水稲冷害研究チーム

1997年東北稲作動向(新聞記事等から)


1997年東北稲作動向(新聞記事等から)

 本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
 稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
 なお,記事の収集については東北農業試験場情報資料課長下川さんにご協力をいただいています.


2月


 
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○ 2月1日(土)北朝鮮が窮状訴え
 国連当局者が明らかにしたところによると、北朝鮮の国連大使は29日付けで国連の事 務次長に書簡を送り、食糧事情の苦しさを訴え、国連を窓口にした食糧援助の継続を養 成した。
(日本農業新聞)

○ 2月1日(土)6月までに備蓄ゼロか、北朝鮮
 2年続きの水害などで深刻な食糧難に見舞われている北朝鮮政府が、昨年秋に収穫され た米など穀物の備蓄が6月までに底をつくと予測していることが29日わかった。北朝 鮮への食料援助を実施している国連の世界食糧計画(WFP)平壌事務所がまとめた報 告書が明らかにした。
(日本農業新聞)

○ 2月1日(土)平均気温北で高く、東・西では平年並み
 気象庁は31日、2月1日から28日までの1ヶ月予報を発表した。平均気温は北日本 で高く、東、西日本で平年並み、南西諸島では低い可能性が高い。降水量は南西諸島で は多いが、その他の地方は平年並み。日照時間は南西諸島で少なく、その他の地方は平 年並み。
(日本農業新聞)

○ 2月1日(土)コシ以外は苦戦、12月卸売り価格
 食糧庁が1月31日まとめた12月の米の卸・小売り価格調査によると、卸売り価格は 人気「コシヒカリ」は前月より1、2%アップしたが、他の銘柄は軒並みダウン。小売 り価格は全般に値上がりした。
(日本農業新聞)

○ 2月1日(土)水稲直播き栽培推進を、郡山市
 郡山市と郡山地域農業改良普及センターは1月31日、農業改良推進員、認定農家、直 播き栽培農家らを集め水稲直播き栽培講演会を開いた。水稲直播き栽培は食糧法施行に 伴い、生産調整の一つの手法として認められたことや省力化などのメリットがあること から、行政とJAが一体となって推進しているもの。
(日本農業新聞)

○ 2月2日(日)全量種子更新を徹底、宮城のササBL
 宮城県稲作安定対策本部は1月31日、県内の市町村関係者やJA営農指導員らが参加 して、ササニシキBL(愛称ささろまん)推進対策会議を開いた。市場評価を早期に確 立するため、(1)全量種子更新の徹底、(2)圃場識別旗の設置−など来年度の推進方針など を確認した。9年産は適地適品種作付け誘導の方針の下、3ヘクタール以上の団地化し た水田に昨年より約千ヘクタール多い5千5百ヘクタールに作付けする。
(日本農業新聞)

○ 2月4日(火)青森県米作りの方言680語つづり出版
 青森市の三浦善雄さんは、津軽の米作り作業を津軽弁で1冊にした「青森・米作りの方 言」をこのほど出版した。手帳を手にメモした約2500語のうち680語を収録。「だ れか記録しておかねば」との思いが苦心の1冊に実った。
問い合わせ先:青森市本町1−7−5。電話0177-76-2208。
(日本農業新聞)

○ 2月4日(火)10年ぶりに大雪、宮城
 本州南岸沿いに北上した低気圧のため、東北太平洋側は3日、雪景色一色となった。特 に宮城県は10年ぶりの大雪を記録したが、夕方には峠を超えた。
(日本農業新聞)

○ 2月6日(木)ハワイへ米輸出、JAあきた経済連
 JAあきた経済連はハワイの日系人向けに「あきたこまち」の輸出を始めた。5日、第 1陣として1トンを試験輸出し、それ以降は月5トンを継続輸出できるよう宣伝してい く考えだ。同連は米の輸出を計画、約5年間市場調査してきた。輸出先をハワイに決め たのは、約30万人の日系人のほとんどが米を主食としていることや、日本観光客が多 く和食レストランの需要も見込めること。また、本物志向の購買層がおり、米文化が定 着していることなどだ。
(日本農業新聞)

○ 2月7日(金)都会に中山間地情報
農水省は9年度から、中山間地域の空き家や就職情報などを収集し、それを都市住民に提供して定住人口を増やす事業を始める。過疎と高齢化に悩む中山間地域の活性化には人口増が欠かせず、さまざまな情報をインターネットなどを通じて提供するとともに東京と大阪にある「ふるさとプラザ」に定住相談窓口を設置、田舎に住みたい人や新規就農希望者の相談に乗る。
(日本農業新聞)

○ 2月7日(金)品質・食味アップを、岩手県
岩手県は「いわて純情米」生産技術会議を開き、9年度産米の生産・販売対策などについて協議した。会議では「売れる米づくり」を推進するために、(1)品質・食味ワンランックアップ運動の展開、(2)品種の適正配置による作柄の安定化−などの重点方針を確認した。
特に、ワンランクアップ運動では、(1)整粒歩合の確保「80%」以上、登熟歩合「85%」以上、(2)1等米比率「90%」以上、(3)種子更新率「100%」、良質堆肥「1000キロ」以上の適正施用−の5つの目標を掲げて、品質向上に取り組む。
(日本農業新聞)

○ 2月8日(土)8年産米うまさ全般に向上
日本穀物検定協会は7日、8年産米「米の食味ランキング」の中間発表を行った。最上級の特Aランクは10産地で、前年産より1産地増えた。品種は「コシヒカリ」が中心。 Aランクは36産地に増えるなど、全般に食味がアップした。東北地域のランキングは次の通り。
    青森(弘中):むつほまれ A'
    青森(弘中):つがるおとめ A
    青森(弘中):むつかおり A'
    岩手(県南):ササニシキ A'
    岩手(県中):あきたこまち A
    岩手(県南):ひとめぼれ 特A
    宮城(県北):ササニシキ A
    宮城(県北):ひとめぼれ 特A
    宮城(県南):ひとめぼれ A
    宮城(県北):ササニシキBL A
    秋田(県南):あきたこまち 特A
    秋田(本荘):ササニシキ A'
    秋田(県北):キヨニシキ B
    秋田(県北):あきた39 A'
    山形(庄内):ササニシキ A
    山形(内陸):はなの舞い A'
    山形(庄内):はえぬき 特A
    山形(内陸):はえぬき 特A
    福島(会津):コシヒカリ 特A
    福島(中通り):コシヒカリ A
    福島(浜通り):初星 A
    福島(会津):ササニシキ A
(日本農業新聞)

○ 2月8日(土)3地区産米が3年連続特A、食味ランキング
 日本穀物検定協会は7日、平成8年産米の食味ランキングを中間発表した。東北では3年連続の特Aは、岩手県南と宮城県北の「ひとめぼれ」、山形内陸の「はえぬき」が選ばれた。
(日本農業新聞)

○ 2月8日(土)二酸化炭素の水稲影響実験、岩手県雫石で実施へ
二酸化炭素の濃度上昇が水稲に与える影響を調べる国のプロジェクトが、9年度から雫石町でスタートする。農水省農業環境技術研究所、東北農業試験場が主体。実験圃場に高濃度の二酸化炭素ガスを流し、水稲の生長・収量や水田生態系を調べる。研究は12年度まで行われ、植物の機構の変化を解明するほか、得られたデータを基に21世紀の食糧確保対策や環境モデルを作成する。二酸化炭素の濃度上昇は地球環境の大きなテーマで、研究は世界的な注目を集めそうだ。
(岩手日報)
 
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○ 2月12日(水)6年産政府米在庫処理へ、きょう値引き入札
 食糧庁は12日、政府米の在庫処理策として平成6年産(古々米)の値引き入札を行う。今年から定期的に行う古米の特別売却の1回目。6年産米の在庫は約70万トンだが、ほとんど売れる見込みがない。このため、積極的に値引きすることで、「優先的に処理したい」(同庁)考え。だが、同米が安値で出回れば、自主米価格をさらに低落させる要因になり、混乱が懸念される。
(日本農業新聞)

○ 2月12日(水)宮城、山形に大雪注意報
 仙台管区気象台は11日午後2時30分現在で、宮城県全域と山形県の村山、置賜、最上地方、福島県の中通り、浜通り地方に相次いで大雪注意報を発令した。東北地方の上空5000メートルに、氷点下36度以下の強い寒気が入り込み、11日午後から12日にかけて平野部で10〜20cm、山沿いでは20cm以上の雪が降る見込み。
(日本農業新聞)

○ 2月13日(木)水稲直播き再構築へ
米どころ日本一運動置賜地域協議会などの主催で、平成8年度の西置賜水稲直播き栽培検討会が開かれた。同管内の直播きは、先進地として4年に40ヘクタールに達してから伸び悩んでいる。生育の遅れによる収量、品質の低下などがネックになっているが、天候に恵まれ、移植並の実績を挙げた昨年の成功例を参考に、基本技術の見直しなどで、先進地の再構築を図ることにした。
(日本農業新聞)

○ 2月14日(金)新農業基本法、「農業振興」位置づけを
地域農業振興の観点から、新農業基本法の制定を求める決議を採択した地方自治体が、全国で2334(2月3日現在)に上り、全体の7割を超えた。「食とみどり、水を守る中央労農市民会議」の調査でわかった。食料自給率向上や農林業の公益的機能重視などを新農業基本法に盛り込むことを望む決議が多い。農水省も「地域農業を守る立場からの決議がほとんど」(大臣官房)とみている。日本農業の将来に対する危機感と農業再建を願う意識が、地方ではきわめて高いことの反映といえる。
(日本農業新聞)

○ 2月14日(金)古米入札、前回より平均300円安
食糧庁は13日、九米穀年度第1回の政府米値引き入札の結果をまとめた。落札量は2万トンで、前回より1万トン減。平均価格は1万5千4百60円(60kg)と、前回より300円安となった。
(日本農業新聞)

○ 2月14日(金)高品位米作りさらい、山形
山形米どころ日本一運動協議会は12日、平成8年度コンクールの表彰と講演会を開いた。「はえぬき」「どまんなか」を基幹品種に、品質・食味の高い米作りに県挙げて取り組んできた3年間の運動の成果を評価。食糧法施行後の新たな生産・流通体制の確立に取り組む決意を確認し合った。
(日本農業新聞)

○ 2月16日(日)山形、県外3品種を優良品種に
山形県農産物品種審査会は14日、水稲では「あきたこまち」など県外3品種と、県が独自に開発した「山形54号」を県優良品種に認定することなどを決め、近く知事に答申する。同県では、平成4年から作付けが始まった県独自の「はえぬき」「どまんなか」を基幹品種に普及拡大を進めてきた。このうち「はえぬき」は平成8年の作付けで全面積の41.8%に達した。同時に、米需要の多様化の流れの中で、県外品種の作付けも増え、8年産で「あきたこまち」は6430ヘクタール、「ひとめぼれ」は5739ヘクタール、「コシヒカリ」は2302ヘクタールで栽培された。3品種合わせてのシェアは19%となり、販売戦略面でも必要な品種となった。
(日本農業新聞)

○ 2月16日(日)おいしい米作ろう、JA江刺市
秋耕には「秋一番」、春耕には「春一番」でおいしい米を作ろう−と、JA江刺市は土壌改良資材の全戸、全面積の施用を進めている。改良資材は重いのが難点で農家が敬遠しがちだが、同JAは、施用機を多く導入し、楽に施用してもらう計画だ。
(日本農業新聞)

○ 2月17日(月)ブレンドが決めて産地銘柄はマル秘
米の安売り競争が加熱する中で、味のこだわった高級ブレンド米を売る米卸の動きが広まっている。使用銘柄を明かさず「卸のブレンドノウハウで魚沼よりもうまい米」とPR。店頭価格を5キロで4千円台に設定している。新潟・魚沼「コシヒカリ」をも上回る水準だ。すでに神奈川、大阪の大手卸2社が手がけたが、滑り出しは好調。来月はJA岩手県経済連も参入する。
(日本農業新聞)

○ 2月18日(火)新稲作農業の確立・普及へ、直播きモデル圃場に本腰、農水省
農林水産省は平成9年度から3か年にわたり、新規に農業キーテクノロジー等確立実証モデル事業(水田作)に取り組む。これは同省が6年度から日本型直播き稲作実証事業と革新的農業技術・経営実証モデル事業として実施してきた実証事業を同確立実証モデル事業として内容を充実する。
(日本農業新聞)

○ 2月20日(木)遺伝子組み換えで耐塩性稲を作出
岡崎国立共同研究機構基礎生物研究所は19日、遺伝子組み換えによって耐塩性稲作出に世界で初めて成功したと発表。塩によって低下しやすい光合成の活性を保護する物質を作る酵素の遺伝子を土壌細菌から取り出して稲に導入した。この技術を使えば、トウモロコシやジャガイモなど他の主要農作物にも耐塩性を与えることができる。世界では塩害によって作物を作れない地域が多く、耐塩性作物の開発は長年の課題だった。
(日本農業新聞)

○ 2月20日(木)上場半数が底値、自主米東京入札
自主流通米価格形成センターは19日、東京取引場で8年産自主流通米の第6回入札を行った。高値感の強まった新潟岩船「コシヒカリ」に落札残がでるなど、米卸は安値応札に終始した。平均落札価格は60キロ1万9590円で、基準価格比6%安、前回の東京入札より1.4%ダウンした。
(日本農業新聞)
 
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○ 2月21日(金)春の訪れは順調に推移
気象庁は20日、3〜5月の3ヶ月予報を発表した。全国的に暖冬傾向が続いているが、3月から向こう3ヶ月も、平均気温は北日本で高く、その他の地方も平年並みに推移すると見込み、順調な春の訪れを予測した。
(日本農業新聞)

○ 2月21日(金)平均気温は高く、降水量平年並み
仙台管区気象台は20日、東北地方の3月から5月の天気予報を発表した。それによると、平均気温は高く、降水量は平年並み。日本海側の降雪量は少ない見込み。(詳細は3ヶ月予報参照)。
(日本農業新聞)

○ 2月23日(日)タイマーで自動灌水
水稲の冷害対策に効果が期待される自動灌水機が登場した。水位を基準に給水する従来のタイプと異なり、タイマーの働きで時間給水する仕組み。手間いらずで夜間に水張りができ、昼間の地温確保に役立つ。
(日本農業新聞)

○ 2月23日(日)おまけ付けて米販売、青森のJA木造町
米の販売の産地間競争が激化しているが、青森県のJA木造町は、4月からおまけ付きで米を売り出す。通信販売など直接JAから農産物をおまけとして付ける。顧客の確保と農産物の新たな販路拡大を狙ったもの。全国でも例を見ない取り組みだけに注目される。
(日本農業新聞)

○ 2月24日(月)省力化に夢の農業かける
21世紀の農業の担い手が、夢と可能性を持てるような技術革新を。農水省が昨年打ち出した「農業キーテクノロジー行動計画」(アグロキー21)の取り組みが、新年度から本格的に動き出す。10分野での技術革新の鍵となる中核的な省力化技術を早急に開発し、現場への普及を目指したもの。また品種開発など省力化につながる事業も同行動計画の関連事業として位置づけた。民間からの支援を積極的に求めながら推進し、21世紀の夢の農業の可能性を探る。
(日本農業新聞)

○ 2月25日(火)水稲3品種奨励品種に、宮城県
宮城県は24日、主要農産物品種審査会を開き水稲「東北152号」「東北154号」「東北IL7号」の3品種を県奨励品種に「指定することを適当と認める」との知事あて答申をまとめた。
「東北152号」は「ひとめぼれ」を父、「チヨニシキ」を母として交配、やく培養の手法を利用して古川農業試験場が育成した。いもち病に強いのが特徴で耐倒伏性も強く食味を「ひとめぼれ」並みに良い。収量性でも「ひとめぼれ」よりやや勝る。
「東北IL7号」は現在4品種で構成されている「ササニシキBL」に新たな真性抵抗性遺伝子をもつ品種を追加するもの。「ササニシキBL」による減農薬栽培の安定化を図る。
「東北154号」は酒造好適米で古川農試が「山田錦」を母に「東北140号」を父に交配、そのF1を父に、「東北140号」を母に戻し交配して育成。耐倒伏性、耐冷性が強く玄米千粒重が大きい。酒造適性も「美山錦」並みの良さ。
(日本農業新聞)

○ 2月27日(木)自主米大阪入札、底値が続出
自主流通米価格形成センターは26日、大阪取引場で8年産自主流通米第6回入札を行った。先週の東京取引場入札と同様に、米卸が底値応礼で臨んだため平均落札価格は60キロ1万9千471円、基準価格比6%安で前回の大阪入札より2ポイントダウンした。今月の東京、大阪の両入札で底値張り付き銘柄が続出した結果、次回の4月入札で基準価格が引き下げられる銘柄は十数銘柄に達する見込みだ。
(日本農業新聞)

○ 2月28日(金)直播き技術の体系整理が急務、8年度稲作検討会
農水省は各都道府県、関係団体を集めて「平成8年度産稲作検討会」を24日、開き、昨年の水稲の作柄の総括と、低コスト・省力技術として注目される日本型直播稲作技術の推進に向けた課題、行政、普及サイドの取り組みを協議した。多様な直播き技術の体系的整理が必要であり、安定的な現場技術としての確立・普及を加速させることが急務とされた。
(日本農業新聞)

 
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