水稲冷害研究チーム
1998年東北稲作動向(新聞記事等から)
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業試験場情報資料課長森脇さんにご協力をいただいています.
9月
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○9月1日(火) あぜみち通信第11号
稲は何とか色づき始めたが、生育のバラツキが大きい。日照不足から登熟の遅れが懸念され、今後も好天を祈りながらの管理が続く。
青森県木造町農家:登熟が緩慢になっているのが一番心配だ。ほぼ全面的に傾穂し、見たところ不稔は1割程度。天候を考えれば、これくらいは仕方がない。
岩手県金ヶ崎町農家:不稔は約8%。平年並で低温障害は逃れた。問題は長雨。登熟の遅れと倒伏が心配だ。例年なら色づき、刈り取りの時期の見当がつくが、今年は予想がつかない。
秋田県平鹿町農家:早い品種「あきたこまち」はほぼ色づき、1穂籾数もとれているので平年並近くの収量は期待できそう。遅い「おきにいり」はまだよく分からないが、多収品種でもあり、そう心配はしていない。穂いもちが多少見えたので、26日に補完防除した。
山形市農家:8月27日からの雨のため、登熟は停滞気味。このところの悪天候が生育は平年並に戻った。「はえぬき」の刈り取り始めは、昨年と同じく9月20日頃になるとみている。
宮城県矢本町農家:連日大変な雨だ。稲の草丈の半分くらいまで水に浸かっている。残暑がいくら続くか分からないが、稲刈りもずれ込みそう。稲こうじ病は防除していないところは相当発生がみられ、多発の気配だ。
郡山市農家:「コシヒカリ」は出穂も完了し受粉も無事済んだところで、1穂籾数も多く草姿には問題ない。連日の豪雨で、畦畔が緩み崩れたところもある。
(日本農業新聞)
○9月1日(火) 3県で7000ヘクタールの大雨被害
停滞する前線と台風4号の影響による大雨被害は、福島、宮城の東北南部地域から、さらに岩手県にまで広がり、3県あわせて7000ヘクタール以上の農業被害となっている。
(日本農業新聞)
○9月1日(火) 米の作柄悪化示唆、農水事務次官
農水省の事務次官は31日の記者会見で、集中豪雨による米の作柄への影響について、「天候の回復時期や回復後の状況にもよるが、判断は早計だが、プラスには働いていない」と述べ、8月15日現在で全国平均99だった作況指数が今後下がる可能性を示唆した。また、被害地域以外についても、「東北や北陸などは登熟期に入るので、(これまで天候不順などの)影響を大きく受けかねない」との見方も示した。
(日本農業新聞)
○9月2日(水) 水田冠水3300ヘクタール、岩手県
岩手県消防防災課が1日午後3時現在でまとめた大雨による農業被害は、水田の冠水は一関市の1200ヘクタールをはじめ県内で3278ヘクタール、畑は501ヘクタールに上り、調査が進むに従って被害面積が増えている。
(日本農業新聞)
○9月2日(水) 3県で大雨被害30億円に迫る、青森・宮城・福島
東北地方を襲った集中豪雨の被害は、調査が進むにつれて福島県の36億円を超える被害額など、さらに拡大している。JA福島5連や各地のJAで対策本部を設置したほか、病害虫防除の徹底を呼びかけるなど、今後の農作物の事後対策に万全を期す構えだ。
(日本農業新聞)
○9月3日(木) 不稔、県南の一部25%超、青森県
県農業生産対策推進本部は2日、県内の14地域農業改良普及センターが1日行った水稲の不稔発生状況調査結果をまとめた。それによると、やませの影響が大きかった上北、三八、下北の各地域の一部で障害不稔の発生が25%を超えた。これらの地域以外では平年(5−7%)をやや上回るか、ほぼ平年並にとどまった。津軽地方はおおむね平年並で、県南地方の不稔歩合がやや高い傾向にある。
(東奥日報)
○9月3日(木) 農作物豪雨禍、1万6550ヘクタールに拡大
8月25日からの関東北部、東北南部を中心とした大雨被害は、調査が進むにつれて拡大している。農水省の1日午後6時現在のまとめによると、水稲、畑作物、野菜の冠水を中心として農作物被害面積は、12道県で1万6550ヘクタールに達した。水稲などの冠水被害面積は、宮城県の調査が進み、一挙に拡大した。同県の被害面積は4290ヘクタールと前日発表から一挙に3500ヘクタールも拡大。
(日本農業新聞)
○9月3日(木) 北冷西暑「異常な夏」、気象庁
気象庁は1日、8月の気候統計値を発表した。平均気温は関東と北陸を結ぶラインを境に、北は平年以下、西は1〜2度高い「北冷西暑」となった。降水量も、日本海側を除く北海道から北陸にかけて多く、日照時間は全国的に少なかった。夏(6〜8月)の気候統計値でもほぼ同様で、「不順な夏」を数字の上からも示した。
(日本農業新聞)
○9月4日(金) 東北週末低温の恐れ
仙台管区気象台は3日、東北地方に2日出した「低温と日照不足に関する気象情報」を出した。週末の5〜6日にかけて、再び北高型の気圧配置が強まる見込みだ。
(日本農業新聞)
○9月4日(金) 35銘柄が作付け減、政府米主要産地
政府米比率が高い産地銘柄の作付けが減少していることが、3日、食糧庁のまとめで分かった。主要産地銘柄39品種のうち、35品種が98年産で作付けを減らし、北海道「ゆきひかり」は88%も減らした。
(日本農業新聞)
○9月5日(土) 籾数はまずまず、宮城・仙台
宮城県仙台地域農業改良普及センターは4日、水稲の生育状況を探る出穂期25日後調査に着手した。穂数は平年に比べて少なめだったが、1穂当たりの籾数は多めだったという。普及センターは「籾数自体は確保されている。中身がどれだけ充実するかは、今後の天候次第」と話している。
(河北新報)
○9月5日(土) 出来秋一番乗り、青森・岩崎
青森県内のトップを切って岩崎村で4日、稲刈りが始まった。鰺ヶ沢地域農業改良普及センターによると、この地域の稲刈りとしては昨年より5日、平年より8日も早い。同村の水田では12日頃が、深浦町や鰺ヶ沢町でも20日前後には刈り取りのピークとなりそうだという。
(東奥日報)
○9月5日(土) 水稲穂いもち発生、福島・福島市
福島市の農作物技術対策会議は4日、市民会館で開かれ、集中豪雨に伴う今後の技術対策を協議した。水稲は平坦部でひとめぼれなどに穂いもちの発生があり、適正な防除作業の実施を呼びかける。
(福島民報)
○9月5日(土) てんき西から東へ
来週は南海上の太平洋高気圧と大陸の高気圧の勢力が均等になり、日本の南海上に秋雨前線が停滞する。本州付近は次々と秋の移動性高気圧が通過し、各地とも秋晴れが多く、日中の気温は高めで推移する。しかし夜間は放射冷却で冷え込み、朝晩は涼しさを増し、秋の深まりを感じそう。ただし週明け頃は東・西日本の太平洋側は南岸に停滞する秋雨前線の影響で雲がやや多く、一時雨の降るところが多い見込み。北海道も寒冷前線の通過で一時雨が降りやすい。この期間の台風の日本付近への接近はない見込み。
偏西風は5波長となり、南北の蛇行がやや深まってきた。夏型から秋型・冬型へ移りつつある。
(日本農業新聞)
○9月6日(日) 水稲の登熟緩慢、秋田県
梅雨明け宣言が出されなかったばかりでなく、出来秋を前にして記録的な少照多雨に見舞われた8月。水稲の緩慢な登熟をはじめ、果菜類を中心に野菜の出荷量は減り、リンゴは11年産への影響も心配される。
(秋田さきがけ)
○9月7日(月) 期待の新品種
「スノーパール」(奥羽344号):東北農試が育成した。アミロース含有率が7〜9%と極めて低い”半モチ”の多収品種。玄米は白濁し、白度が高い。冷えた状態で外観と粘りが優れ、食味は「ひとめぼれ」より良い。加工用として、チルド米飯や冷凍米飯、ソフトタイプの米菓などに向く。
(日本農業新聞)
○9月8日(火) ひとめぼれ「平年並」、宮城県
県稲作安定対策本部は7日、水稲生育診断会議を県庁で開いた。県内の各農業改良普及センターが実施した「出穂後25日調査」を中間集計した結果、稲の実り具合を示す沈下籾数歩合は、ひとめぼれが「平年並」、ササニシキは地域によってバラツキがあり「平年並」から「やや低い」となっていることが報告された。
(河北新報)
○9月8日(火) やませ地帯中心に遅れ、青森県
県農業生産対策推進本部は7日、生育観測圃場で今月1日に行った生育・登熟調査結果をまとめた。充実した籾の割合を示す登熟歩合は、中弘南、西部、三八地域の一部で平年を上回っているが、その他の地域では低温や日照不足の影響などから、やませ地帯を中心にやや遅れている。
(東奥日報)
○9月10日(木) 北冷西暑、不順な夏
東・北日本は低温・多雨、西日本は猛暑に少雨−と、東西でくっきりと二分されたのが、今夏の天候だった。当初、心配された冷夏は避けられたが、8月中旬と下旬の集中豪雨は死者がでる被害となり、農業被害も拡大している。西日本では記録的な猛暑となり、九州や四国は現在も干ばつが続いている。沖縄県や宮崎県では、農業被害も出た。一方、例年なら8月末までに14,5個発生する台風が、今年はまだ4個。北陸と東北では梅雨が明けなかった。エルニーニョ現象は終息したものの、「不順な夏」は各地に影を落とした。
(日本農業新聞)
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○9月11日(金) 水稲の登熟平年並、岩手・遠野
水稲の作柄を把握するための登熟調査が7日、遠野市と宮守村を対象に実施され、結果が翌日公表された。それによると、登熟が全体的にやや遅れていたものの、この数日間で回復傾向にあることが分かった。沈下籾数歩合は「あきたこまち」が73.6%で平年よりやや小、「かけはし」が81.3%で平年よりやや小、「たかねみのり」が83.8%で平年並、「ひとめぼれ」は72.1%となり、遠野市内の「あきたこまち」は79.4%と平年をやや上回った。こうした状況から収量は平年並と見込んでいる。
(日本農業新聞)
○9月11日(金) 稲刈り取り判定シート配布、岩手県
今月下旬から始まる稲刈りを前に岩手県は、今回初めて刈り取りの適期判定シート1万枚を作成、農業改良普及センターやJA、指導的農家に配り、利用を呼びかけている。今年は低温と日照不足で登熟にバラツキが出ており、適期の判定が例年以上に難しくなりそう。目で見比べてタイミングを逃さず刈り取りを、と県の担当者は話している。
(日本農業新聞)
○9月11日(金) 水稲生育、収量と品質低下懸念
東北農政局長は10日、農水省で開かれた地方農政局長会議で管内の農業情勢を報告した。担い手の動向では、特徴的な動きとして、認定農業者が稲作単一経営と複合経営の二局分化の傾向があることを挙げ、農地利用・農作業の集積を図る動きが進んでおり、システムとして作業受委託が注目されていると報告した。また、水稲の生育状況は、不順な天候に加えて集中豪雨による冠水・浸水のため収量と品質の低下が懸念されるとした。
(日本農業新聞)
○9月11日(金) 水稲登熟遅れ目立つ、農政局長会議
農水省は10日、地方農政局長会議を開いた。各農政局長が、主要作物の生育状況や農業の担い手の動向など管内情勢を報告。水稲は、東北、北海道、北陸を中心に登熟遅れが目立つ。大雨被害があった新潟、東北、関東は冠水で登熟や品質への影響も懸念される。その他の地域は概ね平年並が見込まれている。
(日本農業新聞)
○9月12日(土) てんき西から東へ
来週も引き続き、移動性高気圧が日本列島を広く覆う。高気圧は次々と移動し、東西に広がった帯状の高気圧になる。このため各地とも晴天が続く。秋雨前線は南西諸島付近に停滞し、奄美付近を中心にぐずつく。ただ、この期間、父島の南東海上の弱い熱帯低気圧が北上する見込み。これは台風に成長して、伊豆諸島方面に向かう可能性がある。これは南海上の秋雨前線を刺激する恐れもあり、今後の台風の動きに注意が必要。北日本は16日頃寒冷前線が通過し、一時雷雨のところもある。
偏西風の流れは4波長となり、極東では南北の蛇行が大きくなりそう。
(日本農業新聞)
○9月12日(土) 1か月早く夏逃げた
今年の天候不順は、自然界の動植物にも影響を与えている。平年より1か月から50日も早くセミが鳴き、ススキが穂をつけるなど、季節を錯覚したような現象が相次ぎ、各地で「生物季節観測」の記録を塗り替えている。自然界は、平年より早いペースで秋を迎えている。
(日本農業新聞)
○9月15日(火) 期待の新顔「水稲じょうでき」
米の品種が食味重視の時代となっている一方で、東北は今、かっての冷害の記憶が薄れた。だが、福島県では平成9年、中山間地向け耐冷性品種として、「じょうでき」を奨励品種に加えた。阿武隈山地などを中心に「初星」が作付けされている。「じょうでき」はこの初星に代わる品種という位置づけだ。
(河北新報)
○9月15日(火) 黄金色の波、さあ実りの秋、秋田・本荘市
本荘市の水田で12日、稲刈りが始まった。連日の好天にも恵まれ、青空の下、黄金色の稲穂とまだ緑色が残る葉が入り交じった水田に、コンバインの音が響きわたった。
(秋田さきがけ)
○9月15日(火) あぜみち通信13号
各地とも好天に恵まれ、登熟は概ね順調に進んでいるが、一部ではこの天気のため逆に、胴割れや千粒重の低下などの心配も出てきた。また既にいもち病に感染している稲も多く、今後の発病にも注意が必要だ。
青森県木造町農家:このところずっと真夏日が続いて登熟が大幅に進んだ。むしろ雨が少なく乾燥しすぎて水分不足が心配されている。あまりにも登熟が急激なので、1粒の重さが多少小さくなくことがあるかもしれない。「むつほまれ」は20日から収穫できそうだ。あまりの好天による胴割れ米だけが心配だ。
岩手県金ヶ崎町農家:作柄は平年並に届きそうだ。26日頃から刈り取りが始まると思う。例年より2〜3日遅い。このところの残暑があり、登熟が進み田も乾いて、作業能率も良さそうだ。思ったよりも枝梗いもちが見えてきた。特に出穂遅れの圃場が気にかかる。出穂が長引いた影響が残っている。熟期をじっくり見極めて刈り取り、品質向上に努めたい。台風がない限り倒伏の心配はなさそうだ。
秋田県平鹿町農家:9月に入ってからの好天がまだ続いている。登熟も進み籾の張りも良くなってきた。逆に乾きすぎた田もあり、千粒重などに影響が出るところもあるかもしれない。いもちは出るところには出ている。発生量は例年より多いようだ。稲刈り予定は24、25日だが、1〜2日早まるのではないか。今後の心配は台風などによる倒伏だ。
宮城県矢本町農家:このところの好天に恵まれ登熟も進み、平年まではいかなくとも、当たり前の収量まではいきそうだ。当初、稲刈りは10月だと思っていたが、「ひとめぼれ」は27日頃から刈れそうだ。ただ、「ササニシキ」は日照不足などの影響で遅れ気味だ。稲こうじ病は、「ササニシキ」など、昨年より多く発生したが、もみすり段階である程度調整できると思っている。
山形市農家:2週間も好天が続き、「はえぬき」の登熟は極めて順調。近くの水田の早生品種「あきたこまち」は10日頃から収穫が始まっている。一部「ササニシキ」「コシヒカリ」で若干なびいているところもあるが、「はえぬき」は倒伏の心配はない。「はえぬき」は平年通り19日頃から刈り取りが始められる。
(日本農業新聞)
○9月16日(水) 優良品種絶やすな、山形県産「さわのはな」
長井市の農家2人が、味は良いのに収量が上がらないため、今では山形県の奨励品種から外されている「さわのはな」の種子栽培に挑戦、来春、関心のある農家への種子提供を始める。
(河北新報)
○9月16日(水) 台風5号、大雨に警戒
大型で並みの強さの台風5号は15日午後、八丈島の南西海上を発達しながら北に進んでいる。16日明け方に関東から東海地方の範囲で上陸、15日午後3時には東北地方北部から北海道太平洋側の範囲まで進む公算が大きい。このため強風、大雨が予想され、気象庁は午後、16日夕方までに関東、甲信、東海地方の多いところで200〜250ミリ、東北、北海道で100〜150ミリの雨量を予測、厳重な警戒を呼びかけている。
(日本農業新聞)
○9月17日(木) 台風6号発生
気象庁によると、16日午後3時、フィリッピン東海上で台風6号が発生した。中心気圧は994ヘクトパスカルで東北東に時速15キロで進んでいる。
(日本農業新聞)
○9月17日(木) 宮城でも倒伏、石巻
台風5号は16日早朝から石巻地域に大雨と強風をもたらし、農作物や園芸施設などを直撃した。収穫直前の稲穂が倒伏。石巻測候所によると雨量は降り始めから正午頃までで55ミリ、風速は午前9時3分に最大瞬間風速37.7メートルを記録した。
(日本農業新聞)
○9月17日(木) 水田覆う濁流、福島
台風5号による大雨は、東北各地に田畑の冠水被害をもたらした。16日未明からの大量の雨が降った福島市南部では阿武隈川の支流に当たる荒川の堤防が決壊。収穫直前の水田が冠水した。
(日本農業新聞)
○9月17日(木) 1等米比率79.2%
食糧庁は16日、水稲うるち玄米の検査結果(9月10日現在)を発表した。検査数量は前旬より12万4千百トン増え30万7千3百トン、1等米比率は2.3ポイント上がり79.2%となった。生産調整の拡大で、検査数量は前年同期より6万5千百トン少ないが、1等米比率は1.3ポイント高い。
(日本農業新聞)
○9月18日(金) 台風6号九州に接近の恐れ
大型で強い台風6号は、中心気圧955ヘクトパスカル、最大風速40メートルで、中心から半径190キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。18日夕方には九州南部に接近する恐れが出てきた。
(日本農業新聞)
○9月18日(金) 台風5号被害拡大、水稲の冠水、果実の落果
台風5号の大雨と強風による被害は東北6県に広がり、収穫直前の稲の冠水や倒伏、果樹の落果などが続出。福島、宮城、岩手では先月末の大雨に引き続いての被害となり、農家経営に打撃を与えている。
(日本農業新聞)
○9月18日(金) 水稲の障害不稔、分施すれば2割減
東北農試は、水稲の障害型不稔を軽減する窒素施肥法の研究を進めている。基肥後、幼穂形成期までに2回追肥する標準区に比べて、基肥後12回に分けて少量ずつ追肥する分施区の方が、不稔率は20%も低かった。同試験場は「不稔軽減に分施は効果がある。ただし、施肥法の省力化が必要だ。」と話している。試験をしているのは低温ストレス研究室。収量と品質を維持しながら障害型冷害をどう回避するかを、窒素施肥法で実験している。
(日本農業新聞)
○9月19日(土) 刈り取り適期平年並、青森県
県は18日、水稲の出穂後の積算気温からみた刈り取り適期予想を公表した。中生種では、津軽中央地域が18〜24日、県南地域の内陸部が22〜27日、津軽半島北部や下北半島、上北北部が29日〜10月6日、上北北部の太平洋沿岸地域が10月8〜12日頃で、出穂が遅れた一部地域を除いてほぼ平年並と予測している。
(東奥日報)
○9月19日(土) てんき西から東へ
来週は太平洋高気圧の勢力が強まり、日本付近に張り出す。各地とも南よりの湿った風が入り、夏の暑さが戻ったような陽気が続く。このため、台風6号は日本付近に近づくことができず西にそれた。
秋雨前線も北日本から日本海に停滞。この前線に向かって太平洋高気圧から湿った風が入り、日本海側ではフェーン現象で30度前後まで上がる見込み。
一方、太平洋側では大気が不安定になり、にわか雨が降りやすい。週末にかけては太平洋高気圧も次第に後退し、秋雨前線は南岸に停滞する気圧配置が戻る。
偏西風の流れは5波長となり、北米とヨーロッパでは南北の蛇行はあるが、大きな崩れはなさそう。
(日本農業新聞)
○9月19日(土) 基幹農家1割減、東北
東北農政局が18日に発表した1998年の農業構造動態調査によると、総農家数が約53万8千8百戸と前年に比べて1.1%減少した。中でも、主業と準主業農家はそれぞれ同10.4%、9.3%も減っており、基幹的農家の減少が急速に進んでいることが明らかになった。高齢化の進行と併せて農地の流動化も進み、借入耕地面積は約9万6千ヘクタールと前年より3.1%増加した。
(日本農業新聞)
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○9月22日(火) 水稲登熟平年上回る、青森県
県農業生産対策推進本部は21日、16日に行った2回目の登熟調査の結果をまとめた。9月に入り高温・多照の天候が続いたことから、出穂が遅れた一部地域を除いて登熟の遅れを一気にばん回し、各地域の登熟歩合の平均は平年をかなり上回った。県内はいよいよ収穫本番を迎えるが、県は食味と品質を低下させないように、適期刈り取りを呼びかけている。
(東奥日報)
○9月22日(火) 一転平年を上回る台風上陸
過去に例がないほど少なかった台風が、一転してこの1週間に4個も発生、めじろ押しだ。気象庁は、台風発生域のフィリッピン東海上が「対流活動が活発になり、発生域に変化がみられる」と、詳しい分析作業に入った。同庁は今後の発生見通しについて明言を避けているが、9月の平均発生数は5.2個、10月も同4個で、引き続き警戒が必要だ。
(日本農業新聞)
○9月22日(火) 「つがるロマン」刈り取り始まる、青森・相馬村
村を挙げて「つがるロマン」の作付けに取り組む相馬村で18日から刈り取りが始まった。この日、同村湯口地区の水田では、実りに感謝するかまいれ式が行われた。その後、来年から集団栽培組織を村一本化することから、新しく導入した大型コンバイン3台の試運転を兼ねて収穫が始められた。
(日本農業新聞)
○9月22日(火) あぜみち通信第14号
いよいよ稲刈りが始まった。登熟後半天気はほぼ順調に推移しており、収量的にもやや持ち直すところが多いようだ。
青森県木造町農家:21日から「つがるロマン」の刈り取りを始めた。平年より3,4日早まっている。20日以前に積算気温が1000度を超えていた。籾の厚みも長さも十分。収量は悪くても平年並以上だろう。
岩手県金ヶ崎町農家:今年は「早植え、早い出穂、控えめな施肥」が作柄が良さそうだ。収穫は週末から本格的に入りそう。4,5日からコンバインを動かす。
秋田県平鹿町農家:台風5号の影響で一部になびいてしまった稲もあるが、大きな影響はなかった。登熟も順調で、始めの頃想像していたより、いい収量となるかもしれない。収穫は来週に入って本格化しそう。
宮城県矢本町農家:作柄が気になるところだが、昨日あたりから、関係機関による作況調査が行われているようだ。登熟はまあまあ順調のようだ。ただ、平年だと止葉の下に穂がくぐる状態なのだが、そこまではいっていなう。25日頃から「ひとめぼれ」を刈り取ろうと思っている。
山形市農家:21日から「はえぬき」の刈り取りを始めた。「はえぬき」「ササニシキ」とも順調に登熟が進んできた。今後、天気が下り坂と聞いており、刈り遅れがないよう注意したい。
福島県郡山市農家:台風5号の直撃でかなりの面積が倒伏した。特に「コシヒカリ」の被害が大きい。いもち病が発生し、8月下旬の集中豪雨、引き続き台風襲来という最悪の条件になってしまった。「ひとめぼれ」の刈り取りは今週末か来週早々に始めたい。
(日本農業新聞)
○9月22日(火) 99年産の政府米銘柄区分、食糧庁
食糧庁は、市場評価を反映させた1999年産政府米銘柄区分の策定作業を進めており、種子の手当などがスムーズにできるよう、9月中にも決定したい考えだ。市場評価を取り入れた銘柄区分は98年産から導入。同庁は銘柄区分を毎年見直すことにしており、99年産は95,96,97年産の自主米相場などを考慮して決める。
(日本農業新聞)
○9月23日(水) 農業再生へ復旧急務、福島
8月末の集中豪雨から約1か月。福島県各地の被災農家は、いまだに生活そのものの復旧に追われているのが現状だ。「農地は元に戻るのか」「来年の営農はどうなるのか」。復旧に向け行政の動きも出てきたが、豪雨災害に続き台風通過にさらされた農家は今後への不安を見せている。
(日本農業新聞)
○9月23日(水) 全量一等に、秋田
JA秋田おばこは18日、県内トップを切って米の初検査を大曲で行った。登熟期の日照不足の影響などで作柄が心配されている中の初検査とあって、「あきたこまち」200袋(30キロ)は全量一等米に格付けされ、幸先よい秋の収穫のスタートとなった。
(日本農業新聞)
○9月23日(水) 国内外に米初出荷、山形経済連
JA山形経済連の今年産山形米初出荷式とシンガポールへの米輸出3周年記念式が22日、同山形事業所で行われた。出荷したのは「はなの舞い」計6万9千2百キロ。全量一等米で、東京と大阪方面の米穀業者に発送した。
(日本農業新聞)
○9月23日(水) 台風7号本州縦断
台風7号は22日午後1時すぎ、和歌山県御坊市付近に上陸、本州を縦断した。和歌山県では、最大風速50メートルを超える暴風が吹き荒れ、いちごハウスが倒壊、果樹が折れ、倒れた。水稲も倒伏、野菜苗が流されるなど農業関係にも甚大な被害が出た。21日の8号に続き2日連続の上陸は1988年8月以来十年ぶり。
(日本農業新聞)
○9月25日(金) 5年ぶりの不作濃厚、青森県
青森統計情報事務所が25日発表した作柄概況によると、作況指数は96の「やや不良」となり、前回調査の98から2ポイント低下した。同事務所は「籾数が少ないため、今後、大きな回復は難しい」と話しており、平成5年以来、5年ぶりに不作になる可能性が高くなった。
(東奥日報)
○9月25日(金) 「ひとめぼれ」2位に、宮城県
食糧庁が24日発表した1998年産米の作付け状況によると、「ひとめぼれ」(13万3千ヘクタール、全作付け面積の8.5%)が「あきたこまち」を抜き、95年以来3年ぶりに2位となった。トップは「コシヒカリ」の52万6千ヘクタール、33.6%。
(河北新報)
○9月25日(金) 全量1等米に、青森・田舎館
米の検査が24日、田舎館で行われた。「つがるロマン」が全量1等米に格付けされ、関係者たちは顔をほころばせていた。
(東奥日報)
○9月25日(金) 1等米は77.4%、山形
山形食糧事務所は24日、県内の第1回検査結果を発表した。20日現在、水稲うるち玄米の1等米比率は77.4%で、前年同期比15.2ポイントダウンしたが、「通常年とほぼ同程度」(同食糧事務所)という。品種別の1等米比率は、「ササニシキ」84.9%(検査数量14トン)、「はなの舞い」69.3%(同168トン)、「はえぬき」100%(同2トン)などとなっている。
(山形新聞)
○9月25日(金) あきたこまちDNA鑑定シール、当面は通販用だけ
産地精米した「あきたこまち」に本年産からDNA鑑定シールの添付を計画していたJAあきた経済連は24日、当面は店頭に出回らない通信販売分に限ってシールを貼る方針を固めた。
(秋田さきがけ)
○9月25日(金) 適期刈り取り指導、岩手・紫波
JA岩手しわ町もち米部会はこのほど、部会役員が管内の水田を巡回し、「ヒメノモチ」の登熟状況を調査、刈り取り適期の指導を行った。
(日本農業新聞)
○9月26日(土) 「かけはし」大幅増、岩手県
盛岡食糧事務所は25日、品種別作付け状況をまとめた。県北の主力品種「かけはし」が大幅に増加。ほぼ半数を占める「ひとめぼれ」も微減に留まった。作付け面積は「ひとめぼれ」が5年連続首位。「あきたこまち」は5年連続2位。
(岩手日報)
○9月26日(土) 「むつほまれ」全県4類に、青森県
食糧庁は25日、平成11年産の政府米について、市場評価を反映した1類から5類までの新銘柄区分を決めた。県産米は、本年産まで県内地域区分を基に3類と4類に分かれていた主力品種「むつほまれ」が、政府米の販売不振から3類が4類に引き下げられ全県4類に、3類「むつかおり」も同様の理由で4類に引き下げられた。
(東奥日報)
○9月26日(土) 会津地方の1等米比率95.5%、福島県
福島食糧事務所は25日、米の検査結果を発表した。県内で今回検査対象となったのは会津地方で、総数量は90トンと少なく、前年比の35.3%となっている。うるち玄米は73トンで、1等米比率は95.5%と前年同期を1.6ポイント上回っている。同事務所は「まだ検査数量が少なく、今年産米の品質についてはもう少し検査の推移をみないと判断できない」としている。
(福島民報)
○9月26日(土) こまち 11年連続トップ、秋田県
秋田食糧事務所は25日、県内の主要5品種の作付け面積を発表した。「ひとめぼれ」を除く各品種が面積減となった。主力の「あきたこまち」も面積を5千ヘクタール以上減らしたが、作付け面積は7万5千ヘクタールで群を抜いており、こまち人気は相変わらずとなっている。「ササニシキ」は平成2年からの減少傾向に拍車がかかり、2位の座を「ひとめぼれ」に譲った。
(秋田さきがけ)
○9月26日(土) 「不良」転落の懸念も、宮城県
25日発表された水稲作況指数は、95の「やや不良」となった。前回の調査に比べ2ポイント後退。今回の調査後に台風被害が発生したため、10月末に発表される作況指数はさらに低下するとの見通しも。指数95は「やや不良」の範囲の下限。天候次第では、「不良」に低下する可能性が出てきた。
(河北新報)
○9月26日(土) てんき西から東へ
来週は前半、秋雨前線が停滞する。北海道と東北北部を除いた地域では雨の日が続く。後半もぐずつくが、大陸から気圧の谷が近づいて前線の活動が活発になる。前線付近では大気の状態が非常に不安定になり、各地で大雨の恐れがある。また秋雨前線上に発生する低気圧が東に進むにつれて、大雨の地域は30日以降、西日本、東日本、東北、北海道と移る。これまでの雨で地盤がかなり緩んでいるので、土砂崩れなど気象災害には厳重な警戒が必要。気温は平年より高い日が続く。
偏西風の流れは5波長となり各方面とも南北の蛇行が大きい。
(日本農業新聞)
○9月26日(土) もち米全量1等、岩手・紫波町
「ヒメノモチ」作付け日本一の紫波町で25日、もち米の初検査と出発式がJA岩手しわ町で行われた。今年は天候不順で品質の低下が心配されていたが、ほぼ全量が1等米となり、上場のスタートを切った。
(日本農業新聞)
○9月26日(土) 人気品種への傾斜強まる
東北の各食糧事務所は25日、管内の98年産米の主要品種の作付け状況を発表した。有望な新品種や全国レベルの人気品種への傾斜が一段と強まっている。今年から本格的生産に入った青森の「つがるロマン」が大幅に増えたほか、秋田の「あきたこまち」、宮城の「ひとめぼれ」も根強い人気。一方で「ササニシキ」は各県で大幅に後退した。
(日本農業新聞)
○9月26日(土) 水稲作況96の「やや不良」、東北
東北農政局は25日、水稲の作付け面積と作柄概況(9月15日現在を発表した。東北全体の作況指数は96の「やや不良」で、8月15日現在より3ポイント落ち込んだ。県別でも、山形が100の「平年並」になったのを除き、5県で「やや不良」となった。
(日本農業新聞)
○9月26日(土) 水稲作況「98」−5年ぶり不作
農水省が25日発表した、水稲の作柄(9月15日現在)は作況指数で全国平均98の「やや不良」と、5年ぶりの不作が確実となった。収量は前年より16キロ少ない499キロ。今後の天候で北海道や東北、関西以西は作柄に変動もあるが、「刈り取りが進んでいる関東や北陸では、作況指数がほぼ固まり、大きな変動はないだろう」と農水省は話している。
(日本農業新聞)
○9月26日(土) 第3回自主米入札、8銘柄初上場へ
自主流通米価格形成センターが25日に公表した第3回入札概要によると、29日の第3回入札に8銘柄が初上場される。北海道「ほしのゆめ」や青森「つがるロマン」などの新品種と、政府米向けから自主米に切り替えた栃木「月の光」や西日本の「ヒノヒカリ」などで、政府米の買い入れ数量が減るのが主な理由。
(日本農業新聞)
○9月28日(月) 新米一斉販売、宮城県
県産の新米が27日、県内各地の米小売店で一斉に販売された。新米は「ひとめぼれ」。稲刈りの遅れている「ササニシキ」は、10月初めになりそう。9月15日現在の作況指数は95の「やや不良」で、販売業者や消費者からは、今後の値上がりや品不足を心配する声も出ている。
(河北新報)
○9月28日(月) 米小売り、安値攻勢続く
堅調な自主米相場で産地に先高観が広がる中、小売り段階では安値攻勢が続いたままという異例の事態が起きている。今年産新米の特売価格は、関東「コシヒカリ」が、5キロ2千円前後と、前年産水準でとどまったままだ。小売りは、値上げによる客離れを恐れ、利益幅を抑えて売っているとみられる。
(日本農業新聞)
○9月29日(火) 期待の新顔、青系125号
青森県農業試験場で誕生した「青系125号」は、昨年デビューした「つがるロマン」に続く、同県の基幹品種として期待が高まっている。12月の県の奨励品種審査会で選ばれる予定だ。この品種は「あきたこまち」を母に、耐冷性の優れた「青系110号」を父に、昭和59年に交配を開始した。食味や品質が安定し、粘りが強く弾力のある食味は「つがるロマン」に近く、他の有力品種にも引けをとらない。米粒の透明度が高く、耐冷性に優れている。
(河北新報)
○9月29日(火) あぜみち通信第15号、刈り取り遅れぎみ
収穫期に入ってぐずついた天候が続いており、作業は遅れ気味。台風も5号、7号と連続し、雨による倒伏も増えて品質の低下が心配される。
青森県木造町農家:「つがるロマン」の刈り取りを21日から始めたが、先週は雨が続き、なんとか2.5ヘクタール刈り取った。周辺の「むつほまれ」も刈り取りが遅れており、茶米、胴割れが心配だ。今年は茎数が不足したため収量が低く、「つがるロマン」は昨年より1俵少ない9俵。品質は登熟が良かったので上々だ。
岩手県金ヶ崎町農家:収穫期調査では平年並。穂の色をみると収穫適期のようだが、いもち病にやられている枝梗もあり、本当に熟したのか枯れて熟したように見えるのか判然とせず収量の手応えがつかめない。
宮城県矢本町農家:26日から刈り始めた。「ひとめぼれ」を刈った。乾燥の度合いは進んでいる。籾の量が思ったようには出ない。昨年より2俵くらい落ちているようだ。
秋田県平鹿町農家:雨が多く、台風も来て周辺の田はかなり倒伏している。稲の乾き具合が悪い。27日から本格的に収穫に入った。整粒歩合はほぼ平年並。登熟はまずまずで、粒の張りもまあまあ。
山形市農家:「はえぬき」の刈り取りを23日から始めた。不順な天候で刈り取りが4分の1にとどまっている。「はえぬき」は幸い倒伏していない。周辺農家の「ササニシキ」は思ったより収量が上がらないようだ。
福島県郡山市農家:26日に「ひとめぼれ」を刈り始めた。籾の水分は21%と少なかった。いもち病が発生した圃場のせいかも知れない。粒の張りはいまひとつ。籾数は少なめだ。
(日本農業新聞)
○9月29日(火) 米検査、東北各県で遅れ
東北各県の今年産検査の結果が出始めたが、夏場の日照不足の影響で収穫が遅れ、検査数量が大幅に少なくなっている。28日までの秋田、山形、福島、仙台の各食糧事務所の発表によると、山形を除き、前年同期の3〜4割程度しかない。1等米比率も落ち込み、今後、台風の影響が明らかになるにつれて、さらに悪くなるのではとの心配も強まっている。
(日本農業新聞)
○9月30日(水) 自主米入札、落札価格は前回水準
自主流通米価格形成センターは29日、今年産自主米の第3回入札を開いた。過熱気味だった先月入札に比べ、前場時点での申し込み数量倍率は平均5.3倍と手当て競争にやや落ち着きが見られた。落札の水準は富山「コシヒカリ」が前回を上回り健闘した。ただ全体では、ほぼ前回並みの水準にとどまった見込みだ。
(日本農業新聞)
reigai@tnaes.affrc.go.jp