水稲冷害研究チーム
1997年東北稲作動向(新聞記事等から)
1997年東北稲作動向(新聞記事等から)
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業試験場情報資料課長下川さんにご協力をいただいています.
12月
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○ 12月2日(火)岩手のオリジナル米「かけはし」生産・流通が軌道に
岩手県の銘柄米「かけはし」の生産・販売が、ようやく軌道に乗りはじめた。一等米比率が年々上昇し今年は8割近くに達したほか、販売面では値ごろ感のある米として徐々に評価が上がってきた。
(日本農業新聞)
○ 12月2日(火)
食糧庁は1日、1997米穀年度(96年11月〜97年10月)の主食用うるち米の販売数量をまとめた。政府米が前年度より12万トン増えたものの、自主流通米が同51万トン減と大幅に減少したため、全体では同39万トン減の414万トンとなった。
(日本農業新聞)
○ 12月2日(火)宮沢賢治ゆかりの米「陸羽132号」販売、JA花巻市
宮沢賢治ゆかりの米「陸羽132号」の味を知ってもらおうと、JA花巻市女性部はこのほど「こだわり米・陸羽132号」を同JA農産物直売施設「母ちゃんハウス」で販売し好評を得ている。
(日本農業新聞)
○ 12月4日(木)スズメはチウラム水和剤が嫌い
岡山県農業試験場は、水田の乾田直播栽培で問題となっている種まき後のスズメの食害回避に、種籾のチウラム水和剤処理が有効なことを明らかにした。処理籾で栽培しても薬害が発生せず、苗立ち率は低下しない。
(日本農業新聞)
○ 12月4日(木)マイルド農業広げよう、山形
環境保全型の農業を目指し、実践農家や関係機関が一体となって設置した「県マイルド農業推進協議会」の初会合が3日、山形市で開かれた。出席した委員から活発な提言が寄せられ、運動を点から面へ広げていくため、生産農家は農業経営の中にマイルド農業を明確に位置付け、試験・研究機関も開発した新技術を積極的に紹介。今後の議論を県や農業団体などの施策に反映させていくことになった。
(日本農業新聞)
○ 12月4日(木)水田複合へ技術指導
東北農政局は3日、1996年度の東北農業情勢報告を発表した。第2部の特集編で「農協が変える東北の水田農業−地域複合化の現状と課題」と題して、東北のJAへのアンケート結果をまとめ、複合化へのJAの課題などを探っている。転作作物の導入に際してはJAの役割が大きい−などの結果が出ている。
(日本農業新聞)
○ 12月4日(木)水稲直播手応え、秋田・JA琴丘町
JA琴丘町は今年、水田で試験的に取り組んだ水稲直播の生育と収量の結果をまとめた。約80アールで「でわひかり」を種まき、10アール当たり480キロの収穫があった。慣行栽培により平均収量は620キロなので、約8割相当となり、「もう1俵分欲しいところ」とはしながらも、引き続き栽培技術を研鑚していけば慣行栽培に近い収量を確保できるものと、手応えを得ている。
(日本農業新聞)
○ 12月5日(金)「ひとめぼれ」高い一等米比率
東北各県の食糧事務所は4日、米の検査結果を発表した。主な品種別の一等米比率は、「ひとめぼれ」が宮城で94%、岩手で95.5%、福島で95.1%と高い水準を維持。また、宮城の「ササニシキ」はやや登熟不良が出ているものの、89%とまずまず。秋田の「あきたこまち」も95.6%と順調だ。青森期待の新品種「つがるロマン」は94.0%と好調。いもち病対策に力を入れている岩手の「かけはし」は74.7%と、年々比率を上げている。
(日本農業新聞)
○ 12月6日(土)期間の初めは天気崩れる、1か月予報
仙台管区気象台は5日、向こう1か月の予報を発表した。この期間の初めは気圧の谷の影響で天気は崩れる見込み。その後冬型の気圧配置となるが長続きはしない。平均気温は平年並みの可能性が大きい。
(日本農業新聞)
○ 12月10日(水)もみ枯細菌病など発病抑える菌発見
中国農業試験場は9日、水稲のもみ枯細菌病、苗立枯細菌病の発病を抑える細菌を4種類発見したことを明らかにした。そのうち一つは、ばか苗病にも効果がある。これらの病気について、農薬だけに依存しない生物的防除の可能性を高める発見として注目される。
(日本農業新聞)
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○ 12月11日(木)エルニーニョ過去最大
気象庁は10日、現在続いているエルニーニョ現象が過去の記録を上回る最大規模に達していると発表した。ペルー沖の監視海域の海面水温が、同現象の監視を始めた1949年以降、平年より3.6度高い過去最高の値を示し、ピークに達したとみられる。過去の同現象で、冬を越し春まで続いた例は6回。今世紀最大といわれた82〜83年以外は、いずれも暖冬。天候をみると長雨、干ばつ、相次ぐ台風など異常気象が多発、野菜などは乱高下した。
(日本農業新聞)
○ 12月13日(土)魚沼コシ落札残、自主米大阪入札
自主流通米価格形成センターは12日、大阪取引所で今年産の自主米第5回入札を行なった。新潟・魚沼「コシヒカリ」が北海道2銘柄とともに落札残となった。魚沼コシの落札残は今年産で初めて。上場数量は58銘柄、7万4千800トン。前回の大阪入札より2万9千トン増の大量上場となったのは、来月の入札がないため。落札加重平均価格は1万7千221円で、基準価格比11.5%安。
(日本農業新聞)
○ 12月13日(土)期間の前半は冬型の気圧配置、1か月予報
仙台管区気象台は12日、1か月予報を発表した。期間の前半は気圧の谷の通過後、冬型の気圧配置になるが、長続きしない見込み。後半は次第に冬型の気圧配置となり、日本海側では曇りや雪の日が多く、太平洋側では晴れの日が多い。平均気温は平年並みの可能性が大きい。
(日本農業新聞)
○ 12月14日(日)穀物相場高騰か
今年発生したエルニーニョ現象は、史上最大規模であることが確認され、来年の穀物相場への不安が高まっている。異常気象で米国が大幅減産となれば、相場が高騰。トウモロコシ、大豆のほとんどを輸入に頼る日本にとって、飼料価格の引き上げにつながる。中国が輸出力を失って、来年早々輸入に転じるとの予想もあり、商社筋は今後「穀物相場が安くなる要素はどこにもない」とみている。
(日本農業新聞)
○ 12月16日(火)猛威振るうエルニーニョ現象
エルニーニョ現象による寒波が、わが国の冬の食卓を直撃しそうだ。メキシコでは、一部地域でカボチャが全滅という情報もある。同国産カボチャは12月から3月のわが国の流通量の半分を占める。また、同じカボチャ産地のニュージーランドも寒波で生育が遅れており、需給に大きく影響を与えるものとみられる。
(日本農業新聞)
○ 12月16日(火)東北農政局がUターン者と懇談会
UターンやIターンしてきた若手農業者を集めて話し合いが12日、仙台で開かれた。東北農政局が主催した「21世紀農業を目指す担い手との懇談会」に、東北6県から20〜30代の7人の農業参入者が出席、農政局幹部と活発な意見交換をした。
(日本農業新聞)
○ 12月17日(水)米最終作況「やや良」
農水省は16日、米の最終作況指数と収穫量を発表した。全国の作況指数は102の「やや良」で、4年連続の豊作が確定した。収穫量は当初計画の978万トンを約22万トン上回る1千万4千トン。出穂期以降の天候がよく、10アール当たり収量が過去4番目の515キロに上り、病害虫被害も少なかったため豊作になった。
(日本農業新聞)
○ 12月17日(水)作況103変わらず
東北農政局は16日、水稲の収穫量を発表した。東北全体の作柄は、作況指数が103の「やや良」、収量は560キロで平年より18キロ、前年より2キロ増えた。作況指数は前回調査と変わらなかった。収穫量は279万8千トン、作付け面積は49万9200ヘクタール。
(日本農業新聞)
○ 12月17日(水)各県の主力品種高い一等米比率
東北地方の各食糧事務所は16日、12月10日現在の米検査成績を発表した。一等米比率も前年同期を若干下回っている県もあるものの、好調に推移している。品種別では、岩手の「ひとめぼれ」が95.4%、山形の「はえぬき」94.7%、福島「コシヒカリ」91.8%などで、各県の主力品種は好調なほか、青森の「つがるロマン」も94.1%と高い。
(日本農業新聞)
○ 12月18日(木)担い手確保きめこまかに、岩手
農業の担い手をどう確保していくか検討を続けていた、岩手県農業担い手懇談会は、小・中学校、高校・大学など人の成長過程に合わせた各段階で、担い手育成のためのきめこまかな対策を立てることが重要−とする提言をまとめ、近く県農政部長に提出する。同県では40歳未満の基幹的農業従事者が、この5年間で半数以下に減少するなど、極めて深刻な事態になっており、県では提言を基に、来年3月までに総合的なビジョンを作り上げる。
(日本農業新聞)
○ 12月19日(金)農薬工業会がホームページ開設
農薬工業会は19日からインターネットにホームページを開設する。迅速・効率的な広報活動が狙いで、世界農薬工業連盟や外国の機関ともリンクしている。ホームページには、組織の概要、農薬情報、農薬Q&Aなどを掲載。アドレスは(http://www.jcpa.or.jp/)
(日本農業新聞)
○ 12月19日(金)米よく知って、秋田県立農業科学館
秋田県立農業科学館(大曲市)では、米の品種や加工などを紹介しながら実際に調理などの体験を交え「米そのものを知り」「米を見直し」「米の利活用」の拡大を図ろうと、特別企画展「米を知ろう−楽しく学ぶコメ・こめ展」を16日から開いている。
(日本農業新聞)
○ 12月19日(金)期間を通して平均気温高い、3か月予報
仙台管区気象台が発表した向こう3か月(1月から3月)の予報によると、期間を通して平均気温は高く、降水量は日本海側で平年並み、太平洋側で多い見込みで、日本海側の降雪量は少ない。(詳しくは3か月予報参照)
(日本農業新聞)
○ 12月20日(土)半数以上が底値、自主米東京入札
自主流通米価格形成センターは19日、東京取引場で第5回入札を行なった。安値観の上に大量上場で、半数以上の銘柄が底値に張り付き、5300トンと史上2番目の落札残が出た。落札加重平均価格は、1万7千404円で基準比11%安。前年同期に比べ2500円安となった。これで年内の入札は終わった。
(日本農業新聞)
○ 12月20日(土)平均気温は平年並み
仙台管区気象台は19日、東北地方の1か月予報を発表した。期間を通して冬型の気圧配置の日が多くなるが、前半は長続きしない。日本海側は曇りや雨の日が多く、太平洋側は晴れの日が多い。平均気温は平年並みになる可能性が大きい。
(日本農業新聞)
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○ 12月21日(日)エルニーニョ現象勢力再び拡大か
NASAが18日、インターネット上で発表した今月10日現在の海面水温の分析写真によると、今世紀最大規模とされるエルニーニョ現象の海水域が、1日の時点より拡大傾向にあることが明らかになった。しかし、今年のエルニーニョ現象の2回目のピークとされる11月10日の勢力には達していない。
(日本農業新聞)
○ 12月23日(火)乳苗栽培、育苗10日に短縮、宮城
JA宮城経済連は、良質宮城米安定多収生産栽培実証展示圃を設置していたが、その成績検討会を開いた。乳苗の検討会では、目標収量構成要素と達成率などを報告。収量では目標収量600キロに対し、「ササニシキ」で102%、「ひとめぼれ」97%だった。考察では、(1)基肥は初期生育を良くするため、速効性の窒素成分を多めにし、さらには、側条施肥田植え機を使用した方が良い、(2)乳苗は慣行より欠株が多くなるので、栽植密度・植え付け本数とも注意する必要がある、(3)乳苗は葉齢が若く中苗にくらべ数日遅れるので、出穂晩限を超えないように田植え時期を選定する必要がある−などとりまとめた。
(日本農業新聞)
○ 12月27日(土)エルニーニョ農業被害途上国で深刻化、FAO
国連食糧農業機関(FAO)は26日、エルニーニョ現象による農業生産への影響などで37の開発途上国が深刻な食料不足に陥っていることを明らかにした。今後の気象変動によっては過去最悪の規模に広がることを懸念している。FAOは、エルニーニョが赤道地帯、南半球に干ばつや洪水を引き起こし、農業生産に大きな影響を与えたと報告。中米・カリブ海諸国では穀物生産が15〜20%減少。豪州でも小麦が25%減った。アジアでも米・飼料穀物の減産が確認されており、アフリカでは作付中の粗粒穀物への深刻な被害が懸念されているという。
(日本農業新聞)
○ 12月27日(土)冬型の気圧配置続き、太平洋側晴れ多い
仙台管区気象台は26日、東北地方の1か月予報を発表した。冬型の気圧配置の日が続き、日本海側は曇りや雪の日が多く、太平洋側は晴れに日が多い。平均気温は平年並みになる可能性が大きいが、前半は寒暖の変動が大きい。
(日本農業新聞)
○ 12月28日(日)エクアドルで洪水
エルニーニョ現象で、エクアドルやペルーなどでは豪雨による洪水や土砂崩れなど被害が拡大している。農作物への影響も懸念されるが、同じ南米でも、地域によっては好影響も期待されるなど、複雑な様相だ。
(日本農業新聞)
○ 12月30日(火)680キロの高収量、水稲打ち込み点播、鶴岡
山形県内の今年の水稲直播栽培は、登熟期の天候に恵まれ、各地で移植並みの収量を上げた。中でも鶴岡市の農家は、初めて打ち込み式点播に挑戦、平均680キロの高収量を確保した。これまでの散播に比べて発芽がそろって欠株が少なかった上に、鳥害がなかったことなどが、好成績につながった。
(日本農業新聞)
○ 12月30日(火)雪不足に悲鳴、エルニーニョの影響か
過去最大級のエルニーニョ現象の影響か、全国的に暖冬傾向だ。降雪も少なく、雪に悩まされる地域はほっとひと安心。反対に雪頼みの観光業やスキー場にとっては、雪不足は死活問題であり、やきもきする日が続く。
(日本農業新聞)
○ 12月31日(水)水稲直播400ヘクタール増
農水省は、今年産水稲作の直播栽培面積をまとめた。全国の栽培面積は7、725ヘクタールで、前年産よりも約400ヘクタール増えた。乾田直播栽培はほぼ横ばい。湛水直播栽培が増加分のほとんどを占めた。内訳は乾田直播が4、555ヘクタール、湛水直播が3、167ヘクタール。
(日本農業新聞)
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