2005年仙台管区気象台発表予報
3月24日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○3月24日発表 3ヶ月予報(4月から6月までの天候見通し)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の出現の可能性が最も大きい天候は以下のとおりです。
この期間の平均気温、降水量共に平年並でしょう。
4月
天気は数日の周期で変わるでしょう。東北日本海側は平年と同様に晴れの日が多く、東北太平洋側は平年に比べ晴れの日が多い見込みです。なお、一時寒気が南下しておそ霜のおりる恐れがあります。
気温は平年並、降水量は東北日本海側で平年並、東北太平洋側で平年並か少ないでしょう。
5月
天気は数日の周期で変わるでしょう。東北地方は平年と同様に晴れの日が多いですが、低気圧や前線の影響で一時天気がぐずつく見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
6月
天気は数日の周期で変わりますが、低気圧や前線の影響で天気のぐずつく時期があるでしょう。東北地方は平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みです。
気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。
<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
予想図は、シベリアやアラスカからカナダ西岸で正偏差となり、日本付近は北・東日本から日本の東海上が広く負偏差に覆われて、北日本中心に寒気が南下しやすい流れとなる。月別(図略)では、4 月に日本付近の負偏差が最も大きく、5 月は北海道から日本の東海上が負偏差、6 月は日本付近正偏差に覆われる。ただし、最新の1 か月予報資料(図等略)では4 月に強い寒気の南下は予想されていない。
月別の地上気圧と偏差の予想図
:
4 月
:日本付近の等圧線はまばらで、天気は数日の周期で変わる。日本の東海上が負偏差となって寒気が南下しやすい場だが、最新の1 か月予報資料(図等略)から割り引いて考える。
5 月
:日本付近の等圧線はまばらで、天気は数日の周期で変わる。
6 月
:日本付近の等圧線はまばらで、天気は数日の周期で変わる。ただし、関東の東海上は低圧部となっており、低気圧や前線の影響で天気のぐずつく時期がある見込み。
循環場の特徴
3 月1〜20 日
:500hPa 高度では、グリーンランド付近の気圧の尾根が強くてブロッキング傾向となるなど、北半球全体で偏西風の蛇行が大きかった。アラスカや東経90°付近も正偏差で気圧の尾根が強く、朝鮮半島付近が気圧の谷となって日本付近は広く負偏差に覆われた。このため、東北地方だけでなく西日本や南西諸島にも時々強い寒気が南下した。また、日本の東海上は正偏差となって西谷(日本の西に気圧の谷)が強く、東北地方は発達した低気圧の影響を受けやすかった。
東北地方は、上旬前半は強い寒気が南下して冬型の気圧配置が続いたが、上旬後半から中旬は日本海を発達しながら通過した低気圧の影響もあり、寒暖の変動が大きかった。
最近の天候経過
3月上旬
:低気圧や気圧の谷が数日の周期で通過した。特に、4日は南岸低気圧の影響で東北南部は大雪となり、交通機関に障害が多発し、死亡事故も発生した。また、上旬前半は強い寒気が南下して冬型の気圧配置が続き、東北日本海側を中心に雪となったが、後半冬型の気圧配置は一時的で、高気圧に覆われ晴れる日もあった。
平均気温は東北地方で低い。降水量は東北地方で平年並。日照時間は東北北部で平年並、東北南部で多い。
3月中旬
:11日と17日は、日本海を発達しながら進んだ低気圧の影響で、東北地方は雨となった。低気圧の通過後は冬型の気圧配置が強まったが、強い寒気の南下は一時的で、東北地方は寒暖の変動が大きかった。東北日本海側は曇りや雨または雪の日が多く、東北太平洋側は概ね晴れた。
平均気温は東北地方で平年並。降水量は東北日本海側でかなり多く、東北太平洋側で平年並。日照時間は東北日本海側でかなり少なく、東北太平洋側で少ない。
太平洋赤道域の海水温等の状況、及びエルニーニョ現象等の今後の見通し
エルニーニョ監視速報(No.150)より抜粋(
http://www.jma.go.jp/
)
太平洋赤道域の日付変更線付近で対流活動が活発化したことに伴い、大気下層の西部で西風偏差、東部で東風偏差が卓越した。その結果、海面水温は正偏差域が縮小し、東部を中心に負偏差域が拡がった。海洋表層(海面から深度数百m までの領域)水温では、中部で顕著な正偏差、東部で負偏差が見られた。
エルニーニョ監視海域の海面水温は、春は基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)に近い値で推移し、その後基準値よりやや高い値で推移するとみられる。予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は低い。
【解説】
太平洋赤道域の大気は、2 月を通じて日付変更線付近を中心に対流活動が活発で、その東側の大気下層では東風偏差が卓越した。その結果、1 月に太平洋赤道域のほぼ全域を占めていた海面水温の正偏差域が縮小し、東部で負偏差域が拡がった。2 月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は-0.1℃となった。表層水温においても、東部を中心に負偏差が卓越した。したがって、2004 年秋以降続いてきた東部の海面水温が平年よりやや高い状態は、ほぼ解消した。
一方、対流活動の活発域西側の大気下層で卓越した西風偏差に対応して、中部の海洋表層では水温の正偏差が出現し、東進しつつある。今後4 月から5 月にかけて、この正偏差が東部に到達し、東部の海面水温偏差を再び正に転じさせる可能性が高い。しかし、現在、東部の表層水温では負偏差が卓越していることに加え、海面水温分布を反映して東部では東風偏差が当面維持されるとみられることから、東進してきた表層水温の正偏差は弱まると考えられる。したがって、東部の海面水温偏差が正に転じたとしても、その振幅が一気に増大する可能性は低い。
エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が今後増大し、夏には基準値より高い値で推移すると予測している。しかしながら、予測モデルはここ数か月海面水温を実際よりも高めに予測する傾向があるので、春以降に基準値との差が増加するものの、その増加の程度はモデルの予測を下回ると考えられる。
以上のことから、監視海域の海面水温は春に基準値に近い値をとり、その後基準値よりやや高い値で推移するとみられ、予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は低いと判断される。ただし、東部太平洋赤道域では季節的に春は海面水温が高く大気との相互作用が起きやすいので、大気・海洋の状況を引き続き注意深く監視していく。
reigai@ml.affrc.go.jp