.go.jp