水稲冷害研究チーム
1998年東北稲作動向(新聞記事等から)
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業試験場情報資料課長森脇さんにご協力をいただいています.
6月
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○6月2日(火) あぜみち通信1号
早くも夏の陽気が感じられる東北地方に、今年も米作りの季節がやってきた。これまでのところ、ほぼ順調のようだが、最大規模のエルニーニョ現象の年でもあり、今後の気象変化は予断を許さない。6県の農家の協力を得て、水稲の生育状況を現場から報告していく。
青森県木造町農家:水田3.9ヘクタールに「あきたこまち」と「つがるロマン」を作付けた。田植えは5月8〜11日。平年より3日ほど早い。好天で水温も高く、活着とその後の生育は良好。除草剤の散布も通常より10日早く行った。今後の水不足が心配だ。
岩手県金ヶ崎町農家:4.1ヘクタールに「ひとめぼれ」「ササニシキ」「亀の尾」を作付けた。5月1〜14日に田植えをし活着は良好。すでに分げつが見えてきている。生育の早いものにイネミズゾウムシが発生したので防除した。
秋田県平鹿町農家:6.9ヘクタールに、「あきたこまち」「ふくひびき」「美山錦」「おきにいり」を作付けた。今年は苗の生長が早かったが、例年通り5月15〜24日に田植えした。好天に恵まれ活着もよく順調な生育だ。
宮城県矢本町農家:5.3ヘクタールに、「ササニシキ」「ひとめぼれ」を作付けた。田植えは5月1〜9日までに行った。苗の生育も順調だ。
山形県山形市農家:7ヘクタールに、「はえぬき」「コシヒカリ」「ササニシキ」を作付けた。田植えは5月22日に終了。除草剤の散布を済ませてほっとしたところだ。好天続きで苗が伸び過ぎ、田植え後も高温続きで一部、葉先が色づいているが生育は順調だ。
福島県郡山市農家:8.2ヘクタールに、「コシヒカリ」「ひとめぼれ」「チヨニシキ」を作付けた。育苗期からの好天に夜温が高かったことから苗の生長が進み、やや徒長気味の苗を定植した。田植えは平年より少し早く5月7〜16日、その後も比較的好天に恵まれ、生育状況は5月31日現在、「コシヒカリ」で葉齢5.2、草丈23cmと、平年より3〜4日進んでいる。
(日本農業新聞)
○6月3日(水) 北海道・東北に低温情報
北海道・東北地方は、低温に注意−。仙台管区気象台は2日、札幌管区気象台は1日から2日にかけ、低温に関する情報を発表、農作物の管理に十分注意するよう呼びかけている。
東北地方は、低気圧やオホーツク海高気圧からの冷たい東よりの風の影響で、太平洋側を中心に、日中の最高気温が平年より5度前後低い状態が「ここ1週間近く続く」見込み。
(日本農業新聞)
○6月3日(水) 関東以西梅雨入り
気象庁は2日、東北と梅雨のない北海道を除き全国的に梅雨入りしたとみられると発表した。平年より10日(関東)から4日(四国)も早い。東北地方の平年の梅雨入りは10日だが、それよりやや早まる見込み。
(日本農業新聞)
○6月3日(水) 5月の天気、高温多雨で推移
気象庁は2日、5月の気候統計値を発表した。平均気温は全国の観測地点で平年を上回り、降水量も多く、4月に続いて高温多雨傾向だった。同日発表した3月から5月の気候統計値でも、全国の9割以上の地点で平均気温の最高値を更新、異常に暑い春を裏付けた。
(日本農業新聞)
○6月4日(木) 東北も梅雨入り
気象庁は3日、東北地方が梅雨入りしたとみられると発表した。東北北部は平年より11日、同南部は9日それぞれ早い。
(日本農業新聞)
○6月4日(木) エルニーニョ終息の兆し
エルニーニョ現象に、終息の兆しが見えてきた。気象庁が3日発表した、太平洋赤道域の海面水温などの最新状況によると、5月に入り貿易風が強まり、後半から東部の海面水温が急激に低下、南米大陸沿岸の一部を除いて、ほぼ平年並になった。同庁は直ちに終息とはいえないが、「終息に向かっての急激な変化」とみている。
(日本農業新聞)
○6月4日(木) 高温多雨・・麦を直撃
暑く、じめじめした天気が農作物の生育に影を落とし始めた。収穫期を迎えた麦は、4月以降の高温多雨で赤かび病や穂発芽が発生し、品質の低下による収入減は必至の状況だ。被害は北海道を除き、広範囲にわたり、都道府県農業共済組合連合会や農水省は、品質低下分を実収量から差し引く特例措置の検討に入った。
(日本農業新聞)
○6月5日(金) 減農薬米引き合い強く、宮城・JAみどりの
宮城県JAみどりのの田尻町産直委員会が生産した97年産の産直米(減農薬・減化学肥料栽培)が、2万3千俵を超える売れ行きとなっている。本格供給が始まって10年目、消費者と顔の見える交流や農薬使用基準の作成に取り組んだほか、農水省の有機農産物ガイドライン表示の米適用を見越して、すでに昨年産米から準拠した表示を始めるなど、機敏な取り組みへの信頼は厚い。一方で、引き合いが増える要望に対応しきれない悩みも出ている。
(日本農業新聞)
○6月5日(金) 葉いもち多そう、病害虫発生予報第3号
農水省が4日に公表した病害虫発生予報第3号によると、高温・多雨の影響で、向こう1か月間の病害虫発生が多くなりそうだ。特に、水稲ではいもち病が多い見込み。
(日本農業新聞)
○6月6日(土) 東海以北で気温高め、1か月予報
気象庁は5日、向こう1か月予報を発表。平均気温は、近畿から九州にかけて平年並だが、その他の地方は高い。降水量、日照時間は全国的に平年並。
(仙台管区気象台発表1か月予報参照)
(日本農業新聞)
○6月6日(土) てんき西から東へ
日本付近はこの期間、梅雨型の気圧配置が続く。梅雨前線が9日頃まで南海上に南下して停滞。その後は北上し、前線上を低気圧が11日西日本、12日は東日本の南岸を東進する。
この影響で東・西日本の太平洋側では強い雨が長時間降り続く。一方、オホーツク海高気圧は期間中は広く北海道から本州付近を覆うが、ゆっくりと千島の南東海上に中心を移す。北日本は晴天が続くが、太平洋側は冷涼な海風が入り、曇りや霧が続く。ただし、強い北東の風はなく、気温は平年よりやや低め。
この期間、偏西風の流れは4波長の東西流となっている。
(日本農業新聞)
○6月6日(土) 葉いもち早期多発の恐れ、宮城で注意報
宮城県病害虫防除所は5日、発生予察情報で、葉いもちの早期多発の恐れがあると注意報1号を出した。
これによると、本田での発生が平年6月10日なのに対して、今年が5月30日に確認されたとしている。また、今年は残り苗の放置が多く、県北部ではここからの発生も多く確認された。このため防除所では、残り苗の処分と、発生が確認された場合は周辺田も含めて防除を、また粒剤散布を計画しているところでは、今月20日までの早い時期の実施を呼びかけている。
(日本農業新聞)
○6月6日(土) 食料安定供給困難に、農水省2010年見通し
農水省は5日、新農業基本法制定に向けた「食料・農業・農村基本問題調査会」農業部会に、深刻な農業の担い手不足により、農業構造が崩壊することを懸念する見通しを示した。耕作農機地が今後急激に増え、2010年には農地面積が今より約100万ヘクタールも減り、400万ヘクタールを割り込む事態もあると推測。
(日本農業新聞)
○6月7日(日) 北は晩霜、南は病害、天候異変生育に痛手
6月に入り、北海道を除く全国で本格的な梅雨期を迎えたが、北は低温、南は高温多湿で病害虫が多発するなど、天候異変による農業被害が目立ってきた。南九州や四国など早期米地帯は、葉いもちが多発傾向で、宮城県では警報を発令している。北日本では2日に低温に関する情報が出され、北海道は晩霜害に見舞われた。春からの高温多雨、日照不足で、農作物は軟弱傾向となっているだけに、盛夏に向けて気象情報には注意が必要だ。
(日本農業新聞)
○6月9日(火) 米にがん抑制成分
米国ミネソタ大学の教授は、米に含まれるイノシトールに、がん抑制効果が期待できることを明らかにした。米の有効成分を研究する世界の研究者が集まった国際シンポジウム(京都市)で8日、「肺がん物質を移植したマウスにイノシトールを投与した結果、部分的に肺がん抑制効果がみられた」と発表した。
(日本農業新聞)
○6月9日(火) 輸入停止で熱量供給半減、農水省2025年見通し
農水省は8日、新農業基本法制定に向けた「食料・農業・農村基本問題調査会」の食料部会に、2025年の世界食料需給見通しを示した。世界の人口が今より4割増の80億人に達する一方で、食料供給が追いつかず、穀物(米、小麦、トウモロコシ)と大豆の国際価格が約4倍に高騰する危険性を警告。さらに、食料輸入が止まれば、今の国内農地495万ヘクタールを最大限活用しても、国民への熱量供給は半減すると分析した。21世紀の食料不足が高まる中で、同省は食糧安全保障を確立する「平素からの取り組み」として、農地、担い手、農業技術を中心とする国内農業生産基盤の確保などの必要性を強調した。
(日本農業新聞)
○6月10日(水) やませ予測と営農対策早く、青森の気象情報活用例
東北地方での冷害対策をテーマとするシンポジウムが先頃、岩手県盛岡市内で開かれた。主催はシステム農学会。その中で、青森県JA十和田市の斗澤康広氏は、1994年から稼働している上十三広域農業情報ネットワークを使った気象情報の活用例を報告した。斗澤氏は「やませなどの情報と営農対策を早く農家に提供できる」と話した。
(日本農業新聞)
○6月10日(水) ミカン収量減収見込み、農水省が開花状態
農水省は9日、今年産ミカンの開花状況を発表した。収穫量は、昨年より「大幅に減少することが見込まれる」という。開花盛期は昨年より7〜9日早まった。冬期から春先にかけて温暖だったため発芽期が早まり、それ以降も高温で推移したため。
(日本農業新聞)
○6月10日(水) 低温で野菜品薄、大田市場
東北などで低温傾向が続き、京浜地区への野菜の出荷に影響が出ている。レタスなど葉物や、トマト、キュウリなど果菜類が顕著。
(日本農業新聞)
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○6月11日(木) 低温と日照不足に注意、北海道、東北、関東甲信
オホーツク海高気圧と停滞する梅雨前線の影響で、北海道、東北、関東甲信の幅広い地域で1週間程度低温となるとして、気象庁は農家に注意を呼びかけている。1日の平均気温が平年より4度以上低くなることも予想される。
(日本農業新聞)
○6月11日(木) エルニーニョ終息へ、気象庁
梅雨にも影響を及ぼすエルニーニョ現象がようやく終息しそうだ。気象庁は10日、エルニーニョ監視速報を発表し、「終息に向かいつつある」と判断した。ただ、今世紀最大規模となった同現象がいつ終わるのか、どういう余波が残るのか、まだ明確ではない。
(日本農業新聞)
○6月12日(金) 水稲生育順調、青森県
生育観測圃で10日実施した水稲生育調査の結果、田植え後活着が順調だったことから、太平洋側の一部やませ地帯を除き、生育は平年を上回っている。特に、西海岸、津軽中央、県南内陸で生育が早い。
(東奥日報)
○6月12日(金) 水稲直播栽培マニュアル作成、山形・長井市
山形県内の水稲直播栽培の先進地となっている長井市の平野地区で、今年初めて「取り組もう省力・低コスト稲作」のタイトルで直播栽培のマニュアルを作成した。
(日本農業新聞)
○6月12日(金) イネドロオイムシやや多い、宮城県
宮城県病害虫防除所は11日、発生予報を発表した。イネドロオイムシの発生が「やや多い」としており、先に出された葉いもち多発の注意報とともに十分な警戒が必要。
(日本農業新聞)
○6月12日(金) 葉いもち防除徹底呼びかける、山形県
山形県病害虫防除所は11日、発生予報を発表した。水稲関係の葉いもちは本田ではまだ発生していないが、5月29日に補植用苗での発生を例年より早く確認した。今月後半の天候は気温が高い可能性が大きく、発生時期は例年よりやや早まる見込み。伝染源となる補植用苗を直ちに処分し、粒剤の散布は遅くとも20日までに完了すること。
(日本農業新聞)
○6月13日(土) 今度は「ラニーニャ」
世界的な異常気象をもたらした大規模エルニーニョ現象に替わって、今度は逆に、南米沖の海面水温が平年より低くなるラニーニャ現象が今年後半に起こりそう−との予測を米国海洋大気局(NOAA)が11日までに発表した。
(日本農業新聞)
○6月13日(土) 関東以西気温は高め、1か月予報
気象庁は12日、1か月予報を発表。平均気温は、東北以北で平年並のほか高めで推移。降水量は近畿から九州にかけての日本海側で多いが、その他は平年並。日照時間は東北以北の太平洋側、北陸から九州の日本海側や東海、関東甲信地方で少なめとしている。
(仙台管区気象台発表1か月予報参照)
(日本農業新聞)
○6月13日(土) てんき西から東へ
日本付近は太平洋高気圧の勢力が強まり、オホーツク海高気圧は弱まる。このため南岸に停滞する梅雨前線に太平洋高気圧から湿った空気が流入し、週明けと週末は前線の活動が活発になって太平洋側の地方では大雨の恐れがある。
また、関東以北の太平洋側では、週の半ば以上は移動性の高気圧に覆われ、一時的に低温と日照不足は解消し、平年並に戻る見込み。
しかし、20日以降は再びオホーツク海高気圧の勢力が強まり、北東の風が吹くやすく、低温と日照不足の恐れがあり、農作物の管理に注意が必要。
(日本農業新聞)
○6月13日(土) 「かけはし」のいもち防除、岩手県
岩手県農政部農業技術普及技術課は、「かけはし」のいもち病防除のため、栽培農家に薬剤施用適期を示したはがきを送り、防除の徹底を呼びかける。
(日本農業新聞)
○6月13日(土) 水稲生育低温続き足踏み
好天で進んでいた水稲の生育が、6月2、3日から続く低温で足踏みしている。東北各県の10日現在の水稲の生育状況調査では、生育は今のところ平年並から数日進んだ状態で、深刻な影響は出ていない。
青森県:津軽地域では3〜6日早く、県南地域では平年並〜3日早まっている。このうち、やませ地帯の下北が平年並、上北が1日早い状態だが、茎数、草丈、葉数はともに平年を上回っている。
岩手県:3日以降の低温で生育は緩慢となっている。特に県北や沿岸のやませ地帯、田植え時に低温に遭った水田などでやや遅れがみえる。
秋田県:全体的には葉数が3〜4日進んでいる。茎数は昨年よりかなり多め。
宮城県:草丈、茎数、葉数とも平年を上回っているものの、生育はやや緩慢になっている。
山形県:生育は順調。草丈が長く茎数が多い「長草多けつ型」になっている。生育は地域差はあるが2〜3日早い。
福島県:生育は緩慢になっている。葉数からみて、中通りで2日早く、会津平坦部・浜通りで平年並、会津山間部で1日遅れ。地域によってやませの影響も出ている。草丈、茎数は平年並かそれ以上。
(日本農業新聞)
○6月13日(土) モデル水田営農実証へ、山形県
米過剰、米価低迷の中で、稲作を基幹として21世紀に生き残れる水田営農を目指そうと、山形県は本年度から3年計画で「県産米新生産システム確立事業」をスタートさせた。慣行の中型機械化体系で、経営規模20ヘクタール、農業者2名に標準を合わせ、移植、直播き、転作作物を組み入れ、2人で年間労働時間4000時間、所得1千万円のモデル的営農を実証する。
(日本農業新聞)
○6月16日(火) いもち病多発の恐れ、秋田県
県は15日、作況ニュース第4号を発表、葉いもち検診の徹底などを呼びかけている。今年のいもち病は、ハウス内での感染や持ち込みが多かったことから、発生時期が昨年より早く、発生量も多いと予想されている。
対策としては、
・生育状況にあった適切な肥培管理および水管理
・補植用置き苗の早急な処分
・今月20日までにオリゼメート粒剤を散布する
・本田でいもち病の発生が確認された場合は、オリゼメート粒剤のほか、同時に治療剤(カスガマイシン、ヒノザンなど)とラブサイド剤の混合剤も散布する
など、初期防除の徹底を呼びかけている。
(日本農業新聞)
○6月16日(火) あぜみち通信(2)
水稲の生育は6月に入ってからの低温傾向で停滞気味。特に北東北ではやや遅れもみられる。北東北ではイナゴの発生が例年より早く、南東北中心にドロオイムシの発生も目立っている。
青森県木造町農家:6月に入ってやませによる曇天で日照不足が続いている。14日現在、「つがるロマン」の草丈32.5cm、茎数は1坪80株で360本、葉齢6.5。生育は平年並だが、深水管理を続けているため軟弱気味。特に「つがるロマン」は茎が長く軟弱気味になるようだ。
岩手県金ヶ崎町農家:5日現在で草丈が平年より3cm程度長く、茎数は少し少なめ、葉数は平年並だったが、15日現在では葉数は少なめで最近の低温が響き生育がスローになっている。
秋田県平賀町農家:15日現在、「あきたこまち」の草丈は平年より短め、茎数は平年並、葉齢は平年より2日遅れ。今月に入って曇天や気温の低い日が続き、やや生育は後れ気味。深水にするほどではなく、梅雨明け後の生育回復に期待している。
宮城県矢本町農家:水稲の生育は、このところの低温で停滞気味の感じだが、分げつなどまあまあというところ。梅雨のため軟弱気味。葉色も淡くなっている。お天気が欲しいところだ。
山形県山形市農家:田植え後の高温で、根の活着はよかったが、やや葉先に植え傷みがみられた。先月下旬から今月にかけての低温で持ち直し、生育はきわめて順調。「はえぬき」の10日現在の茎数は平方メートル当たり300本、葉数6.3、草丈27.6cm。低温のおかげで、茎数は多けつ傾向で、葉色も濃く、全体で生育は平年より5日程度早まっている。
福島県郡山市農家:ここ1週間ほど低温注意報が出て、気温が平年よりかなり低いため生育が停滞気味だが、13日現在「コシヒカリ」で葉齢7.2、草丈26cm、茎数も平方メートル当たり294本でほぼ順調だ。今後は、気象状況に十分注意しながら肥培管理に努めたい。水管理はやや深水にし、徐々に茎数を確保し無効分げつを防ぐようにしたい。
(日本農業新聞)
○6月16日(火) 冷夏予測と稲作対策(1)
異常気象の多発時代。今年は1993年ほどではないが、気象変動が大きく、夏期には北日本で低温が予想され、冷夏の心配も出てきている。そこで、農水省農業環境技術研究所の真木太一気象管理科長に、冷夏の予測と稲作の対策について解説してもらう。
冷夏予測:98年は今までに多雨と少照があり、1週間前後早い入梅である。今後、活発な梅雨として梅雨末期までの集中豪雨が予測される。83年の夏期は北冷西暑型であったが、今年も北冷西暑型が予想される。
(日本農業新聞)
○6月17日(水) 直播30%増の480ヘクタール、山形県
山形県内の今年の直播栽培面積は、前年より大幅に増え、30.5%増の480.9ヘクタールに達したことが県農業技術課の集計で明らかになった。技術の向上や種まき機の開発で、ここ数年、安定した収量を確保していることや、転作の強化による飼料米への導入などが拍車をかけた格好。
(日本農業新聞)
○6月18日(木) ファックスサービス「ファピイ」、福島県病害虫防除所
福島県病害虫防除所は、開始して2年目になる農作物病害虫の防除情報のファックスサービス「ファッピイ」の内容を充実、利用しやすい形に改めて提供し、好評だ。
(日本農業新聞)
○6月19日(金) 平均気温、平年並、3か月予報
気象庁は18日、3か月予報を発表した。平均気温は全国で平年並としている。6月前半、関東以北の太平洋側を中心とした低温は解消しそうだ。終息に向かいつつあるエルニーニョ現象は終わる時期が特定できないが、類似年と比べても今後の天候に影響はないと予報では考慮されていない。
(仙台管区気象台発表3か月予報参照)
(日本農業新聞)
○6月19日(金) 水稲生育が足踏み、東北・北海道
5月までの高温から一転、東北、北海道は寒い6月となっている。16日までほぼ連続して低温注意報が出されるなど、例年にない梅雨冷えが続いた。水稲生育は、「田植え後の好天で得た貯金を使って、平年並に戻った」ところが多い。気象庁が発表した3か月予報では、今後は平年並の気温を予想したが、異常気象が続いているだけに、幼穂形成期の深水管理など、今後の低温に対する備えが必要になっている。
(日本農業新聞)
○6月19日(金) 県外品種試験栽培、JAあきた経済連
JAあきた経済連は今年、県外奨励品種「はえぬき」「おきにいり」を試験栽培している。「あきたこまち」「ササニシキ」に次ぐ値ごろ感のある米と位置づけ、県内75ヘクタールに栽培。今年の結果次第では本格栽培を検討する。
(日本農業新聞)
○6月19日(金) 水管理ご用心、続く低温、日照不足
東北地方は太平洋沿岸を中心に梅雨入り以来、低温と日照不足が続いている。今年は育苗期間が好天に恵まれ4日から1週間ほど田植えを早めた地域がほとんどで、天候不順で生育が足踏みしても、現状を平年並とみる農家も多い。しかし、気象関係者の中では冷夏という予測もあり、先行していた生育が逆に悪影響を及ぼす恐れも十分にある。そのため、今後さらに徹底した水管理が必要と思われる。
(日本農業新聞)
○6月20日(土) 沖縄地方梅雨明け
沖縄気象台は19日、沖縄地方が同日頃梅雨開けしたとみられると発表した。平年より4日、昨年より1日早い。
(日本農業新聞)
○6月20日(土) てんき西から東へ
来週も引き続き梅雨前線は南岸に停滞する。特に23日頃に梅雨前線上を東進する低気圧の影響で、西・東日本の太平洋側では強い雨の降る恐れがある。その後は活動が弱まる。
また、週の初めはオホーツク海高気圧が強まるが、すぐ南下し、太平洋高気圧に勢力を奪われる。このため、冷涼な北東の風は前半は吹くが、後半は解消する。
気温は平年並だが、太平洋側を中心に湿度の高い日が続く。
(日本農業新聞)
○6月20日(土) 37銘柄上限張り付き、自主米大阪入札
自主流通米価格形成センターは19日、大阪取引場で第8回入札を行った。上場54銘柄のうち37銘柄が値幅制限の上限に張り付いた。平均価格は1万8551円で、前回入札に比べ890円高。
(日本農業新聞)
○6月20日(土) 売り手が入札希望価格、自主米検討会
自主米取引の抜本的見直しを進めてきた「自主流通米取引に関する検討会」は19日、本年産米の入札ルールを盛り込んだ報告書をまとめた。入札の新ルールは、需給実勢を価格に反映するため値幅制限を撤廃。代わりに、
・売り手が希望価格を申し出ることができる。
・取引監視委員が極端な高値・安値の取引を制限・停止する。
など価格の乱高下を防ぐ措置をとった。
(日本農業新聞)
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○6月21日(日) 台風異変
昨年は観測史上初めて6月に2個の台風が日本に上陸したのに、今年は20日午後3時現在、まだ台風が1つも発生していない。気象庁が観測を始めた1951年以来、3番目の遅さだ。北西太平洋域の海面水温が低いことが原因。しかし、6月に入り、南シナ海からフィリッピン周辺で海面水温が上がっているため、「台風情報にはくれぐれも注意を」と気象庁は呼びかけている。
(日本農業新聞)
○6月21日(日) 低アミロース米をチルドに
食品総合研究所と食品メーカーの日本水産は、冷えても硬くなりにくいチルド米飯の製造技術を開発、共同で特許申請した。低アミロース米の「奥羽344号」を使い、炊飯もかまだき方式ではなく蒸煮方式。しかも機能水を使うことなどで、従来のチルドや冷凍米飯に比べ、よりおいしいピラフや冷凍おにぎりができる。
(日本農業新聞)
○6月23日(火) 東北は低温、寡照
仙台管区気象台は22日、東北地方でしばらく気温が低く日照時間が少ない状態が続く見込みとして、低温と日照不足に関する気象情報を出し、農作物管理など注意を呼びかけた。オホーツク海高気圧や梅雨前線の影響で、太平洋側を中心に日中の気温が平年より4度以上低くなる日がここ数日続き、1週間は日照時間が少ない状態が続く。
(日本農業新聞)
○6月23日(火) 有機農業に強い意欲、宮城県
宮城県農政部が昨年10月〜11月に行った有機農産物に関する意向調査の結果、有機農業に取り組んでいる生産者は特に稲作で栽培面積拡大意欲が極めて強く、慣行栽培の生産者も過半数が今後「取り組みたい」と答えるなど有機農業への強い生産意欲を持っていることが分かった。
(日本農業新聞)
○6月24日(水) クリックすれば郷土の素顔、山形・長井市
長井市は市内の名所旧跡や伝統行事、郷土料理を掘り起こし、インターネットで全国に発信して地域の活性化に役立てようと、今春からマルチメディアコンテンツ振興協会と提携して、「ハイパー風土記」運動に取り組んでいる。その第1弾として、千二百年の桜の古木がある伊佐沢地区を選び、「伊佐沢物語」としてホームページを開設した。
(http://www.city.nagai.yamagata.jp/isazawa/)
(日本農業新聞)
○6月24日(水) 東北水稲生育「やや良」
東北農政局が23日発表した、6月15日現在の管内の水稲生育情報によると、生育状況は「やや良」としている。6月上旬以降の低温、日照不足となっているものの、4、5月にかけて天候に恵まれ初期生育が平年を上回ったため。岩手、福島が「平年並」でほかは「やや良」となっている。
(日本農業新聞)
○6月24日(水) 早期水稲地帯は穂数減
九州、四国の早期水稲地帯は、田植え後の高温で生育が20日ほど早まったが、栄養生長が不十分なうちに生殖生長に移ったとみられ、穂数、籾数が少なく減収が懸念されている。いもち病も不安材料になっている。
(日本農業新聞)
○6月24日(水) 北・東日本に日照不足情報
気象庁は23日、北海道、東北、関東甲信、東海、北陸地方に日照不足に関する情報を出して農家に注意を呼びかけた。1週間程度は日照が少ない日が続く見込み。日照不足が顕著な東北、北陸、関東は要注意。
(日本農業新聞)
○6月25日(木) 奄美地方梅雨明け
鹿児島地方気象台は24日、鹿児島県の奄美地方が梅雨開けしたとみられると発表した。平年より4日、昨年より5日早い。
(日本農業新聞)
○6月26日(金) コバネイナゴ発生は「多」、宮城県
宮城県病害虫防除所は25日、発生予報第4号を出した。水稲では葉いもちは発生時期が早かったが発生量は「平年並」となっている。全般発生期は7月第2半旬と予想されることから、発生が確認された圃場は、直ちに薬剤散布を実施するとしている。一方、コバネイナゴの発生が「多」となっており防除の徹底を呼びかけている。
(日本農業新聞)
○6月26日(金) いもち病警戒続く、病害虫発生予報第4号
農水省が25日発表した、病害虫発生予報第4号によると、向こう1か月間も引き続き水稲のいもち病の発生が多いと見込んでいる。6月に入ってから早期水稲の葉いもち、穂いもちに対し高知、徳島で警報を出している。葉いもち、穂いもちの注意報は全国で12県が出した。
(日本農業新聞)
○6月27日(土) てんき西から東へ
週明けの前半、寒気を伴った気圧の谷が本州付近を通過する。これに伴って東北地方まで北上していた梅雨前線が南下し、東・西日本の各地で大気の状態が不安定になる。各地でにわか雨や雷雨のところが多く、局地的な強い雨が降りやすい。
気圧の谷の通過後は梅雨前線の活動が弱まり、東海から西は晴れの日が多くなる。気温が高く、30度を超える真夏日のところが多くなりそう。
一方、関東から北の太平洋側では湿った東風が入り、雲の多いぐずついた天候が続く。気温は平年より高めで、東海から西の太平洋側では高湿となりそう。
(日本農業新聞)
○6月28日(日) 太平洋で一転ラニーニャ現象
米国航空宇宙局は26日、エルニーニョ現象による高温状態から一転、平年より冷たくなり始めた太平洋の様子をとらえた衛星画像を公開した。
赤道付近の東部太平洋が平年値より冷え込む現象はラニーニャと呼ばれ、エルニーニョと同様に世界的な異常気象の原因となる。画像ではラニーニャの兆しが鮮明に写し出されている。
(日本農業新聞)
○6月30日(火) あぜみち通信3号、生育は依然足踏み
作業は中干し期にさしかかっているが、依然として低温傾向で生育の足踏みが続いている。日照不足から稲体が軟弱になっており、いもち病への警戒が必要。水管理、追肥と、天候をみながらのこまめな対応が求められる。
青森県木造町農家:28日現在で「つがるロマン」の生育は草丈45.7cm、1株当たり茎数16.2本。茎数がやや少なめだが、7月5日までには平年並の有効茎数は確保できそう。20日から浅水に切り替え、低温のたびに深めに調節してきた。来月5日頃から中干しを始める。
岩手県金ヶ崎町農家:生育が少し遅れて、多けつ型の生育だ。特に「ササニシキ」は過繁茂ぎみ。全般に葉色が落ちてきており良い兆候だ。軟弱ぎみなのが気にかかる。25日現在の「ひとめぼれ」は草丈39.6cm、平方メートル当たり茎数635本、葉齢8.5。7月は収量を左右する勝負どき。防除、水管理、追肥を天候をみながら、こまめに進めたい。
秋田県平鹿町農家:29日現在の生育状況は葉齢9.7、草丈45.3cm、1株当たり茎数27.6本で、苗質も悪かったが、5月の貯金を使い果たした形。生育ステージからみると、ほぼ平年並。目標の有効茎数は確保できたとみているが、田植え後後半のものはやや茎数が不足するようだ。先週オリゼメートと珪酸カリを散布したが、日照が少なめに経過しているので稲体が軟弱なため、いもち病には十分注意したい。中干しを始めたので、今後田んぼの乾き具合をみて溝きりを行う。
宮城県矢本町農家:生育は全般的に順調だが、若干、ドロオイムシの被害がみられる。また、分げつしすぎで、過繁茂のところもあるようだ。27日から5日まで中干しのため揚水が止まる。中干しは効果的にやりたい。
山形県山形市農家:「はえぬき」の20日現在の生育は、平方メートル当たり茎数561本、葉数8.3、草丈31.7cm。茎数、葉数はほぼ前年と同じだが、草丈は低くなっている。依然として、短稈傾向が続いている。葉色はやや濃いめに推移している。30日から本格的な中干しを始める。
福島県郡山市農家:6月に入ってぐずついた天候の連続だったが、初期生育の貯金もあって27日現在の生育は「コシヒカリ」で葉齢9.2、草丈42cm、茎数は平方メートル当たり430本となり順調だ。今のところ病害虫の発生はみられないが、天候の状況が思わしくなく葉いもちの発生が予想される。中干しの時期に来ているので、十分気を配りながら予防と防除に努めたい。
(日本農業新聞)
○6月30日(火) 再び日照不足情報、気象庁
気象庁は29日、北日本と東日本を中心に全国的に日照時間の少ない状態が続いているため「日照不足に関する情報」を出し、農作物の管理などに十分注意するよう呼びかけている。
30日から1日にかけ晴れ間が期待できるが、その後は前線や低気圧の影響で曇りや雨の日が多く、今後1週間は日照時間が少ない状態が続くとしている。
(日本農業新聞)
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